エミリア
友人
また独り言かよ…
友人
ラウル
海と山に囲まれた この小さな町は
子供の頃から皆が 顔馴染みだ
エミリアは俺と同い年で
明るくて活発な女の子だった
でも
16歳になる年に 変わってしまった
いつも小さな声で 何かを呟き…
町を徘徊するようになった
皆…気味悪がり
エミリアに近付かなくなった
でも…俺は…
ラウル
エミリア
ラウル
エミリア
エミリア
エミリア
ラウル
こちらの台詞だよ
ラウル
エミリア
ラウル
エミリア
お話をしていたわ…
ラウル
ナイアル?
エミリア
毎晩、夢に現れて…
ラウル
エミリア
エミリア
ある時は神父の姿…
エミリア
エミリア
エミリア
ラウル
ラウル
エミリア
エミリア
捧げるの…
ラウル
エミリア
エミリアは言った
『今宵は海に行く』と…
嫌な予感がした俺は
エミリアの後を追いかけた…
ラウル
エミリア
ラウル
帰ろ?
エミリア
エミリア
ク…クト…クトゥ…
ラウル
エミリア
エミリア
言っていたの…
エミリア
エミリア
発音が難しいわ…
エミリア
エミリア
身を捧げなければ…
エミリア
生贄が必要なのよ…
ラウル
君は病気だ…
ラウル
ラウル
心配するよ?
ラウル
エミリア
エミリア
ラウル
エミリア
エミリア
エミリア
ラウル
エミリア
ラウル
ラウル
ラウル
エミリアは 苦しそうに俯いた
だが
次に顔を上げた時…
その顔は
まるで闇だった…
目が鼻が口が…
無かった
その顔…全てが闇だった
ラウル
エミリア
エミリアが心配?
ラウル
誰だ!?
エミリア
ラウル
エミリア
君の友達?
エミリア
ラウル
エミリア
父親は誰?
ラウル
お母さんは…娼婦だ
疫痢で死んだ…
父親は最初からいない…
エミリアは…
エミリア?
エミリアって誰だ?
エミリア
エミリア
存在しないよっ
エミリア
町を徘徊していたのは…
エミリア
ラウル
ラウル
エミリア
唯一の友達だろう?
ラウル
ナイアルラトホテップ…
エミリア
エミリア
永遠に幸せな夢を見たい
と願った
ラウル
エミリア
エミリア
エミリア
ラウル
どうするつもりだ?
エミリア
腹を空かせている…
ラウル
言われた方向に目を向けると
夜の海に蠢く
何かが…いた
月明かりに照らされて 見えたのは
海面から伸びる タコのような足…
その姿は
『巨大』という言葉では 表現できないくらい…
大きかった
きっとこれが
『神』なのだ
恐怖心と高揚感に 囚われた俺は
いつの間にか
闇に
溶けた







