君からの、その言葉─────────
そのたった一言が
翼
……別れよう
私の胸に刺さって、取れなかった
茉緒
はぁ……何がいけなかったんだろう
茉緒
翼も大好きって言ってくれてたのに……なんで
何がいけなかったのかな?
すぐ泣くこと?かまちょなこと?
なんで……
華
どーしたの茉緒ちゃん、元気ないしなんか……
茉緒
んっ?どうかした?
華
そのさ……涙
茉緒
えっ?
すぐにバッと顔を上げて、笑顔を作る
そこで私は泣いてたってことに気づいた……
はは……
茉緒
あ、ほんとだねっ
茉緒
どうしちゃったんだろう私笑
華
茉緒ちゃん……大丈夫?
翼
……
黙って遠目から私を見ていた翼をちらっと見て
茉緒
ううんっ大丈夫だよっ!
そう言って笑顔を見せた
夜、家のベランダ……
茉緒
どうすれば良かったのかな
茉緒
……おかげでいっつも話しけけてこない子にも話しかけられるしさ?
華ちゃんの顔を思い出す どんどん声が震えてく……
茉緒
こんな私、必要ないよね
ベランダの塀に手をかけて──────────
茉緒
獬
ちょっえっ!?どしたの!?
茉緒
……へ?
茉緒
あっ…お隣さん?
多分、今話しかけてきたのはマンションの隣の人
……引かれたかな
獬
とっとりあえず!俺のことはどうでもいいから降りてっ!
茉緒
あ、はい……
獬
でさ、そんなことしようとして、どうしたの?
茉緒
あ、……いや、別に……大丈夫です……
思わず涙がぶわっと零れて
獬
いや、君、泣いてるじゃん!ほんとに大丈夫!?俺でもいいなら相談聞くよ?
茉緒
……あ、ありがとうございます
茉緒
……相談、聞いてもらっていいですか?
獬
うん、いいよ
……今までのこと、全てを話した
獬
そうだったんだ……
茉緒
はい……
獬
……あなたはまだ、その人のこと好きなの?
茉緒
はい…もちろん……
獬
だったらさ、好きになってもらえばいいじゃん
茉緒
……え?
獬
好きになって貰えるまで、ずっと、愛し続ければいいんだよ
茉緒
つまり、片思いの時みたいに……
獬
そうそう、そんな感じ
獬
そしたら、きっと思いは伝わると思うよ
茉緒
……っはい!ありがとうございます!
獬
いえいえ笑頑張ってね
そして、君に振られて1年
茉緒
翼……
翼
……どうかしたの?
茉緒
っこれ…
私は暗号式で書いたラブレターを渡した
翼
……?
茉緒
わかんない?笑
翼
……そういう事か
茉緒
やっとわかった?
翼
はい……これ
翼は私が渡したラブレターをまた渡して
翼
俺も、1回身勝手な理由で振っちゃったけど、でも……
翼
こんな俺でも、ずっと、君が好きです