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虚
虚
虚
虚
虚
虚
虚
虚
虚
武道
花垣
夏休みに入りもう2週間が経った やる気が何一つ起きずに放置していた宿題を見て大きなため息が出てきた
やるのめんどくさいな
1度漫画を読んで息抜きしてからやろう と思い、回転椅子を少し回転させたら外の景色が目に入った
少しぼーっと見ていると流華さんや留依さんのことを頭に浮かんできた
今までの俺の知っている過去、未来にはいなかったあの二人 でも今回出会うことができた理由は
分からない
でもきっとあれだろう
なんと言ったっけ? バタフライ… バタフライフプログラム… あ、そうだ バタフライエフェクトだ きっと
でも流華さんに会うことに繋がった細かい所まではよく分からない
だけど今は安定している だから大丈夫だ
そう思うことにして千冬の方に目線を向けた
千冬
花垣
花垣
花垣
千冬
千冬
こいつ お前も同じもんなのになんだそのたいどは
なんだか今の千冬とのやり取りだけでさらにやる気が落ちた気がする。もう今日は宿題をするのをやめてだらだらしようと思い、椅子から降りて千冬の隣に座った
千冬
花垣
千冬
そう言って千冬は寝っ転がった
俺も寝っ転がりそこら辺に置いてあった漫画を手に取りだらだらと読み始めた
1時間くらい経ち読んでた漫画が読み終わりそうな時、ノック音がした
誰かが来たらしい
ドアを開けると、これは驚いた
ひな
花垣
ヒナが来た。おや、他にも人がいるようだった
エマ
流華
花垣
手には紙袋を持っていた 買い物でもしてきたのだろう
これはありそうだったが今まで中々見なかったいメンツだ
服装もよく見ると、とてもオシャレだ
ひな
ひな
花垣
花垣
ひな
ひな
そう言って紙袋に手を入れゴソゴソと中を探し1週間前くらいに貸した本が出てきた
かなり分厚いやつだからまだ読み終わらないと思っていた でも流石ヒナだ もう読み終わってる
ひな
ひな
ひな
花垣
花垣
ひな
花垣
プルルルル
誰かの電話がとても大きな音を立てた
千冬
なんだ千冬か 千冬はすぐに電話に出た 話し方的に場地さんだろうか
さてヒナと話の続きをと千冬の方からヒナの方に目を向けた
ひな
花垣
あ、そういえばと思い出した
花垣
流華
やっぱりか、流華さんすごいな。 良ければ宿題を教えて欲しいがきっとそんな暇はないだろうそう思った時
流華
流華
花垣
やった これで宿題はなんとかなると思い安心した
花垣
流華
花垣
そして 流華さんによる宿題の指導が始まるような雰囲気だったがそれを千冬が阻止した
千冬
千冬
千冬はとにかく急いでいる様子で直ぐさま流華さんに携帯を渡した
それを受け取った流華さんは恐る恐る耳元に携帯近づけ「もしもし」と言った
俺には話している内容は聞こえなかった。けど少しづつ流華さんの顔が白くなっていくのはわかった
完璧に流華さんの顔が真っ青になった時だった 急に千冬の携帯を持ったまま走り出した
花垣
そう呼んだけど振り返らずに俺の家を靴も履かずに出ていった
俺達はすぐさま追いかけた
最初は流華さんのペースに着いていけてたが、だんだんと流華さんとの距離が離れていき、ついには流華さんの姿が見えなくなってしまった
そして俺達は一時冷静になり気づいた
ここは知らない住宅街だと
でも流華さんが行ったであろう場所はすぐわかった
だって黒い煙が見え、軽く人の悲鳴も聞こえたから
俺達はすぐ煙が上がっている場所へ向かった
ビンゴ
流華さんがいた
すぐ近くには留依さんと場地さんがいた
流華さんは燃えている家に向かって走ろうとしている それを留依さんと場地さんが阻止しようと流華さんの腕や体を掴んで引っ張っている
留依さんと流華さんの目には涙が見える
燃えている家を見ると火はどんどん広がって行った まだ家の中には人がいるようだった
そんな時消防車の音がした
これで火は収まると安心した
俺は疲れてしまったのか分からないが地面に横たわっている流華さんに大丈夫?と聞きながら手をさし伸ばした
すると流華さんはそれを強く叩いた
流華
嘘だ
嘘だ嘘だ嘘だ
なんで…
なんでこんなことになってるの
いや、今はそんなことを考えてる暇は無い
早く、早く助けないと
そう思い走り出した瞬間、思いっきり腕を留依に引っ張られた
流華
留依
流華
留依
留依
留依
留依
留依のその声かけのおかげで一時、冷静になれた
留依の言う通り
この火の中に飛び込めば恐らく私は死ぬ
この中にいるのは私を苦しめてきた人間
ただ、ただそいつに私たちは利用されるだけされてきて、ずっと苦しかった
そんなやつ助ける必要なんてない
自分の命を優先するべきだ
なんでそんな簡単なこと考えられなかったんだろう
私は自分自身を落ち着かせ、火を後にし立ち直した時だった
お母さん
家のパチパチと燃える音と共にお母さんの声がした
まだ生きている
まだ、助けられる
そう思い、また再びぼうぼうと燃えている家に体を向け、走り出した
火に近づけば近づくほど熱い、苦しいという言葉が、頭の中で何度も何度も流れてきた それと共に、なんで私はこんなにお母さんを助けようとしてるか今更になって疑問になった だけどそんなこと今は考える暇もなかった
気づけば目の前にドアがあり、それに手を伸ばし火に飛び込もうとした時、後ろから服を引っ張られた
そして後ろに思いっきり倒れ込んだ
流華
場地
留依
話を聞いていたの!?
流華
流華
流華
そう私が叫んだ時、ドゴンッと、音がした
音がした方を見れば家の骨組みが崩れ初めていた
そして次々に、1本、または1部と家の柱が、家の壁が、崩れていき、たった数秒のうちに、もうに誰も家の中に入ることはできない状態となった
私は絶望し、ただ悔しく泣き叫んだ 場地さんと留依はそんな私を見て何も言わない 私のことを泣きそうな顔で見てくるだけだった
近づいてくる救急車、消防車の音の音がした
武道の大丈夫?という声が聞こえた
本来なら、それらを聞いて大丈夫だよとか答えてまた笑うんだ
でも今は武道のその言葉が、態度が、まるで煽られているかのように捉えてしまい…なんだか鬱陶しくなり武道の私に差し伸べてくれた手を強く叩いた
流華
流華
そう私はボソッと呟いた
花垣
武道は私の目の前に座り込みまた手をそっと出した
叩かれる!? そう思い咄嗟に声が出た
流華
花垣
花垣
流華
私は武道の優しさを踏み躙ってしまった
武道は何も悪くないのに謝らせてしまった
武道は優しいやつだと理解しているのに 私は今、震えが止まらなくなっていた
もう頭がパニック状態になり ただここから逃げ出したくなり
私は走った
流華/さん!
後ろからそんな声が聞こえたが私はそれを全て無視して走り続けた
どこか遠くへ向かって
虚
虚
虚
虚
虚
虚
虚