来海
鈴菜
急に耳元で叫ばれ、私は慌てて起きる。他のふたりはまだ寝ている見たい。私は眠気を何とか振り払い、起きる。
鈴菜
来海
腹を抱えて笑っている来海にため息をつく。全く、いつまでも元気って感じだね。
来海
鈴菜
へへへと2人で怪しい笑い。その笑いに察したのか、2人とも2人の耳元で「起きろー!!」と叫ぶ。2人も私と同じように慌てて起きる。私達は笑い、他の2人は呆れたように体を起こす。
これは、過去では絶対に出来なかったことだ。本当に、今私は幸せだ。…一生、ここに居たい気持ちもある。でも、それは駄目だ。月音さんを犠牲にしてなんて…私には、無理があるや。
来海
鈴菜
来海
鈴菜
私は少し愛想笑い気味で返事をした。
私達は、皆と色々な場所を回った。初めて知って驚いた事や、たまたまクラスメイトと会ったこと、楽しくて楽しくて仕方がなかった事
とにかく思い浮かべれば浮かべるほど、楽しい気持ちで胸がいっぱい。神様が、この機会を下さったのなら、それはとてもとても感謝しきれない程、私は幸せだ。
とにかく回って回って、疲れ果てた時にはもう、日は落ちていた。
鈴菜
来海
私達は商店街という所に来ている。前世は戦争のせいで豪華な家を作った所で壊れるだけ。それに技術もこんなの無かった。最初来た時にはぴくとと私、どちらも失神するかと思った
お土産やお揃いのキーホルダー。色々買った。本当にあの時では考えた事の無い世界に困惑しつつも、楽しい一日を送った。
とりあえず、私達は帰ろう。皆もそう考えていたようで、このまま笑いながら帰ろうとした時_
???
ぴくと
ぴくと
鈴菜
ぴくと
鈴菜
ぴくとが急に止まり、皆ぴくとに視線が行く。しばらくして「大丈夫〜!」というぴくとの顔は青ざめていた。気の所為と思っていたが、しばらくしたらテレパシーでこう言った。
先程も青ざめていたし、テレパシーでも声は震えていた。あの事件の所為だろうか。ぴくとは白パーカーに恐怖心を覚えているようだった。
今は深夜の1時。買い物をしているとそんな時間になっていて、私達は急いで家を帰る所だ。だから、人通りは少なく…いや、ほぼ人が居ないと同じ。今ならもし戦争が起こっても大丈夫。
_そんな事を考えていると、ぴくとの「避けて!!」と言う声が頭の中で響く。ハッとして目の前を見ると、目の前には火の針のような物が飛んで来ている事が理解出来た。
避けれるか、なんて考える暇もなく、瞬発的に避ける。神回避を決めて私は来海達を守ろうと白パーカーの前に立ちはだかる。
さっきの攻撃で分かる。やっぱり、白パーカーは私に及ばない程強すぎる。死ぬ恐怖を思い出して私は呼吸が乱れる。それでも、今はここに居る全員を守る。
鈴菜
???
相手は呑気に笑っている。だが、相手の瞳の奥には「復讐」という文字が大きく浮かんだような瞳。この瞳は…見た事があるから。私は来海達の方をチラリと見る。
鈴菜
来海と光希は私達のこの状況を驚いているのか、唖然とした表情で見ているのか分からないが、あまり驚いて居ないような…?
私はそんな事も思いながらも「気の所為」と認識する。今は、それ所じゃないから。そんな事をすれば、確実に相手に隙を奪われる。死にに行くようなものだ。
鈴菜
???
この女の子は一瞬で私達の後ろに回る。私は即座に後ろに向くが、構えを取るのが遅れ、かなり後ろまで飛ばされる。
人は…居ない。人が通って来る前に終わらせたい。それか…何とか、人通りの少ない場所へと持っていきたい。そう考えながらとにかく避ける。
???
