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部活動戦争

1 - 部活動戦争 第1話

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2020年02月16日

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網川

おーい、歩ー

あ、な、なに…?

網川

今日、欲しいマンガあるんだけどさ

網川

うっかり金使っちまったんだよ

網川

ちょっと貸してくれない?

え、で、でも、前に貸した千円だって…

網川

いいよな?

う、うん…

まただ…。僕は大きくため息を吐いた 

将棋部で力のない僕…成田歩は、いつもアメフト部の網川守に利用される

断ったら何されるかわからないから、 従うしかない自分がなさけない…

雪乃

ちょっと、網川君?

雪乃

また歩にちょっかい出してるの?

網川

ちっ、学級委員長かよ

網川

鬱陶しいな

雪乃

あなたが何もしなければ、私だって何もしないよ

網川

わかったよ、けっ!

網川はそのまま、教室を出ていく

雪乃

もう、あんな人の言うこと聞いてちゃだめだよ

う、うん、ごめんね

黒井雪乃はこのクラスの学級委員…

そして、僕の幼馴染だ

雪乃

歩もさ、もっとしっかりしないと

雪乃

優しいのはいいけど…

雪乃

気弱すぎるのはどうかと思うよ

ごめん…

雪乃

ほら、またすぐに謝る!

雪乃

しっかりしてよね!

うん…

雪乃はなんだかんだ言って、いつも僕を気にかけてくれる

僕はそんな雪乃のことが…

雪乃

え…?

雪乃

なにあれ…?

え?

雪乃が、目を見開いて外を見る

そこには、空から近づいてくる巨大な…

隕石…!?

ゴゴゴゴゴゴ!!

雪乃

きゃああああああっ!

うわああああっ!

すさまじい衝撃と痛みが、僕達を襲う

僕は…死ぬのか…?

こんなところで…情けないままで…

雪乃…僕は君のことが…

…うっ…

こ、ここは…?

気がつくと、僕は見たことの無い場所にいた

ゲームとかでよく見る神殿みたいだけど…

雪乃

歩…?

雪乃!?

よかった、無事だったんだね!

周りを見ると、他の生徒たちも居るようだった

雪乃

う、うん…

雪乃

でも、これはどういうことなの…?

雪乃

私達、間違いなく隕石で…

女子

な、なによここ…

男子

い、いったいどうなってるんだ!?

(みんな、戸惑ってるみたい…)

(僕達はいったい…)

皆さま…集まってくださったようですね

網川

お、おい、なんだよ

網川

RPGとかの姫…?

僕達の目の前に現れたのは、白いドレスを着たお姫様

いったい、どうなってるんだろう…?

あなた達は、勇者としてこの世界に転生されたのです

ゆ、勇者!?

網川

まじかよ、ラノベ主人公じゃん!

男子

すげえ!

男子達は喜んでるみたいだけど…

そんな楽観的に考えていいとは思えない…

今、この世界は魔王に支配されようとしています

あはた達には、不思議な力が備わっています

それを使って魔王を倒してほしいのです

男子

すげえ!チート能力があるってこと!?

男子

マジで主人公じゃん!

男子

俺も、アニメみたいに…

魔物

グオルルルル!!!

男子

え?

女子

きゃああああっ!

はしゃいでいた男子の首が…転がる

その後ろには、巨大な犬のような獣がいた

女子

な、なにこれ!?

網川

うわああああっ!

これは…魔王の生み出した魔物です!

勇者様…助けてください!

網川

そ、そんなこと言われてもよ!

女子

やだ、やだ、死にたくな…

魔物

ガアアアアア!!!

逃げようとした女子に魔物がかぶりつく

女子

ぐ、げ、

た、食べてる…

網川

う、うわあああああっ!

網川君が泣きながら、逃げまどう

その瞬間…

雪乃

きゃあっ!

網川に突き飛ばされた雪乃が…魔物の目の前で転んでしまった!

ゆ、雪乃!?

雪乃

や…いやああああっ!

魔物

グオオオオオオ!!!

雪乃に向かって、魔物が飛びかかる

く、くそぉっ!

僕は思わず、魔物の前に立ちはだかっていた

雪乃

あ、歩!!

勝てる見込みなんて、無い

でも、見捨てたくはなかった

どうせ死ぬなら…

最後くらいかっこよく死にたい!

魔物

グルルァァ!!

魔物が飛びかかってくる

僕は、死を覚悟する…

しかし…

え…?

魔物

ギャイン!

僕の体が急に金色に光り輝き… 魔物を弾き飛ばす

こ、これは…?

これが、あなたの力です!

あなた方には、前の世界での活動に応じた能力が備わっているのです!

前の世界での活動…?

もしかして僕は将棋部だから…成金したってことか!

網川

成金って…一番弱い『歩』の駒が、敵の陣地まで進むと

網川

裏返り『金』の駒になって、強くなるってヤツだよな

網川

それと同じように、あいつも敵の前に出たからパワーアップしたのか…!

明らかに力が湧いてくる

これなら…!

僕は勇気を振り絞って、魔物の懐に飛び込んだ

魔物

グギャアアアアアッ!

苦し紛れに放った拳が、魔物の腹を突き破る

魔物

グ、ガ…

そのまま、魔物は動かなくなった

やった…やった!

僕は、自分の力に感激していた

この世界でなら僕は…

雪乃を守れるんだ!

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