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今やエンターテイメントは誰もが簡単に提供することができるようになった。
一昔前、映像を求めるならテレビ、物語を求めるなら漫画や小説、音楽を求めるのであればオーディオプレイヤー……といった具合に、エンターテイメントには大なり小なり金がかかった。
しかし、今となってはwebの大海に無料の物語が無数に漂い、音楽や映像も再生ボタンひとつで簡単に手に入るようになった。
動画投稿サイト【ウィーチューヴ】もまた、それらのコンテンツを提供しているサイトだった。
今や【ウィーチューヴァー】なる呼称も広がり、コンテンツを提供する側も、ほんのひと握りではあるが、それだけで飯を食える時代になっていた。
そして今日もカメラが回る――。
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もちろん、個人が投稿するコンテンツであるから、どんなものがウケるのかは分からないし、クオリティーだって玉石混合なのではあるが。
しかし、こうしてカメラの前で始めたグループである【オカルト戦隊 視えるんジャー】は、心霊チャンネルということもあって、人気のあるグループである。
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彼らが見上げるは5階建てのマンション。
いや、団地と表現したほうがいいかもしれない建物があった。
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彼らのやり取りは、あくまでも画面の外の視聴者に向けてのやり取りだ。
真昼間から寸劇のごとくテンポで撮影は続く。
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素人がゆえに、手順を間違うことがあったりするが、彼らはこうした強引なやり方が、一部のファンからは支持されていた。
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少し薄ら寒いテンションで、一同はエレベーターの前にやってきた。
特にエレベーターホールがあるわけでもなく、廊下の突き当たりにいきなりエレベーターがあるような感じ。
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許可を取っていない上に、勝手に掲示物を剥がす。
やりたい放題の彼らだが、そんな彼らに天罰が下るのだ。
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グリーンの言う通り、イエローが呼び出しボタンを押すと、すぐにエレベーターが開く。
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そう呟く彼らの姿がエレベーターの中で乱反射をする。
彼らは一体何人のグループなのか――そう思うほどの人影が、エレベーター内には乱反射されていた。
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グリーン
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撮れ高を気にしているのか、無理矢理にそこで盛り上がる一同。
この中の誰かが、これから本当にエレベーターに喰われるとも知らずに。