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ピンポーン
大きな門扉の前にある 小ぶりなインターフォンを恐る恐る押す
庶民的なチャイムの音が聞こえて 少しだけ安心感を覚えた
ここが……
雅也
秋斗
雅也
お金持ち そこそこモテる そこそこウザい で有名の雅也先輩のご邸宅だ
笑顔で出迎えた先輩の姿は どこか浮かれていた
それもそのはずで 本来、このバカンスに俺はいなかった
雅也先輩の叔父の娘が病気に倒れ 空いたメンバーの埋め合わせとして 特別に俺が招待されたのだから
いや、正確には 俺か一弥先輩だったのだが
ジャンケンを制してか はたまた運に味方されてか
念願のバカンスに同行することとなった
ずっと友達と一緒に行きたかった 雅也先輩からしても、これは嬉しいことには違いなかった
秋斗
雅也
雅也
秋斗
雅也
雅也
秋斗
秋斗
雅也
雅也
秋斗
雅也
雅也
雅也
そうではない
そこではない
俺はずっと気になっていた
一体、どこへ行くのだろうと
雅也先輩は面白がって なかなか行き先を教えてくれなかった
当日の今日でさえ
バカンスか……
どこを回るんだろう?
もしかして、海外か?
雅也先輩の自慢話を聞き流して ずっとそのことを考えていた
秋斗
雅也
秋斗
話は聞いてなかったけど
雅也
秋斗
雅也
雅也
雅也
秋斗
雅也
話についていけない
俺は黙って部屋を見回した
パッと見ても20畳はありそうだ
広々としすぎていて どうも落ち着かない
これが部屋なんて……
勧められたソファに座りながら 自身の部屋を思い浮かべていた
雅也
秋斗
雅也
秋斗
雅也
雅也
秋斗
秋斗
雅也
雅也
雅也
秋斗
雅也
もったいぶらせる先輩だ
その一生とも思えるほど 長い沈黙に辛抱強く待っていた俺に返ってきた言葉は……
秋斗
雅也
雅也
秋斗
期待はずれのものだった
秋斗
雅也
雅也
秋斗
不服そうな俺を面白がる顔だ
仕方なく、少し考えてみる
秋斗
雅也
秋斗
貴方の選択で結末は変わります 運命を切り開きましょう
A.もちろん南国の島ですよね
B.もしかして、この家とか言わないですよね
C.別世界へのバカンスですよね
さあ…… 貴方の運命や如何に