ちょうどその時は、仕事が波にのってきて、依頼も多い時期だった。
左手
ふぃ〜疲れた〜
左手
マジで今日だけで何件きたんだよ…
右手
今日は8件ですね
千卜
ひえ〜!最近忙しくなったねえ
右手
まぁもともと治安の悪い町ですからね。
左手
にしても多すぎだろ…
左手
たまには休みてぇな〜
千卜
あ〜!
千卜
やっと帰ってこれた〜!
千卜
早くお風呂入って寝よ〜
右手
そうですね、私も今日はそうしましょう。
左手
俺も〜
千卜
じゃあボク、スイッチ押してくる〜
左手
…
左手
バタッ
右手
!?左手?
千卜
どうしたの…って
千卜
左手くん!?
右手
しっかりしてください!
千卜
左手くん、左手くん!
千卜
きゅ、救急車呼ばなきゃ…!
それは、ほんとに突然のことだった
左手くんは急いで運ばれ、すぐに検査を受けた
千卜
ど、どうしよう…
千卜
大丈夫かな…
右手
…
その時の右手くんはすごく不安そうで、焦った顔をしていた。
医者
あ、ご家族のかたですか?
医者
容体についてお話したいので、どうぞこちらへ。
右手
は、はい…
医者
左手さんは今、すごく体が衰弱した様子です。
医者
最近は、薬も飲んで回復してきたと思うんですが…
医者
最近、何かされましたか?
右手
最近は…結構依頼が多くていそがしかったです。
医者
そうですか、でしたらおそらく…
医者
「疲労」でしょうね…
右手
え…
医者
おそらく、仕事の疲れが溜まって衰弱してしまったんでしょう。
医者
とりあえず、しばらく入院して回復を待ちましょう。
右手
…
千卜
は、はい…
右手
っポロポロ
右手
私のせいだ…
右手
私が…左手を休ませなかったから…
千卜
ち、違うよ!
千卜
右手くんだけのせいじゃない!
右手
でも…結果的に私が気を配らなかったから…
右手
左手がつらい目に遭ってしまってるじゃないですか…
千卜
それだったらボクも…左手くんが疲れているのに気付けなかった…
右手
うぅっ…ポロポロ
右手
もう…左手に合わせる顔がない…