春美
(今日のあれ、結局何だったんだろう……?)
春美
(告白していないのに、告白されていた?)
春美
(もう意味が分からないよ。)
春美
(ゆかり?なんだろう。)
ゆかり
春美ー。
春美
ゆかり。どうしたの?
春美
拓也くんとは、どうなった?
ゆかり
拓也とは、ちゃんと話し合ったよ。
ゆかり
一応和解したし、そっくりさんが騙してきたんじゃって話になった。
ゆかり
でも、なんかおかしなこと言ってて……。
春美
え、どうしたの?
ゆかり
なんかさ、
ゆかり
ぼんやりしてて思い出せないんだって。その時の私の顔。
春美
変な話だね。
ゆかり
ねえ。やっぱり、なんか変だよ。
ゆかり
私、あの時幽霊を連れて帰ったんじゃ……。
ゆかり
呪われちゃったんじゃ……?
ゆかり
行かなきゃ、行かなきゃよかったあんなとこ!
春美
落ち着いて、ゆかり。
春美
焦っても何にもならないよ。
春美
冷静に考えよう。
春美
幽霊なんていないって。
ゆかり
いないって、どうして言い切れるのよ!?
ゆかり
もしかしたら、いるかもしれないじゃない!
春美
そんなことないわ。
春美
いないという証拠もないけれど、いるという証拠もないでしょう?
春美
ね、ゆかり。
春美
ゆかり。
春美
ゆかり?どうしたの?何かあったの?
ゆかり
春美。
ゆかり
鏡にね。
春美
?
うん。
うん。
ゆかり
私が
春美
うん。
ゆかり
2人、写ってる。
春美
え?
ゆかり
なんだかだんだん近づいてきてる。
春美
今すぐ逃げて!
春美
誰か人のいるところに行って!
春美
ゆかり!
春美
早く!
ゆかり
わかった。
ゆかり
今お父さんとお母さんのいるリビングについたよ。
春美
無事?なんともない?
春美
怪我してない?
ゆかり
ねえ、何が起こってるの?
ゆかり
お父さんたちにも話した。
ゆかり
明日おはらいに行ってくるから、学校は休む。
春美
わかった。
春美
また何かあったら言ってね。
春美
相談くらいにはのれるから。
ゆかり
ありがとう、春美。