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今日は休日 学生達も神社の前を通ることなく ただただ秒針が鳴り響く
水は縁側に座り、狐達が持ってきた お茶と和菓子に手をかけた
暖かいお茶が水の喉を潤す
寒い北風により冷めた体が 暖かくなっているのを感じる
@ 水
そう言う彼の顔には笑みが溢れて、 昨日までの冷たい瞳が嘘のようだ
@ 水
『赤…賽野 赤…っ、』
彼の震えた瞳と声を思い出すと 今すぐにでも飛び出して 助け出したい気持ちに陥ってしまう
ずっと彼と彼の弟達が目の奥に映り 全てが間にならない
余った時間にふと思い出し 他のことにも集中出来なかった
自分でも不思議なくらい 彼らのことを気にかけている
@ 水
水は規則正しく鳴る時計を ぼんやりと眺めた
そんな時、誰かが神社の階段を 登り始めた
水は急いで姿を消し、 様子を伺う
登っているのは幼児と、 保育園ぐらいの男の子の2人
@ 水
幼い2人は手を握りながら 階段を登る
保育園ぐらいの男の子は 深い青色の髪と目をしていて 太陽の光に当たる度に輝いていた
弟か、親戚かの幼児の手を しっかり握り、幼いながらに エスコートをしている
彼の手に連られ、階段を登る幼児は 透き通る茶髪に、光に溢れた黄色のグラデーションの髪色
眩しい光を集めた様な純粋な瞳 太陽の擬人化のような子だ
@ 黒髪と黄髪の幼児
(お兄ちゃん、疲れた) ↑翻訳ね
@ 青髪の男児
@ 青髪の男児
@ 黒髪と黄髪の幼児
(嫌だ、疲れた)
@ 青髪の男児
@ 青髪の男児
@ 水
一生懸命に階段を登る2人を 保護者のように応援する水 その瞳は温もりに溢れ、 穏やかな目をしている
茶髪の幼児が1段登った時、 手がぐらつき、階段を踏み外した
@ 黒髪と黄髪の幼児
@ 青髪の男児
@ 水
水は急いで手の中に神力を集め 茶髪の幼児の周りに彼を保護する ガードを作る
そして彼の落ちるスピードを緩め、 青髪の男児の手を届かせた
@ 青髪の男児
@ 黒髪と黄髪の幼児
@ 黒髪と黄髪の幼児
(お兄ちゃん、怖かった)
@ 水
茶髪の幼児をしっかり抱きしめ 青髪の男児は胸を撫で下ろす
@ 青髪の男児
@ 青髪の男児
@ 青髪の男児
@ 黒髪と黄髪の幼児
2人は神社の鳥居に背を向け、 階段を一段一段丁寧に降り進める
二度と転びそうにならないように、 青髪の男児は幼児の歩幅に、 しっかりと合わせた
@ 水
水は2人の幸運と 神の御加護を願った