燎煉地方
読者さん
もうそろそろ燎煉地方へ入ったのかな?
車は走るたびに山は大きく映る
先程までとは打って変わり
まさに満目荒涼
恵麻
もう入りましたよ
恵麻
さっきまでの天気が嘘のようですね
天音
う〜ん
天音
この暑い日差し……
天音
嫌いじゃない
菊花
ちょっと暑いからエアコンさんつけるよ!!
そういえば車内は少し暑いかなと疑問を持つくらいに暖かくなってきた
この様子だと外は地獄のような暑さに違いない
読者さん
(見渡す限りの荒野……)
読者さん
なんか……寂しいところだね
菊花
植物さんは酸性土壌が嫌いなんだよ!!
菊花
火山灰さんは容赦なく降ります
読者さん
こんな痩せた土地じゃ無理はないよなぁ
恋
でも素敵でしょ?
恋は不敵に笑う
その意味とは
恋
七刻にはいろいろな土地の顔があって面白いじゃない?
菊花
菊花の風見は自然豊かな森が鬱蒼としてるね!!
恵麻
時雨は一年を通して涼しく
恵麻
また冬は極寒の特色を持ちますよ
天音
私の所はねぇ〜
天音
楽しい常夏なの!!
そうだった
否……
そのとおり
読者さん
あっ……遠くに街並みらしき影が?
菊花
もうすぐ燎煉の街なんだよー!
菊花
菊花は久しぶりすぎてドキドキするよ!!
天音
私も〜!!
寂しいところにも賑やかさはある
それは蜃気楼ではなく
紛れもない本物の
恋
そうよ?
恋
荒れた地にも人々は営むもの
恋
それはどのようなものであれ
恋
生きるというのは美しいわ
読者さん
(ここではどんな出会いがあるのだろう?)
街並みはどんどん近づいてくる
遠目に見える煙突が蒸気を上げ
陰ながら映る重機は七刻の潤滑油として発展を支えるだろう
燎煉地方
菊花
着いたぁ〜!!
菊花
菊花一番乗り!!
天音
お〜!!
天音
菊花ちゃん一番乗り!!
今回もいの一番に車を降りては背筋を伸ばす彼女
読者さん
うわっ!?
読者さん
ムワッとして暑い!!
降りるや否や洗礼を受ける
暑いというよりはさしづめ……
熱いッ!!
読者さん
石造りに機械の町並みってなんか好きだな
読者さん
さすが生のスチームパンクッ!!
読者さん
これ全部現実だよなァッ!?
恋
ファンタジーみたいでしょ?
恋
でも現実よ?
恵麻
木造だと燃えちゃいますからね
天音
相変わらず芸術的な石造りの街並み
天音
陽光地方とはまた違った雰囲気
天音
そしてゆく人々はパリピに溢れてる!!
読者さん
お……
読者さん
おぉ……そうだね
恋
暑苦しい連中ばかりだけれど賑やかよね
なんと活動に溢れて活き活きしてるのだろう
そんな中
待ちゆくすれ違う通行人
読者さん
おや?
読者さん
今の人達は黒い石を運んでましたね
読者さん
もしかしなくても石炭とかかな?
菊花
大正解〜!!
恋
燎煉を担うのは鉱物などの資源よ?
恋
これ無くして七刻の発展は無かったわ
恵麻
鉱物に鉱石……
恵麻
そして石油など
恵麻
日々の生活には欠かせないですね
読者さん
なるほどね
恋
そしてアンタが今目指すところは
恋が指差す場所
それは否が応でもひと際目に映る巨大な建物
燎煉火力発電







