ノア
1つ目は……ワタルとユウの2人に
優
俺らっすか?
ノア
あぁ。2人はあの日から、毎日欠かさず訓練をして、頑張っているね
渉
あー……まぁ、そっすね
褒められることに慣れていないのか、
少しそっけなくなるうらたさん
ノア
使いになりたての頃から強かったけれど、今では倍以上に強くなった。
ノア
2人に伝えたかったことは……“上位使いへの昇進”だよ
渉
っ……!!
優
え、それって……!!
ノア
魔法界は、2人の力を認める。おめでとう、ワタル、ユウ
優
う、うらさんっ!! やった! やったぁ〜!!
渉
マジか……! 俺ら……!!
棗
すげぇ〜!! うらたんさかたん! おめでとー!!
彼方
っ……
真冬
あれ、そらるさん、なんか泣きそうになってません?
彼方
っ、だって、お前の時も見届けてたんだから、そんぐらい別に良いだろっ!
そっか、昔の僕も2人みたいに強さを
求めて頑張ってたわけだし……
あの時そらるさんは、上位使いに
なった僕よりも喜んでくれてたっけ
みんなの先輩として、昔も今も、
本当に嬉しかったんだろうなぁ
翔太
ふふっ、いや〜でも、みんなが上位使いになっちゃうの、ちょっと寂しいなぁ
棗
寂しいって、つっきーも上位使いやないん?
翔太
ううん、僕は普通の使いだよ
渉
えっ、お前史上最強じゃないの?
翔太
そうだけど……ほら、僕は才能はあっても、魔力がほとんどないわけじゃん?
真冬
あ、そっか、魔力は借り物だし……
翔太
うん、だから僕は、別に上位使いってわけじゃないんだよね
彼方
……あれ、そういやお前、魔力補充してもらったのいつ?
翔太
え? ……あれ、いつでしたっけ?
ノア
確か……私が補充したのは、あの事件の時だけじゃないかな
真冬
ってことは、それだけで数ヶ月戦ってたってこと?
翔太
いや、流石にそれは無理が……の、ノアさん、あの時そんなに魔力くれたんですか?
ノア
いや、そういうわけではないよ。その耳飾りにも、容量の限度はあるはずだから
じゃあ、なんで天ちゃんは
ここまで戦ってこられたんだ……?
テオ
え……? ショウタさんの魔力ってわけではないんですか?
不意に、純粋な疑問というふうに、
テオ君がそう聞いてくる
翔太
ううん、僕は元々魔力がほとんどなかったから、それはありえないと……。
翔太
……いや……?
何か心当たりがあるのか、
考え込んでしまった天ちゃん
真冬
どうしたの?
翔太
……あ、ううん。何でもない。
翔太
それよりノアさん、僕らに伝えたかったことって、まだあるんですよね?
ノア
……あぁ、もう一つあるよ。
ノア
これは、ショウタとカナタ、そしてシャノンへの任務
彼方
……!
ノア
内容は、日本国長崎への遠征。
ノア
そこで、とある闇使いが暴動を起こすという情報が入ってね。3人には、それを止めに行って欲しいんだ
翔太
分かりました
シャノン
え……あ、あの、それって私が行っていいんですか?
シャノン
この2人を抜粋するってことは、相当な強さの使いってことですよね……?
ノア
あぁ、それなら問題ないよ。
ノア
シャノンも、ワタルやユウと共に頑張っているんだよね。その力で、2人の援護をして欲しいんだ。
ノア
危なくなったら自分の命を優先して、無理をせず2人に任せること。だから、力試しと思ってもらって構わないよ
シャノン
……! 分かりました、最善を尽くします!
ノア
そしたら、遠征の詳細だけど……