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風太センパイ

あちゃ、教えてくれなかったか

椿

うーん…手強い

2人に話を聞いてもらおうと訪れたファストフード店のポテトを飲み込むと、わたしは頷いた

うん…でね

家に行こうと思うんだ

椿

家!?

風太センパイ

どういうこと?

…変なことを、言うと思うんだけど

陽くんは助けを待ってると思うんだ

椿

助け?

わたしが尋ねたとき…陽くんの笑顔が一瞬崩れたの

陽くんきっと、ほんとは苦しみから逃れたいんだと思う

なのに…苦しもうとしてる

椿

へ?苦しむの嫌なのに?

椿

そんな人いるの…?

風太センパイ

…ああ、ちょっと、分かるな

椿

え!?

風太センパイ

あ、いや俺じゃなくて…

風太センパイ

陽にそういう節があるなって思う気持ち

風太センパイ

楽しいことから一定距離を置いてるみたいな、そんな感じ

(そっか、前に理由もなく遊びを断ったりとか言ってたな…)

(それくらいなら1人になりたいとかあり得ることでもあるんだけど)

(なんだかやっぱり陽くんは───。)

椿

…そっか……うん、いいと思う

え?

椿

家に行ってみるの

椿

結局会長からしたら言いたくないことだったとしても

椿

無理にでも知らなきゃ、変えることもできないもんね

椿

だったらもう潔く、強行突破じゃん!?

うん…!

風太センパイ

じゃあね

ばいばい!

椿

はーい!また!

風太センパイ

…じゃ、行こっか月ちゃん

はい!

ガタッ

陽会長

はじめまして

陽会長

俺、遊馬陽っていうんだ、きみはー?

風太センパイ

風太センパイ

佐野…

陽会長

下の名前は?

風太センパイ

風、太

陽会長

じゃ、風太ね、俺は陽でいーから

風太センパイ

あ、うん

陽会長

やだったら別にいいけど…あ、そのキーホルダーってもしかしてバスケ部?

風太センパイ

陽会長

昔の俺は人と話すことが得意ではなくて

というか、それを自分が拒否していた節があって

1人が楽だと思っていた

風太センパイ

(冷たい、なんて言われるの面倒だし)

風太センパイ

(でもずっと一緒とか鬱陶しくて嫌だし)

風太センパイ

(適当に…しておこ)

でも陽はそんな俺の気持ちを汲むかのように、適度な距離感でいてくれた

風太センパイ

(…変なの)

陽会長

風太、今週末家来る?

風太センパイ

陽会長

隼人とアキが家来て勉強するって言ってるから

陽会長

風太も来れたらいーなって

風太センパイ

…ん

陽会長

お!行く!?

風太センパイ

(なんで今ので分かるんだ…)

陽は俺にとって太陽だった

…いや、きっとみんなにとって

…あのー……センパイ?

風太センパイ

あ、なに?

風太センパイ

ごめん、ぼーっとしてた

いえ!センパイでもそういうことあるんですね

風太センパイ

へ?しなさそうに見える?

いえ別に

風太センパイ

風太センパイ

風太センパイ

…月ちゃん

はい?

風太センパイ

俺も、何かできるならあいつに恩を返してあげたい

風太センパイ

俺がこんなふうに物怖じせず人と関われるようになったのはあいつのおかげだからさ

風太センパイ

だから月ちゃん…とりあえず、応援してるよ!

ありがとうございます…!!

桐村くん

…じゃ、また

椿

おう!

椿、おはよう

…ていうか最近桐村くんと仲良いね

椿

そーそ、今度遊びいこーってなっててさ

そなの?桐村くんて椿と共通の友達いたっけ?

椿

いや、2人で

ああそう、2人………え?

椿

ん?

え?付き合って…?

椿

ないよ?いや、てか彼女とかいない人ならふつうに遊び行くよ

すごいわほんと…

椿

そんなもんだよ

椿

…じゃなくて!!!!!

な、なに!こわい

椿

うち月に言うことあるんだった

椿

…ねえ

ん?

椿

今日

椿

会長、学校来てないらしい

小悪魔な月ちゃんは陽センパイにだけ勝てない

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