東方姉弟録

私達は、血塗れで意識を失った仲間に介抱をする

生きているのか死んでいるのか分からない

生きているのなら、どうしてこの傷で生きているのか不思議なほど

それほどまでに‥‥ルビーはボロボロだった

何もできない自分が擬しかった

ルビーに比べれば、私なんて軽い

ルビーは、自分がどれだけ血塗れになっても

どれだけ血を吐いても…決して諦めなかった

「姉を助ける」…それがルビーを動かす要だった

彼女が私の名前を呼ぶ

私はルビーを心配しながらも、八雲紫の方へと足を向ける

俺はどれくらい寝ていたのか

俺はフラフラになりながら、無理矢理体を起き上がらせる

倒れそうになる体を必死に抑える

止まらない動悸を抑え込む

溢れだしそうな感情の濁流を、奥底に押し込む

自分に必死に言い聞かせる

そう言って俺はスキマから出る

（結界が壊れる

『弱者を騙す口実にしか言葉を使わない』

『お前らが嫌いだ"…！』