2人だけの、愛しい時間

先に言っておきます。

これはれっきとしたホラーです。

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これが、二人の愛しい時間の始まりだった。

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暗闇で一人呟きながら、私は四角く囲まれた「祐也」と書かれた場所を押した。

薄い灰色の画面に、真っ白なフキダシが表示される。

私はそのフキダシをタップして、文字を打ち込んでいく。

「プレビュー」ボタンをタップして、本物のLIMEの画面のようにする。

私の新しいメッセージと、祐也の返信がうつったところで、スクショした。

アルバムからそれを見つけてタップし、携帯いっぱいに広がるやり取りを、後ろの"本物"の祐也に見せた。

本当に、tellerってアプリは、すごい。

二人の愛しい時間を、こんなにも簡単に、作り出せちゃうんだから。

ほんと。携帯って、

便利よねぇ。

『2人だけの、愛しい時間』