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欲しいものを手に入れるためには
誰かを傷つけなくてはいけない
もし傷つけるのが
大切な人だとしても
あなたは手に入れますか？
それとも代わりに
自分を傷つけますか？
麻衣子
麻衣子
私はフラフラと教室に戻った。
するとすぐ──
良美
良美
良美は一番の親友だ。
麻衣子
麻衣子
良美
麻衣子
麻衣子
麻衣子
16歳で妊娠なんて反対される
でも私は裕太のことが好きだ
できることなら──
良美
麻衣子
良美
良美が励ましてくれる
良美だって体調を崩して休んでたのに
やっぱり私の一番の親友だ
麻衣子
私は裕太を屋上に呼び出した
裕太
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
裕太
麻衣子
麻衣子
裕太
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
すーっと涙がこぼれ落ちる
裕太
裕太にフワリと抱きしめられた
麻衣子
裕太
麻衣子
麻衣子
麻衣子
裕太
裕太
そう言ってキスしてくれた
麻衣子
私はすぐに産婦人科を受診した
女医
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
女医
女医
女医
麻衣子
女医
麻衣子
事務員
事務員
麻衣子
麻衣子
事務員
麻衣子
事務員
事務員
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
【人口調整課】
麻衣子
私はドアを開けた
職員
麻衣子
職員
中には職員が3人
全員が深々と頭を下げてくれた
麻衣子
職員
職員
麻衣子
個室に入って職員と向かい合う
職員
麻衣子
職員
麻衣子
男は笑顔のまま口を開く
職員
麻衣子
職員
麻衣子
職員
麻衣子
麻衣子
麻衣子
職員
麻衣子
職員
職員
職員
職員
「その子を産む代わりに、誰かを殺して頂きたいんです」
麻衣子
麻衣子
職員
麻衣子
麻衣子
私が問いかけると、職員は笑顔を崩さず
職員
麻衣子
職員
職員
そう言って机に2枚の写真を置いた
1枚はお婆さんの写真
もう1枚は車椅子の子ども
職員
麻衣子
職員
麻衣子
麻衣子
職員
職員
職員
最後まで笑顔を貫き、男が出て行く
麻衣子
かちゃり
扉の鍵を閉めていった──
私はすぐにスマホを取り出して──
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
強引にドアを叩いた
麻衣子
麻衣子
懸命に叫んでみたけど──
職員
男のアナウンスが聞こえてきた
職員
麻衣子
麻衣子
麻衣子
職員
職員
麻衣子
職員
職員
麻衣子
職員
職員
2時間後
麻衣子
麻衣子
麻衣子
私は2枚の写真を引き寄せた
1枚はお婆さんで1枚は子ども
この子を産むためにどちらかに？
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
麻衣子
私は、良美のお婆ちゃんの写真を手に取った
麻衣子
麻衣子
麻衣子
職員
私はゴクリとツバを飲み込み
どちらを選択するか決めた
麻衣子
そう呟きながら──
それからすぐ、良美のお婆ちゃんは亡くなった
良美
麻衣子
良美
いつまでも棺桶にすがる良美
麻衣子
麻衣子
良美の家族はホッとしているんじゃ？
私が介護から解放してあげたんだ
だからこれで良かった
麻衣子
私は自分のお腹に触れた
麻衣子
麻衣子
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世にも奇妙な物語に出てきそうで怖い
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