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部屋の中
青は泣きながら
小さく
青
少しして
赤はゆっくり立ち上がる
赤
部屋の前
ドアの前で足が止まる
その時ーー
微かに聞こえた
青の声
青
赤
体が固まる
その言葉が
胸の奥に刺さった
そして俺はーー
思い出してしまった
蝉の声
強い日差し
小さい頃の赤と陽向
陽向(5歳)
陽向(5歳)
赤(5歳)
陽向(5歳)
赤(5歳)
陽向(5歳)
陽向(5歳)
赤(5歳)
陽向(5歳)
陽向(5歳)
赤(5歳)
帰り道
陽向(11歳)
赤(11歳)
陽向(11歳)
赤(11歳)
陽向(11歳)
赤(11歳)
ふたりで笑う
横断歩道
信号は青
陽向(11歳)
赤(11歳)
陽向が飛び出す
赤(11歳)
キキーッ
ブレーキ音
赤(11歳)
時間が止まる
陽向が倒れてる
赤は荷物をそこに投げ捨て
陽向の元へ走っていった
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
赤(11歳)
その後
病院
手術中のランプが消える
医者が出てくる
「最善を尽くしましたが...」
「お亡くなりになられました」
膝から崩れ落ちる
声を上げて泣いた
現在
赤は
震えている
あの日、
俺は守れなかった
目の前にいたのに
手を伸ばせば、
届いたはずなのに
だから俺は、
花が好きなんだ
咲いている間だけでも
“そこにいる”ってわかるから
でもーー
また失うのが怖い