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気がつくと駅には電車が到着していた。
しかし、どうやら電車を見送らねばならないらしい。
一宮
一宮は目の前で崩れ落ちている九条の姿に呟いた。
九条
一宮
一宮
人はまばらではあるが、一宮と九条の姿をみんなが横目で見て行く。
九条がその場で崩れ落ちているのだから、まるで一宮が九条に対してなにかをしたかのような構造になっていたのだ。
一宮
手を差し伸べてやると、力ない様子で九条は手を握り返してきた。
一宮
一宮
一宮は九条の手を掴んだまま、ホームの奥へと向かった。
ホームの奥には自動販売機とベンチが置いてある。
とりあえず一宮はコーヒーを2本購入すると、そのうちの1本を九条に手渡した。
一宮
一宮
九条
九条はそうとだけ答えると、ベンチに腰をかけた。
一宮は小さくため息を漏らしてから、一宮の隣に座る。
一宮
一宮
九条が驚いたかのごとく顔を上げる。
一宮
一宮
一宮に促され、九条はプルタブを起こす。
一宮もプルタブを起こして缶コーヒーを一口。
話を切り出した。
一宮
一宮
一宮
九条
一宮
一宮
一宮
九条
一宮
一宮
一宮
一宮
一宮
九条
もうどうにもならないことは九条も理解しているのであろう。
交渉は無事に成立し、一宮の手元に九条のシンデレラがやってくる。
一宮
一宮
一宮
九条
九条
一宮
一宮
一宮
九条
九条
一宮
九条
そのやり取りをして、一宮は自分のほうにも連絡手段があったことを思い出す。
スマホを取り出すと、すぐに四ツ谷のスマホを鳴らした。
――が、コール音はするものの、四ツ谷が電話に出る気配はない。
一方、スマホの画面を見た九条は、小さく肩を振るわせた。
九条
九条
一宮
九条
九条
九条
一宮
後ろ姿に声をかけると、九条はゆっくりと振り返った。
九条
九条
九条
九条
九条
九条
九条
不敵な笑みを残して姿を消した九条。
ふと我に返った一宮は、取り出したままだったスマホから、アドレス帳を引っ張り出した。
電話をかけながらホームを駆け抜け、駅の外へと飛び出してタクシーを拾う。
一宮
タクシー界隈で七星の邸宅は有名らしく、一言伝えるだけで、大抵のドライバーには場所が伝わる。
まるで、ドライバーに伝えるのを待っていたかのごとく、電話をしていた相手……七星が出てくれた。
七星
七星
一宮
一宮
七星
一宮
七星
七星
一宮
一宮
七星
七星
一宮
一宮
一宮
七星
七星
七星
電話はそこで切れ、そしてタクシーは七星邸へと向かう。
この時の判断が正しかったことを一宮が知ることになるのは、もう少し先の話だ。
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