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風影
風影
夜闇
風影
夜闇
風影
風影
風影
風影
夜闇
風影
本編開始
烽火
俺らは昔っから天界と呼ばれる 場所の隅っこら辺にいた
人間どもから天界、天界と 言われ続けられたここは なんの名前もなかった
俺は元々名前なんてなかった
誰も知らないからだ
俺自身も自分の名前を知らなかった
それに生まれついた時から
忌み子 嫌われ子として 扱われたこともあったからだ
子供の罪としては余りすぎる “罰” を受けていた
別に今更悲しいことなんかなかった
夕焼けの時
氷柱
手を引かれた
烽火
なんも知らないくせに
氷柱
意味がわからなかった
あんなに怒られ殴られた後の 優しさなど
俺は全く
知らない
知らないんだ………
雨上がりだった後の手の温もりも
烽火
烽火
妖精
烽火
なんで俺はまだ生きているんだ?
烽火
どうしたの?
あの子の声が頭に響く
烽火
暴力と蔑んだ目ばかりの毎日だった
だけどあの子はそこにいたんだ
俺に話しかけたら白い目で見られる なのに
氷柱
烽火
名前も喋れる舌もねぇんだ
俺の居場所は何処にだってねぇのに
氷柱
そう手を引かれる
俺はなんも知らねぇ お前がもう子供じゃないことすら
慣れない他人の手の温もりも
烽火
烽火
烽火
烽火
殺されちまうのに
雨上がりの夕暮れ 忌み子がその時二人いた
日が暮れて
夜が明けて
遊び疲れてた時
妖精
捕まって
烽火
烽火
烽火
烽火
妖精
俺とお前以外の全人類
妖精
烽火
抗うまもなく手を引かれて
烽火
氷柱
夕焼けの中に吸い込まれて消えた
知らない知らない俺はなんも知らねぇ
これからのことも
烽火
今はこれでいいんだと
烽火
知らないあの耳鳴りは
夕焼けと共に 吸い込まれ消えていった