ジンside
俺はテヒョナの元気がない事に薄っすら気づいていた
テヒョナがメディアからの嫌がらせをうけてから
最初は辛かったのに無理して大丈夫とか言ってたのに
今になればその無理も話しかけた時だけ
普段は顔の筋肉を1㎜も動かさない。
常にどこか遠くを見ているか
ケータイを弄っているかで
メンバーと話そうとしない
避けられる
俺とテヒョナは撮影が終わってすぐ
宿舎に戻りテヒョナの部屋で話をした
ジン
ねぇテヒョナ
テヒョン
…なんですか。
ジン
辛い事ならなんで相談してくれないの…?
テヒョン
…
ジン
ねぇ。俺達そんなに頼りない?
テヒョン
ちがう…
ジン
じゃあなんで!?
テヒョン
僕だって相談はしたかった!!
テヒョン
でも、でも、
ジン
でも…何?
テヒョン
僕はみんなに迷惑かけちゃいけない
ジン
は?
テヒョン
ヒョン気付いてたんでしょ?
テヒョン
僕がメディアから嫌がらせ受けてたの
テヒョン
そこから笑顔無くなったの
テヒョン
知ってたんでしょ⁉︎
ジン
…あぁ
テヒョン
僕がメンバーに迷惑かけるとまたいつメディアから言われるかわかんない
テヒョン
事務所からも言われるかわからないんだよ…
ジン
テヒョナ…
ジン
お前…事務所からも受けてたのか?
テヒョン
……はい。
ジン
嘘だろ…
テヒョン
もう、僕、自分ばコントロール出来ないんです…
テヒョン
気付いたらあれこれやってたみたいで
そう言ってテヒョナは腕を見せてきた
ジン
⁉︎
ジン
嘘…
テヒョナの腕には多くの切り傷。
テヒョン
気付いたら切ってたんですよ…
テヒョン
最近それが多くて…
ジン
そんな…
ジン
何で切ったの…?
テヒョン
わかりません…
ジン
カッターとか?
ジン
何処にあるかわかる?
テヒョン
引き出しの中です…
俺は急いで引き出しの中を探した
ジン
あった…
そこには刃に沢山血のついたカッターがあった
ジン
テヒョナ。これは俺が持ってるから
テヒョン
はい…
ジン
もうお願い…こんな事しないで…
テヒョン
ごめんなさい…ごめんなさい…
ジン
お前は大事な存在なんだから…
テヒョン
ごめんなさい…ごめんなさい…
テヒョナの腕には傷が付いていた
それもちょっとじゃない…
これまでに見た事ないほどに多くの傷
ここ数週間所の傷じゃない、
新しい傷である物の下には跡が沢山残っていた
胸が苦しくなる
俺はテヒョナがあんなことをしないよう
テヒョナと俺は一緒の部屋で生活する
テヒョナが自傷行為をしないように
唯一話を打ち明けた俺の側に居させる
目を離さないように、1人にしないように