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――数日後。 某警察病院 霊安室
七星
白い布の下に見えた八橋の顔を見て、七星が拳を握りしめるのが見えた。
四ツ谷
一宮
後悔したところで、なにも戻ってはこない。
それくらい、ここにいる誰もが分かっていた。
あの後、八橋に何度も連絡を取ろうとしていた一宮達。
その履歴を辿って警察から連絡があったのが、今朝のことだった。
本来ならば家族でなければ霊安室には入れないのであるが、ある人物の計らいで、一宮達はここにいた。
七星
四ツ谷
一宮
菱谷
七星
七星
菱谷
一宮
四ツ谷
七星
四ツ谷
七星の叔父が、警察の中でもそこそこの地位であり、また絵本の話に理解を示してくれたからこそ、こうして一宮達は自由でいられる。
本来ならば三富の件は立派な殺人事件であり、その場にいた一宮達は事件関係者として警察に事情聴取のひとつでもされていておかしくはない。
しかしながら、事情を七星から聞いた菱谷が、ちょっとばかり大人の事情とやらを駆使してくれたのだった。
もちろん、親族でもなんでもない一宮達が、八橋との対面を果たせたのも、菱谷の計らいがあったからだ。
菱谷
菱谷
菱田に言われ、改めて八橋の顔を見る一宮達。
今すぐにでも目を開けて、文句のひとつでも言いそうな八橋の顔だが、しかし残念ながら二度と目を開けることはない。
各々が彼女に別れを告げ、そして彼女の顔には改めて白い布が被せられる。
菱谷
菱谷
菱谷に促されて霊安室を後にした。
四ツ谷
菱谷
菱谷
菱谷
菱谷
菱谷
菱谷
一宮
菱谷
菱谷
四ツ谷
四ツ谷
菱谷
菱谷
菱谷
菱谷
七星
七星の言葉に、菱谷は深くため息を落とした。
菱谷
七星
菱谷
菱谷
菱谷
菱谷は名刺を取り出すと、それを各々に渡してくれた。
菱谷
七星
菱谷
こうして菱谷と会話を交わしている間も、不思議と涙は出なかった。
あまりにも色々なことがありすぎて、脳が理解できていないのかもしれない。
七星
エントランスまで送ってもらうと、七星が頭を下げる。
四ツ谷
一宮
七星に続いて一宮と四ツ谷も頭を下げた。
菱谷
菱谷
菱谷はそう言うと、少しだけ声をひそめた。
菱谷
菱谷
七星
七星
菱谷
菱谷
菱谷
すでにエントランスの外に出ようとしていた七星の一声で、一宮達の会話は両断された。
七星
七星
改めて菱谷に頭を下げる一宮と四ツ谷。
一宮
四ツ谷
一同はタクシーに乗り込み、七星の屋敷へと向かった。
まだ、涙は出ない。
エントランスで急な来客対応をしていた爺やさんが、勢い良く蹴り飛ばされた。
爺や
爺や
不安になって、部屋からエントランスを覗いていた六冥だったが、その言葉に部屋から飛び出した。
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伍代
扉を蹴破った男は、エントランスに声を響かせる。
六冥
六冥
この屋敷に来てから間もないため、なんとか頭の中にある地図を頼りに食堂へと向かおうとするが、しかしその姿を伍代なる男に見つかってしまったようだ。
伍代
伍代
無視をして逃げようとするが、やはり大人と子ども。
あっさりと追いつかれてしまう。
伍代
伍代
六冥
伍代
六冥
可能な限り逃げろ――と七星に釘を刺されていたが、しかし六冥は感情的になってしまった。
六冥
伍代
伍代
伍代
六冥
六冥
六冥が叫ぶと、目の前に浦島太郎の絵本が現れる、それと同時に世界が音を立てて崩れ、そして再構築された。