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屋上のドアが開いたまま静かに揺れていた
廊下も階段も息を潜めたみたいに 静まり返っている
Ak
そう言いながら足が勝手に前に出た
怖いのに止まれない。 なにかに引かれているような感覚だった
階段を一段上がる事に空気が冷たくなる
手すりに触れると氷のように冷えきっていた
Ak
そういいながらも声はまだ震えている
屋上へ続く最後の角を曲がる直前 耳の奥がキンとなった
Ak
Ak
Ak
Ak
そう思い後ろを向いた瞬間 誰かの視線が刺さる
目を閉じてもわかる。 誰かがそこにいる
ドアの向こう 屋上の奥 逃げたいのに足が動かない
勇気をだしてドアを開けた
その瞬間音が消えた
風の音も校舎のざわめきも遠くの部活の声さえ
世界が1枚の布に覆われたみたいに無音だった
Ak
屋上の床が少し白く霞んで見えた
そして白い霞の中に誰かがたっていた
Ak
制服姿の男の子 年は同じか上ぐらいだろうか
その輪郭はどこか薄く 遠くから見てるのに近くにいる感じもした
彼はゆっくり振り返りこっちを見た
目が合った。 その瞬間胸の奥に冷たいものが落ちた
絶対に知らないはずの顔なのに どこかで見た気もする。
屋上に立つ少年が静かに口を開いた
声は小さいのに耳元で直接響く感覚だ
Ak
少年は1度瞬きをし少し首を傾げた
風もないのに屋上の柵が少し揺れた。 心臓がはねる。
Ak
Ak
1歩。彼が前に進んだ。 薄かった輪郭が濃く見えた。
その言葉が妙に嬉しかった
でも優しさの意味がわからない
屋上の景色が歪む
まるで世界がもう一つの形に なろうとしてるみたいだ
Ak
足元が少し沈む感覚
屋上の床が柔らかくとけていく。
そして俺は"13月"の方へ引き込まれた