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愛白

ろっ……

愛白

ロック様…?!

ロック

おう!俺だ!

ロック

どうしたんだ?ボーッとして

愛白

え、えっと…ですね…

愛白

(……状況がよく分からないけど…)

愛白

(多分、あの時のガスかな…)

愛白

(……だとしたら、これは「幻覚」なの…?)

愛白

(というかここ、こんな形だったっけ…?)

ロック

おーい?

愛白

愛白

す、すみませんっ…!

愛白

えっと…

愛白

(そうだ!今日の日付を聞いてみよう…)

愛白

……きょ、今日って、何日ですか?

ロック

今日か?

ロック

今日は────

───ロック様

ロック

ん?どうした?

こちらの書類の件でお話があるのですが

イヴィ

──少々お時間頂けますか?

愛白

!!

イヴィ

……おや、愛白さん

イヴィ

どうかしましたか?

イヴィ

顔色が悪いようですが……

愛白

(い、イヴィ…さんだよね…?)

愛白

(……!)

愛白

(あのガスが呪いと仮定すると)

愛白

(同時にかけられたから、このイヴィさんは本物かもしれない…!)

愛白

(えぇっと…確認するには……)

イヴィ

…愛白さん?

ロック

愛白、さっきからこんな調子なんだ

イヴィ

そうなのですね

イヴィ

では、今日は休んでおきましょう

愛白

(!)

イヴィ

私が部屋まで送っていきます

愛白

(こ、これは…)

愛白

(ちゃ、チャンス…?)

ロック

あぁ、頼んだ

愛白

……

イヴィ

愛白

愛白

(ど、どうしよう…)

愛白

(中々難しい…)

愛白

(抜け出す方法も分からないし)

愛白

(…まさか、閉じ込め、られた…?)

イヴィ

イヴィ

…「ルナリア」

愛白

え……

イヴィ

…やはり

イヴィ

貴女は本物なのですね

愛白

そ、そうです…!

愛白

(良かった…本物だった…)

イヴィ

どうやら幻…みたいなものでしょうね

愛白

は、はい……

愛白

(1人じゃないだけで心強いけど)

愛白

(出る方法見つけないと…)

イヴィ

私が予想しているのは2つです

愛白

イヴィ

1つ

イヴィ

現実の私たちに意識は無い

イヴィ

2つ

イヴィ

現実と幻の行動がリンクしている

イヴィ

1つ目ですと…

イヴィ

何処かに連れ去られている場合も考えられます

イヴィ

後者ですと…

イヴィ

…色々気をつけねばなりませんね

愛白

どうしてですか?

イヴィ

気づきましたか?

イヴィ

城の構造が変わっているのです

愛白

あっ……

愛白

(さっきの違和感はこれだったのか…)

愛白

えっ、えっと、なら…

愛白

後者の可能性が高いってことですか?

イヴィ

そうでしょうね

愛白

…気をつける、というのは……?

イヴィ

行動がリンクしているのなら

イヴィ

例えば、幻だからと人を殺せば

イヴィ

現実でも本当に殺してしまう可能性があるのです

愛白

そ、そうなんですか…!

愛白

(怖い…)

イヴィ

…それは置いといて

愛白

(え、置いといておいていい問題なのかなぁ…)

イヴィ

我々はもう出られるも当然なのですよ

愛白

と、当然……?!

──……エリー様

エリー様

起きてくださいませ

エリー

───……ぅ…

エリー

…!!!

エリー

クル……エダ…?

クルエダ

私でございますよ

エリー

どうしたのかしら、こんな時間────

エリー

っ!!?

エリー

お父様?!

エリー

(どうして、お父様がここに…?!)

クルエダ

クリス様には、眠っていただいております

エリー

眠っ……て…?!

エリー

ねぇ、クルエダ…っ!

エリー

どういうことなの…?!

クルエダ

……

クルエダ

───「幻想」

エリー

……え

クルエダ

ルナリアの華言葉の1つでございます

エリー

るな…りあ…?

クルエダ

ご存知ありませんか?

クルエダ

「 貴 女 様 の 寝 室 」に飾っておりましたよ

エリー

(クルエダ…どうしてしまったの…?)

クルエダ

えぇ、えぇ…幻想だったのです…

エリー

クルエダっ!!

エリー

ねぇ…どうしてしまったの……?

クルエダ

──その「目」で、私を見ないでください!

エリー

っ!

エリー

(こ、こんなに声を荒げるなんて…!)

クルエダ

ずっと…ずっと憎らしかったのです…!!

クルエダ

「殺 人 鬼」である……

クルエダ

クリス・モーガン様が…っ!

エリー

───え……

エリー

お父様……が…?

エリー

殺人鬼…ですって…?

クルエダ

クリス様は、クレア様を毒殺したのです…っ

クルエダ

私利私欲の…為だけに…っ

エリー

!!!!

エリー

うそ…嘘、でしょう……?!

エリー

っどうして…

クルエダ

…私はその為にクリス様の弟子となりました

クルエダ

……全ては、この時のためだったのです

エリー

…クル……エダ…

エリー

(私に近しい方々が殺害されたのも)

エリー

(この為だった、ということ…?)

