僕は昔から
運命の赤い糸が見えている。
みんなの小指に結び付いている。
僕にも結び付いている。
僕の糸が誰と繋がっているのかは知らない。
知ろうとも思わない。
僕の両親は糸が繋がっていなかった。
お父さんは
僕の知らない女の人と繋がっていた。
僕がそれをお母さんに言うと
両親はすぐに離婚していった。
僕はその日からこの糸が大っ嫌いだ。
それから数十年が経ち
僕は高校生になった。
ころん
心臓の鼓動が早くなっていく。
僕は勇気を出し
教室に入った。
すると
僕の赤い糸が
クラスの誰かと結び付いていた。
ころん
僕は目を丸くした。
このクラスの誰かが
僕の運命の相手ってこと?
僕は糸を頼りに進んで行った。
僕の糸と繋がっていた人は
黄色の髪の毛をした男だった。
ころん
ころん
るぅと
その人は綺麗な顔立ちした好青年だった。
色々その人に聞いた所
その人の名前は「るぅと」と言うらしい。
ころん
僕の運命の相手が
男ということに驚いている。
ころん
僕は思わず大声で言ってしまった。
クラスのみんなの
視線が僕に集まっている。
ころん
ころん
とても恥ずかしかった。
午前の授業が終わり
お昼休みになった。
僕は友達の莉犬くんに相談した。
ころん
莉犬くん
莉犬くんは笑いながら話を聞いてくれた。
ころん
莉犬くん
莉犬くんは謝りながらも
お腹を抱えて未だに笑っている。
ころん
莉犬くん
莉犬くんは
僕が赤い糸が見えることを知っているし
理解してくれている。
僕の唯一の友達だ。
莉犬くん
ころん
莉犬くん
莉犬くん
ころん
莉犬くん
僕は頬を膨らませた。
莉犬くんとのお喋りに夢中になり
前を見るのを忘れており
前から来た桃色の髪の毛の人と
ぶつかってしまった。
ころん
ドンッ
そんな音が響き渡った。
ころん
さとみ
ころん
彼が手を差し伸べてくれた。
僕はその手を握りしめて
立ち上がった。
ころん
さとみ
さとみ
ころん
さとみ
すると莉犬くんがこっちに向かってきている。
莉犬くん
ころん
ころん
莉犬くん
莉犬くん
さとみ
ころん
そう言ってその人は駆け足で行ってしまった。
莉犬くん
ころん
莉犬くん
ころん
ころん
莉犬くん
ころん
僕はふと莉犬くんの手を見て
気づいた。
ころん
莉犬くん
ころん
莉犬くん
ころん
その瞬間
僕は何故か
胸が痛くなった。
コメント
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寝たいのに続きが気になってねれへん…あと2話見たらねるわ
最高
はぁ…お腹いっぱいです()