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奔放主は今日も気まぐれ

第5話 - 第5話

308

2024年07月19日

#司類

#冬類

#彰類

#類愛され

#瑞類

あかまる🍓🐾໊

類

今年はこれだけか……

冬弥

はい…

類

まぁ……確かに、雨は少なかったし、不作なのは当然か。

冬弥

作物だけじゃないんです。実は、塩や肉、魚も不足していて…

類

うーん…

冬弥

みんな困り果てています。

類

そうだね。早く何とかしないと…

冬弥

どう解決なさいますか？

類

……

類

仕方ないな、筆と紙を持ってきてくれ。

冬弥

承知しました。

冬弥

それは文…ですか？

類

ああ。これを使者に出雲の国へ持って行って欲しいと頼んでくれ。

冬弥

出雲の国…！？

類

…仕方なく、だからね。

冬弥

…承知しました。

司

出雲だって？

類

あぁ……やむを得ないよ。

司

ふむ…まぁ、そうだな。

類

さて、出雲まで行く準備をしないとねぇ

1週間後

類

ふふ、相変わらず見事な桜だね。

冬弥

そうですね。

類

文面では快く承諾してくれているようだったけど…

冬弥

…類様なら、大丈夫だと思いますよ。

類

…そうだね。

司

安心しろ。何があってもお前は俺が守る。

司

それに、冬弥もいるしな。

冬弥

ええ。命に変えてもお守りします。

類

ふふ、頼もしいねぇ

類

じゃあ…行こうか。

瑞希

いらっしゃ～い！！

瑞希

類～！！会えて嬉しいよ～♡♡

類

わ、わぁ…相変わらず熱烈な歓迎だね。

瑞希

冬弥くんも相変わらずいい体してるね～！あ、変な意味じゃ無いからね！♡

冬弥

あ、は、はい。ありがとうございます…

瑞希

さー、座って座って！

類

失礼するよ。

瑞希

類から会いに来てくれるなんて嬉しい～♡♡

瑞希

手紙も類からくれたのって初めてじゃない？

類

おや…そうだったかな。

瑞希

本当に会えて嬉しいよ～♡

瑞希

…で、今日は頼み事があるんだったよね？

類

ああ、そうなんだ。

類

手紙でも書いた通り、今年はろくに雨が降らずに作物は不作、挙句に塩も肉も魚も不足していてね。

類

それはそれは、とても困っているんだよ。

瑞希

それで、出雲の国から資源を分けてくれって？

類

ああ、出雲は資源も豊富だろう？

瑞希

うーん…まぁねぇ…

類

頼むよ、瑞希。

瑞希

そうだなぁ…

瑞希

条件付きなら、いいよ～

類

条件ねぇ…そう来るとは思っていたよ。

類

どんな条件でも飲もう。だから、助けてもらえないかな？

瑞希

よし、決まり～！いいよ、分けてあげる！

類

本当かい？！それはありがたい！

類

で……その条件は？

瑞希

ボクと婚約する！

類

…こ？

ガタンッ!!

司

こ、婚約だと？！

類

わっ、び、ビックリした…！

瑞希

あれれ、司さん来てたんだ！

類

ねぇ、瑞希。その婚約ってのは…本気かい？

瑞希

え？本気だけど？

瑞希

ずっと求婚してるのに、類ってば一向に承諾してくれないんだもん。

類

う、うぅん…

冬弥

瑞希様…失礼は承知ですが、いくら何でもそれは過ぎた条件かと…

司

そうだ。絶対認めんぞ。

瑞希

2人とも過保護だな〜

類

瑞希…その、婚約以外じゃダメかな？

瑞希

…理由聞いてもいい？

類

えっと…僕はね、自由に生きたいんだよ。

類

もちろん、婚約が不自由だとは思わない。けど、僕は僕の好きなように生きたいんだ。

類

それは瑞希だって同じだろう？

瑞希

まーね。

類

だから…僕は生涯、誰とも婚約する気は無いんだ。

瑞希

んー…理由は分かった。

瑞希

じゃあ、婚約はなしでいいよ。

瑞希

その代わり、ボクが類の事好きって言うのは覚えておいてね。

類

あぁ、分かったよ。

冬弥

ﾎｯ…

司

…なら条件はどうなるんだ？

瑞希

そうだなぁ〜

瑞希

あ、じゃあ接吻してほしい！

司

絶対にダメだ！‪💢‪💢

冬弥

せ、せ、せ……？！

瑞希

えー！？接吻くらい良くない？

司

良くない！！‪💢

類

瑞希、冗談は程々にしようよ…

瑞希

え？本気だけど？？

類

えぇ…接吻か……

冬弥

る、類様…？

類

…そんな子犬みたいな目で見つめられると困るな。

司

類、こういう時はハッキリ断らなきゃダメだぞ。というか、もう帰ろう。

類

司くん…‪💧‬

瑞希

類？

類

うぅん…

類

…抱擁じゃダメかな？

瑞希

え！？✨️✨️

瑞希

いいよ！抱擁のが触れる面積広いし！

類

(良かった…)

