🟦「空綺麗...」
◼️「ええ...そうですね」
俺と黒さんは今、外に出て公園に来ている。とはいえ車椅子だが。
◼️「...」
🟦「黒さん、元気ないんですが」
黒さんはこくりと頷いた
◼️「まぁそりゃあ...ね」
残念そうに落ち込む黒さん
そりゃあそうだ。だって
辺斗が亡くなったんだから
◼️「っ猍さん!聞いてください!」
足音がばたばた聞こえた果てに、勢いよくドアが開き黒さんが焦りながら、涙を目に貯めながら俺に走ってきた
その様子で俺は大体を察してしまった。
🟦「...そうですか」
◼️「私が...私がもっと頑張っていたら...っ!!」
黒さんは土下座した。何の関係もない俺に
🟦「俺も...ごめんなさい」
何故自分が謝ったのか何も分からなかったけど、心の思うままにしよう
それがきっと、正しい
🟦「もっと遊べば良かったなぁ」
嗚呼、なんでだよ。なんで俺はこんな、こんな馬鹿げた事しか言わないんだよ...なんで...なんで...
そんな俺の馬鹿な言葉に黒さんは涙を流した
◼️「...っ...、ごめんな...さい...!」
「頭をあげてください」
そう言おうとしたのに
🟦「公園に行きたいです」
まーた意味のわからない事を言う。
一体俺は何が目的なのだろう
◼️「勿論です...」
黒さんが車椅子を取りに病室を出た時、俺は辺斗のベッドを見て驚いた
🟦「ラピスラズリ...?」
青い宝石、通称ラピスラズリという宝石が嵌ったピアス
辺斗がいつも着けているピアスだ。
何故こんな所に...?
🟦「...」
「ピアスでも開けるかぁ」
そう呟き、車椅子の音が響く廊下をちらりと見た
車椅子を引いた黒さんがそこには立っていた。
コメント
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想像を上回る展開で一瞬身体硬直しました(?) やばい、好きです…