別に、勝ち負けはどうだっていい。私はそれを伝えようとしたが、その前にぴくとが攻撃する。はぁ…ホントぴくとったら… 私はため息をつきながらも、私はぴくとを止めようとした_時
この女の子が手を上げる。能力か…と思えば、私は後ろから気配を感じる。だが、感じるのが遅かった。私達は首に手刀を入れられる。
初心者だったからか、気絶程度は行かなかったが、それでも私達は無防備。私は立ち上がろうとするが、女の子の能力か、縄のような物で捕えられる。
私とぴくとは同士に後ろから攻撃をした人物を見る。私達はそれを見て絶句に近い唖然とした表情になる。そんな表情のまま、目の前の人物の名を呼んだ。
鈴菜
ぴくと
2人は、いつもの顔つきじゃない。様子がおかしいが、”自分の意思で”やっている事だけは分かる。
いつも笑っている来海は不気味なくらいに真顔。いつも無表情な光希は私達を嘲笑う。私はそんな2人を見て不気味と背中が凍る。
来海
鈴菜
光希
ぴくと
いつもとは違う2人の姿に私は違う人のように見えて2人を睨む。また、無理に勧誘するつもり…?!私は女の子の行動と2人の行動を警戒する。
とは言い、私達は手や足を拘束されている。危なくなったら本気を出そう…今後の動きを考えながら、私は警戒する。
ナツナ
…正直、今本気で殺したいと思う。仲間を殺されたり、ぴくとを操ったりしたから、当たり前だろう?月音ちゃんに代わって宣言させてもらう。
鈴菜
ナツナ
ナツナ
ナツナさんはぴくとの方に向く。ぴくとは怯えた表情。私はぴくとに近づくなと言うように、私はナツナを睨む。ナツナはそれに気づいたらしく、近付こうとした足を戻し、その場に止まる。
ナツナ
何か訳ありで私達に伝えに来ているよう。私は少し苛立ちそうな心を落ち着かせてナツナさんに優しい声で聞く
鈴菜
ナツナ
ナツナさんは少しため息をついて、私達に説明してくれた。
ナツナ
…確かに、能力的に考えるとぴくとの能力、全属性魔法と私の水、火、時間魔法を比べればぴくとの方が強そう。まぁ、能力的に考えたら…だけど。
ぴくと
ナツナ
どういう事?私とぴくとはそんな問いを顔に表す。それを見たナツナさんは理解したように話を進める。
ナツナ
ナツナ
ナツナ
酷く、残酷な話。でもそれは私達のせい…いや、私のせいだ。知識不足な私はあの神代家の人を容赦なく殺した。
同盟は組めないしピンチな状態だったから、私は大将となるあの神代家の人を殺した。考えるだけで頭がおかしくなりそうなのを堪えて酷く、X市に謝罪をしたい気分になる。
ナツナ
ナツナ
私は俯いていた顔を上げてナツナさんを見る。その顔は酷く寂しそうだった。ナツナさんは俯いたまま、話を進める。
ナツナ
ナツナ
何だかんだ、私の知らない所でいい話があるって事を知って「やっぱり相手にも事情があるんだな」と再確認する。ぴくとも、いつの間にか顔は青ざめていない、正常な私の後輩だった。
ナツナ
ナツナさんは嗚咽を漏らさず静かに涙を流す。X市に転校したら人格が変わった。誰かに体を乗っ取られたか… ……もしかして
私はハッとしてぴくとにテレパシーを送る。困惑気味でぴくとは対応する。
ぴくと
鈴菜
この先を言おうとした時、ナツナさんが続きを喋り始める。それに気づいた私達はハッとしてナツナさんに意識を合わせる
ナツナ
ナツナさんは深々と礼をし、私達を捕まえていた縄を解く。私は、こんなナツナさんを見て耐えれなくなり、私は一か八かで叫んだ。
ナツナ
鈴菜
ナツナ
ナツナさんが不思議そうに私の方へ振り返る。 私はナツナさんに駆け寄って手を取る。
ナツナ
鈴菜
ナツナ
ナツナさんは不思議そうに首を傾げる。_その時、後ろから声がした。
来海
ハッとして私は携帯の電源を入れる。そこには、大きく「7月17日 02:49」と書かれていた。
ナツナ
ナツナさんが来海に視線を移す。来海はナツナさんに「はい!」と敬礼のように元気よく返事をする。敬語を使っている為、来海より上の人なのかと勝手な想像をする。
ナツナさんは私達に「メール、交換しよ」と言われ、私は急いで携帯を取り出す。
扱い方は分からないが、そういう時には葉月に教えてもらえる。私は葉月に教えてもらった通りにすると、黒色の模様のようなものが画面いっぱいに映し出される。どうやら、QRコードというらしい。
ナツナ
さっきの雰囲気とは違う、優しそうな笑顔を見せてナツナさんは急いで帰る。私はハッとして光希、来海に視線を移す。
来海
2人は少し焦ったような困惑した表情で私とぴくとの顔を交互に見る。私は2人の意外な焦った表情を見て
鈴菜
鈴菜
ぴくと
お腹を抱えて笑う私達に2人は困惑する。何とか笑いを抑えきった私はカバンから皆で買ったキーホルダーを取り出す。
鈴菜
ぴくと
意味の分からない事を言ったせいか、来海達はしばらく黙り込む。更に怒らせちゃったかも…?!と焦ったが、しばらくして2人は、笑った。
来海
光希
4人、顔を合わせて笑う。何も面白くなくても、ただ皆で笑えればいい。私達は笑えるだけで幸せだから。そう、心から思えた。
来海
私達はそれを聞いて驚く。まさか、そんなに時間が経ってたとは…私達は慌てて走って今日泊まるホテルに急ぐ。私達は、そんなみんなの姿を見て何か懐かしく思える。私は1人、こっそりと笑った。
ども涼月です 色々言いたいことがあるので、多分あのいつもの通知だと全部書ききれないのでここで描きます
来海は本来無口で、光希は本来煽るのが大好きなおしゃべりなんですけど、出来るだけ敵に気付かれたくないからキャラを変えて高校に潜入してるんですよね。
あと途中で出てきた7月17日は主の誕生日です←いらない小ネタ まぁ、ここからここからって感じですね!!
次回!!「明かしたくない事実」次回も見てね!!ばいちゃ!
コメント
7件
え、ハート717なんですけどめっちゃ嬉しい(((((
神代家がw市に復&讐したかったのは鈴菜ちゃんが相手側の継承者をやっちゃったからだったのか……それぞれ複雑な立場だなぁ…… ハクアも転生者の可能性が……誰とだ……? まさか……いやこれは言わないでおきましょう!! 昨日の敵は今日の友! 頑張って問題解決してけ2人共! 次回、明かしたくない秘密……?誰のだろう……楽しみに待ってます!!!