クルエダ

───…もう、良いでしょう

クルエダ

時間稼ぎは、十分でございます

エリー

───え

エリー

エリー

(身体が…動かない…?!)

クルエダ

…麻痺ですよ

クルエダ

あぁ…やっとでございます…

エリー

(ナイフ…?!!!)

クルエダ

やっと…やっと─────

エリー

やめっ────

翌翌年には咲くかしら…

ねぇ、クルエダ、ソフィア

もしそうなったら

ドライフラワーにして、飾りましょうか

きっと、綺麗になるわ

エリー

……っ

エリー

……

エリー

エリー

!!!

クルエダ

────!

愛白

───ま、間に合った…

イヴィ

…愛白さん、エリー様にそちらを

愛白

あ…

愛白

は、はい…!

エリー

これは……────

クルエダ

!!

クルエダ

イヴィ、様…っ?!

クルエダ

どう、して……

愛白

……

イヴィ

お忘れのようですが…

イヴィ

「こちらにも、優れた科学者がいらっしゃる」のですよ

──ふむ

随分と手の込んだ復讐劇であるな

クルエダ?

クルエダ

はっ……!

ケイド

ならば、私が解呪士であることも把握していたのかね?

クルエダ

解呪士…ですって……?!

──愛は時より凶器になる

その格好の例じゃないか

アネモ

そう思わないかい?

クルエダ

……っ!

クルエダ

どうして…打ち破れたのですか…?!

クルエダ

あの時確かに…呪いにかかったはずでは…?

愛白

愛白

えっ…と

愛白

確かに、あの時ここにいた全員が呪いにかかっていました

愛白

でも、ケイドさんは解呪士だった…

愛白

お陰で、無事に脱出できたんです…!

ケイド

うむ、そうであるな

アネモ

さぁ、どうする、クルエダ?

クルエダ

ぐっ…─────

クルエダ

…… ……

クルエダ

カラン…

────なぁ、聞いたか?

何だ?

新聞の号外見ていないのか?

…あれだよ、国立病院の医院長とその助手が

呪殺の件でお縄だってさ

は?!

本当なのか?

医院長は、「ジェシー様」と「クレア様」も毒殺したらしいぞ

それって確か、かなり前のことだよな?

あぁ、「大 革 命」に乗じたんだかなぁ…

エリー様が可哀想だ……

Life?とかいう呪いをかけたのは助手らしいな

なぁ、これどうなるんだ?

罪は相当重いぞ?

さぁな…

あの方に全て委ねよう───

コツ……

コツ……

コツ……

───貴方……ですか

「イヴィ様」

イヴィ

……

クルエダ

先程、クリス様が外に出ていかれました

クルエダ

……クリス様は、どうなったのでしょうか

イヴィ

イヴィ

間もなく、処刑される予定です

クルエダ

…そうでございますか……

イヴィ

…そして───

クルエダ

えぇ、分かっておりますよ

クルエダ

次は、クルエダの番でございましょう?

イヴィ

……

イヴィ

…はい

クルエダ

…残酷なものですね

クルエダ

「王様」とは話をつけられましたでしょうか?

イヴィ

イヴィ

…つけられる訳、無いでしょう

クルエダ

クルエダ

……「大革命」

イヴィ

───!

クルエダ

あの時代には踊らされていたような気がするのです

イヴィ

クルエダ

…クレア様や、ジェシー様は

クルエダ

唯一、私を認めてくださったのです

クルエダ

道の続きを、教えてくれたと言いましょうか…

クルエダ

なのに……

クルエダ

───私は

クルエダ

クルエダは、どこで間違ってしまったのでしょうか

イヴィ

……

イヴィ

クルエダ

ふふ、命乞いではございませんよ

イヴィ

…分かっています

クルエダ

お顔を上げになってくださいませ

イヴィ

……

イヴィ

(……この人は、根っからの悪人ではないのでしょうね)

クルエダ

エリー様は、どのような反応をしていらっしゃいましたか?

イヴィ

イヴィ

……泣かれていました

クルエダ

…そうでございますか

クルエダ

私が死ねば、Lockの呪いは消え去る

クルエダ

エリー様の呪いも、解呪できるでしょう

イヴィ

…───

────イヴィ様!

クルエダ・バトラーを壇上へお願いします!

イヴィ

───ええ

クルエダ

終いですね

クルエダ

…私は、悔いておりません

クルエダ

償いましょう、命を持って

イヴィ

……

クルエダ

クルエダ

イヴィ様

イヴィ

…何でしょうか

クルエダ

貴方の名前も、聞き馴染みがあります

イヴィ

…何故です

クルエダ

とても、有名でしたので

イヴィ

有名……?

クルエダ

大革命でご活躍されたそうでございますね?

クルエダ

──「元 ウ ォ ル フ の 騎 士」、イヴィ様

イヴィ

!!

クルエダ

───貴方様には前々から興味がございました

クルエダ

それにイヴィ様、今───

断頭台に立った、彼女は静かに言った

クルエダ

───██████████

小声でそれでいてハッキリと

イヴィ

────!

それが、彼女の最期の言葉となった

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