ライバル

今日は仕事の後、しょっぴーを誘って居酒屋に2人で来た

美味しい料理にニコニコしているしょっぴー

明日はお互いオフなので、お酒も入っていい気分だ

上機嫌なしょっぴーがかわいくて、熱くなりそうな身体を誤魔化すようにお酒を煽った

side翔太

何故かいつも以上に酒の進みが早かった目黒は酔っ払ってフラフラだ

俺より大きな身体が寄りかかってきてとにかく重い 支えきれずにふらついてしまう

この酔っ払いめ

もう好きにしてくれ……と酔っ払いに諦めかけた時、急に真剣な目に射抜かれた

思わず後ずさる

と、そのまま人気のない路地裏の壁に背中が当たった

何を突然言い出すんだ

俺が、涼太を好き？？

なんで涼太？？？

と、数日前の会話が蘇る

俺はただのメンバーだとは思ってないよ

翔太は特別

翔太が悪いヤツに襲われそうだったら、絶対助ける

俺が助けたかった

子どもの頃からずっと、翔太を守るのは俺だって思ってたから

顔に熱が集まる感覚がした

目黒に言われて気付いた

涼太はもしかして……俺を……？

目黒の声に顔を上げると唇に温もり

目黒に………キスされてる！？

離れようとしても頭を押さえられて離れる事ができない

ヌルッと濡れた感触がして舌が入り込んできた

口内を乱暴に暴れる舌に翻弄されて膝が震える

やっと唇が離れると、膝から崩れ落ちてしまった

目黒の腕が、俺を支える

支える目黒の顔を睨むと、真剣な目

思わず俺は目黒を突き飛ばし逃げるように走り出した

そこからどうやって家まで帰ったかはよく覚えていないが、目黒の真剣な表情と唇の感触は消えなかった………

あれから5日が経って、その間個人の仕事のおかげで目黒にも涼太にも会うことはなかった

今日のオフが終われば明日、メンバー全員での仕事で顔を合わせることになる

仕事しながらもずっとモヤモヤしていた俺は迷って深澤を家に呼んだ

呼んだものの、どう切り出せばいいのか……

勇気を出して切り出したが、帰ってきた言葉は思っていた反応と違う

マジか メンバー全員知ってるだと？？

違い………違うような、同じような……

ふっかの言葉に目黒とのキスを思い出して一気に顔が熱くなってしまった

涼太とキス………想像して更に顔に熱が集まった

目黒と涼太が他の誰かと………

そうか、俺、　　　　が好きになってたんだ

自分の気持ちに気付けて、モヤモヤが消えた あとは、2人にどう伝えるかだ……