類

じゃあ…はい。

ぎゅっ

瑞希

♡

類

…気は済んだかい？

瑞希

もうちょっとだけいい…？

類

あぁ、好きなだけどうぞ。

瑞希

類〜〜！！♡♡

司

……

冬弥

つ、司様…殺気を抑えてください‪…

司

アイツ…いつか始末する…、

冬弥

や、やめてください…！！

類

じゃあ…そろそろ帰るよ。資源、ありがとうね。

瑞希

うんっ！また困ったらいつでも頼ってね〜！

瑞希

ボクはいつでも大歓迎だから！

類

フフ、頼もしいね。

瑞希

本当は帰って欲しくないけど…今回はガマンするね。

類

あぁ。瑞希も、またこっちに遊びにおいで。

瑞希

うんっ！また遊びに行くね！

類

無事に取引出来て良かったよ。

冬弥

本当に…ハラハラしました…

司

ﾑｽｯ

類

おや…司くんがいつも以上にしかめっ面だねぇ

司

ふんっ、俺はもう二度と出雲には来たくないな。

類

僕としては仲良くして欲しいんだけど…

類

あっ、もしかして嫉妬かい？

司

…ふんっ、知らん。

類

もう、そうならそうと言ってくれよ。

類

はい、どうぞ。

司

…は？

類

え？抱擁したいんじゃないの？

司

え？いやいやいや…

司

お前、そんな軽々しく他人に抱擁を許可するな。

類

えぇ？他人じゃないよ、司くんだよ。

類

僕だって、知らない人とは抱擁したくないよ。

司

…

類

ほらほら、遠慮なんてらしくないよ。

司

…ん、

ギュッ

類

…ふふ、君温かいねぇ

司

…体温は高い方だからな。

類

まるで赤ちゃんだね。

司

お前このままはっ倒すぞ

類

やれるものならやってごらん？

司

はぁ…主にそんな事はせん。

類

おや…そうかい。残念。

類

冬弥くん、

冬弥

はい？

類

冬弥くんもおいで。

冬弥

え？！

冬弥

いえ、お、俺は…主とそんなこと出来ません…！

類

堅いこと言わないでさ、ほら。

ギュッ

冬弥

！？

類

あれっ、君も意外と温かいねぇ

冬弥

る、類様！流石にお戯れが…！

類

背も随分と伸びたね。もうすぐ追い抜かれそうだ。

冬弥

〜〜…！

冬弥

はぁ…

類

おや、諦めたかい？

冬弥

…聞かないでください。

類

ふふっ、すまないね。

類

(抱擁もたまにはいいな〜)

屋敷厨房

彰人

♪♪〜

類

彰人くんっ

彰人

ん？あ、おかえりなさい類さ…

ギュッ

彰人

？！

類

ふふっ、君も体温高い方なんだね。

彰人

急に何かと思えば…どうしたんですか？

類

いやぁ、たまには抱擁もいいかなと思ってね。僕なりの皆への愛情表現さ。

彰人

え〜、嬉し〜

彰人

それ司さんと冬弥様にもやったんですか？

類

ああ。もちろん。

類

他の家臣達にもやってこよ〜♪

彰人

また冬弥様に怒られますよ〜…

彰人

…って、聞いてねぇな。

彰人

えーと、とりあえず今日の仕込み終わり…

司

お前の国では挨拶で抱擁したりするのか？

彰人

ん？はい。俺の国の挨拶はキスとハグでしたね。

司

きす？魚か？

彰人

あー、いや。ここでいう接吻です。

司

せ、接吻するのか…？！

彰人

ははっ、文化の違いってやつですよ。

彰人

それにしても、よく分かりましたね。

司

あー…昔そんな話を聞いたのと、類と抱擁しても、あまり動揺してないように見えたからな。

彰人

あー、まぁ驚きはしましたけどね。

彰人

司さんは…めちゃくちゃ動揺してそうですねw

司

う、うるさいな。仕方ないだろう…

司

それに、動揺なら冬弥だってしていた。

彰人

あー、してそ〜

彰人

てか、類様のあの様子だとしばらく抱擁ブーム来るんじゃないですか？

司

…それは困るな

彰人

俺は素直に嬉しいですけどね〜

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こ、こんなに尊いものを見たら瑞類を克服してしまいそう…

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