皆…来てくれたんだ…!
雪原 日葵
お嬢、大丈夫ですか!?見たところ様子がおかしいですけれど…
虚無 亥織
(それに、結界も張れなくなってる。これは…。)
暁月 トコ
今【彩】が使えなくなってるの!!
希樂
(十和子…あそこか)
十和子
(怖いよ…お兄ちゃん…)
すると、男が私からパッと離れて希樂くん達の方を見た。
???
お?そのガキ共はあれか、なんだっけな
???
確か前殺した女の警官が持ってた写真に写ってた奴らじゃね?
???
あぁ、これか?
男の1人がポケットから何かを取り出す。それは、古びた写真だった。
希樂
は、待てよ…それって…
???
おい、そこのガキにも見せてやれや
今十和子ちゃんは私のマフラーで目を隠して耳を塞いでる。きっと写真を見たら…。
暁月 トコ
待て、やめろ!!
私達はすぐさま十和子ちゃんの方へと駆け寄ろうとするが、紐のようなもので体を捕縛された。
皐月 青葉
体が動かない…!?
虚無 梨
これはっ…!?
???
俺の指を変形させたんだよ、これでお前らは動くことが出来ない
雪原 日葵
離しなさい、この悪人が!
暁月 トコ
まずい、このままじゃ…!!
こんな時に動けない自分を疎ましく思う。 目の前の女の子がピンチなのに、守ってあげることも出来ないなんて…。
その時、頭の中に声が流れ込んできた。
「陽菜!!」
暁月 トコ
よう…な…?
「ここでお前が動かないで、誰が動くんだ!?」
「思い出せ、自分が何者かを」
暁月 トコ
っ、あ゙…あゔっ…!!
虚無 亥織
!…とこ嬢の様子がおかしい
頭が割れるように痛い。
私は、誰…?私は何者なの…?どうして、暁月組のトップにいるの…?
皐月 青葉
お嬢様!?
虚無 梨
お嬢!?
雪原 日葵
お嬢…!!
十六 優
トコ!!
暁月 トコ
…っ、ゔあぁぁぁっ!!
視界が暗転して、皆の声がぷつりと途切れた。