今日は彼女が歌わない
いつもベランダに出てくるはずの時間になってるって言うのに彼女の部屋の窓は開かない
何をしてるのかな
ただそう感じた
鬱陶しいくらいにあの女が頭の中にいる
あ~いやだ…調子狂う
玧其¦………ムカつく…
無性に外の空気を吸いたくなって部屋のドアを開けた
開けなきゃ良かったって思った
彼女の部屋から男がでてきたから
【痛った…何すんだよ!】
玧其¦………
出てきたって言うより、追い出された感じか、。
「最低!ほんと気持ち悪い!もう私に近づかないでよ、!…」
驚いた
急に彼女が出てきたのも、こんなに声を荒らげたことに対してもそう思ったけど
なにより、服を乱して首や鎖骨に紅い花が咲いている彼女がそこに涙目で存在していたことに一番驚いた
【ッ……】
「ハァ、ハァ……あッ、、ゆ、ユンギさん…」
俺に気づいた彼女は青ざめた表情をしていた
なんだ、、結局興味あるとか言って嘘なんだ…
なんだか悲しかった
失望した
虚しさだけがこの場に存在しているようだった
そりゃあそうだよな
こんなに美人で誰にでも優しくてなんでも出来る光のような人が独り身なわけが無い。
俺のような影にいるような人間に手を差し伸べて一緒にいてくれる訳はない
当たり前だ。気づけてよかった、やっと前の俺に戻れるという喜びと
思わせぶりな態度とられて、勘違いしてしまった自分の不甲斐なさが混ざった感情が溢れて吐きそうだった
彼女は弁解しようと何か言っている
俺には届かないけど
必死に、大粒の涙をボロボロと流して
男は俯いていた
そりゃあ気まづいよな
そこにいる、俺と彼女だけだったはずの世界にいる不自然な存在は
俺の可愛がっていた後輩だったのだから
玧其¦…パクさん、もういいですよ…俺にそんな弁解してどうするんですか、ただの隣人なのに…ㅋ
笑いながら言った。普通にしてたら感情的になってしまいそうで怖かったから
「ッ…そ、そんな事言わないでッ…ユンギさんッ…」
玧其¦…そんな格好してると風邪引きます。下着姿もほいほい人に見せるもんじゃないです、。ちゃんと服きて…
「ッ…ぁ、すみませッ…」
泣きながら言うもんだから言葉になってない
玧其¦……
泣いている彼女に同情して少し彼女に微笑んだ後、そこに座り込んでいる後輩を思い切り睨んだ
お前がいなきゃ彼女は俺の腕の中にいたのかもしれないなんて淡い夢を抱いた心でそれに似合うはずもない形相で
そいつは肩を竦めた
元から愛想の良くない顔立ちだし、表情筋は死んでるも同然だ。俺が睨んだら誰でも怖がるだろう
けど、今日は一段と殺気立っていた
この屑への殺意が隠しきれない
俺は元から低い自分の声の2、3倍低いドスの効いた声で言った
失せろ。_
ただ、一言
そう告げた
彼女も怖がっていたかもしれない
声を出すことも無く泣きすぎて肩で息をしていた
沈黙が流れて少し経ったら後輩は恐怖で竦む足に鞭を打って立ち上がって謝罪の言葉を彼女と俺に述べて逃げた
彼女の方を向いた
一瞬肩がピクリと上がる
あぁ、やっぱり嫌われた
怖がられた
最悪だ
俺の初恋はこの一瞬で終わってしまうのか…こんなに好きだと、愛したいと感じたのは初めてなのに
寂しい。ただ、そう感じた
玧其¦…すみません、怖がらないで…下さい…
「あ、えっと、、はいッ…」
玧其¦…あなたは美人で人当たりもいい…色んな人に好かれますよね
「い、いえそんなことは…」
玧其¦あなたは無防備すぎる。あいつが彼氏だったのかなんて俺は知らないですけどこんな簡単に抱かれそうになってどうするんですか…
「ッ…、、」
玧其¦…部外者が口を出しすぎましたね、すみません…ㅋ
玧其¦じゃあ、俺はこれで…
「あ、まッ……」
彼女は何か言いたげだった
けど俺は無視して部屋に戻った
部屋に入るなり全ての部屋のカーテンを閉めた
やっぱり俺にはこっちが似合う
真っ暗な部屋で
一人過ごす
作業しない時は何もしないで寝る
規則的な時計の音
自分の息をする音だけの部屋で俺は生きる
あぁ、、引っ越そうかな
彼女が隣の部屋にいるって考えるだけで死にそうだ
いや、引っ越すだけじゃ足りない
頭の中にずっといるから忘れられるわけがない
いっそ、、いっそ…
死んでしまおうか…
コメント
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ゆんぎはんに美人って言われたい(そこかよ
勉強終わりに見たんだけど…これは私えのご褒美かしら?🙄(は
𝙎𝙐𝙆𝙄