テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🥺

うりさん
楽屋の隅、自分の服に包まってゲームに没頭するゆあんくんを見て、うりは低く溜息をついた。 ゆあんくんは顔を上げず、気だるげに笑う。
ゆあんくん
その無邪気な言葉が、うりの胸の奥を抉る。 落ち着く。信頼。相棒。 それ以上の言葉を、ゆあんくんは持っていない。けれど、うりの中に溜まっているのは、そんな綺麗なものじゃなかった。
うりさん
うりはゆあんくんの隣に腰を下ろし、わざと乱暴に彼の髪を撫でた。 指先に絡まる柔らかな毛。そこから伝わる体温。 本当は、このまま首筋に歯を立てて、一生消えない印をつけてやりたい。 「俺のものだ」と、言葉ではなく痛みで刻みつけたい。
ゆあんくん
ゆあんくんがようやく視線を上げ、不思議そうにうりを見つめる。 その真っ直ぐな瞳。自分だけを映しているようでいて、その実、何も分かっていない透明な瞳。
うりさん
うりは視線を逸らした。 もし今、「好きだよ」なんて優しく囁いたら。 ゆあんくんはきっと「俺も相棒として好きやで!」と、残酷なまでの無垢さで笑い飛ばすだろう。 それが怖くて、うりは今日も「いじり」という名の檻に本心を閉じ込める。 触れたいのに、壊したくない。 自分のドロドロとした独占欲に気づかれた瞬間、この心地よい「共犯関係」が終わってしまうのが、何よりも恐ろしい。
ゆあんくん
ゲーム画面を見つめたまま、ゆあんくんがぽつりと呟く。 それは呪いだった。 うりをこの場所から一歩も動けなくさせる、最高に重くて、甘い呪縛。
うりさん
うりは、ゆあんくんには聞こえないほど小さな声で応えた。 片想いと呼ぶには重すぎて、愛と呼ぶには歪すぎる。 名前のない感情が、二人の間を真っ黒に塗りつぶしていた。