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秋斗
一弥
雅也
男と男の勝負
一瞬の決着だった
開かれた手のひら
俺が出したのはもちろんパーだ
グーチョキパーのなかで 最も勝ちやすい手がパーだと聞いたことがある
風の噂だが 体感的には確かに勝ちやすい
この勝負、もらった!!
俺は相手の手を見る
……あれ?
手なんか、どこにも……
次の瞬間
秋斗
雅也
グーが頭の上に落ちてきた
一弥
一弥
秋斗
雅也
忘れていた
ゲンコツを食らうことを 予告されていたのに
しかし まさか今がその時だなんて……
俺はそこでハッとした
「あのう、一弥さん」
「あ? なんだ?」
「なんで、わざわざこんなところでジャンケンを?」
「ふん。決戦の場、だ」
「は?」
「男と男の勝負だ」
「周りに人がいたら……なんかあれだろうが」
"なんかあれ" の意味をようやく理解した
初めからジャンケンなどする気がなく 俺の頭にゲンコツを食らわせること
それが目的だったのだ
俺は頭が割れそうなほど 強い衝撃を覚えていた
脳が揺れて、おかしくなってそうだ
痛みを我慢して 頭をさすりながら答える
秋斗
秋斗
一弥
一弥
一弥
秋斗
秋斗
雅也
秋斗
雅也
一弥
一弥
雅也
秋斗
雅也
雅也
秋斗
一弥
こうして明日 俺は雅也先輩と共にバカンスへ行くことになった
プロローグ②へ続く