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ファウル・ファイブ

25 - 放課後カプリッチオ~悪友と天敵とわたし~

♥

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2020年08月27日

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甲尾莱亜(こうび らいあ)

嫌だな、そんなこと言うなよ、木崎

木崎姫歌(きさき ひめうた)

うおぉうっ!?

 知らぬ間に、甲尾が背後から抱き付いてきた。

木崎姫歌(きさき ひめうた)

お、お前! どこから!?

甲尾莱亜(こうび らいあ)

はは、嫌だなあ木崎

 爽やかに笑う甲尾。

 彼はこう続けた。

甲尾莱亜(こうび らいあ)

愛があれば、距離の差なんて

木崎姫歌(きさき ひめうた)

キモぉぉぉおおおい!

 激情に任せて拳を振り回す。

 こいつはここで滅しておかなければならない。全世界の美少女のために。

 しかし、

甲尾莱亜(こうび らいあ)

おお、危ない

 甲尾は危なげもなくそう言い、わたしの拳を軽々とかわした。

甲尾莱亜(こうび らいあ)

無駄だってば

木崎姫歌(きさき ひめうた)

ぐぅ……セクハラ野郎

 わたしは再び拳を振り上げる。

 絶対に当たらないだろうことはわかっているが、ここで拳を下ろすのも何かが違う。

 わたしの拳は美少女のために。美少女の胸はわたしのために。

 わたしは一歩踏み込み、拳に力を込めた。

 が、わたしの拳は甲尾に届かなかった。

 避けられたのではない。それ以前。

九手いくる

ひぃ、あんなマグロ野郎、放っておけばいいさ*

 いくるが再度わたしに抱き付き、拳を止めてきたのだ。

甲尾莱亜(こうび らいあ)

……マグロ野郎って、俺のことかな?

そうだろうよ

九手いくる

はは、殴っても涼しい顔をしていそうだからね(キモ)

 なるほど、大正解である。

九手いくる

姫歌はオレ達のところに来るんだ(確定) 性欲狂いの淫獣共は消えてくれないか(命令)

相羽吾蓮(あいば あれん)

なっ……!

木崎姫歌(きさき ひめうた)

はあっ!? ちょっ、いくる!?

 いつの間に、わたしはメスゴリラの園の入園希望者になったのだ?

 女子は好きだが、美少女以外は必要ない。

甲尾莱亜(こうび らいあ)

それは困るな。木崎はこれから、俺と一緒にインターハイを目指してキャッキャウフフするんだから

しねえよ

 インターハイ目指していちゃつくバカがどこにいる。

九手いくる

姫歌も嫌だと言っているじゃないか(嬉々) さあ消えるんだ、淫獣共(嬉々)

相羽吾蓮(あいば あれん)

テメエ、言わせておけば……!

甲尾莱亜(こうび らいあ)

まあ待ちなよ、吾蓮

相羽吾蓮(あいば あれん)

……何だよ?

 甲尾からの制止の声に、不服そうな顔をする吾蓮。

 そもそもわたしが嫌なのは、コーチではなく甲尾個人の方なのだが。

甲尾莱亜(こうび らいあ)

君の言うこともわかるよ。俺も、木崎が欲しいからね

 そう言って、甲尾は不敵に笑って見せた。

 そして

甲尾莱亜(こうび らいあ)

じゃあこうしよう。木崎とバスケで勝負して、俺が勝ったら、木崎を貰ってもいいかな? 負けたらそっちが貰えばいい

木崎姫歌(きさき ひめうた)

はあ!?

 いやいやいや、なにその飛躍論理!?

 今の流れからどうすればそうなる!?

九手いくる

ははっ(呵々) いい(大笑) いいね君(悦) 頭のいいクソ野郎は大好きだよ(滅)

甲尾莱亜(こうび らいあ)

まどろっこしいのは、嫌いなんだよね

九手いくる

にはははは、いいね(殺) 見透かされてるようで、ハラワタが煮えるよ(愉) じゃあ、さっそく始めようか(楽)

甲尾莱亜(こうび らいあ)

ああ

木崎姫歌(きさき ひめうた)

って、待て待て待て! わたしを無視して話を進めるな。アイ・アム・ア・トージシャ!

九手いくる

やおみん、ボールをおくれー♪

木崎姫歌(きさき ひめうた)

って、こらぁ!

 ポスッ。

木崎姫歌(きさき ひめうた)

……

 叫んだ次の瞬間、わたしの手にボールが飛んできた。

矢臣(やおみ)

ファイト、ヒメちゃん

 いや、あの、矢臣さん?

木崎姫歌(きさき ひめうた)

……って、うおっ!?

 その他の女バスの皆さんも、知らぬ間にこちらを注目なさっておられる。

木崎姫歌(きさき ひめうた)

うぅ……

 いつの間にか退けなくなってしまっていた。

 そんなわたしの隣で、とある男が呟いた。

相羽吾蓮(あいば あれん)

あれ? 俺、置いてけぼり?

 大丈夫。わたしもそうだから。

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