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テラーノベル(Teller Novel)

パコーン パコーン

パコーン…

とあるテニスコートで、ボールを打つ音が聞こえる。

少女

うわぁ!

少年

すげぇ…

少女

お姉ちゃんの球速ーい!

少年

どうやったらそんなに上手くなるんですか!?

1番大事なのは努力。
努力すれば変わるわよ。

二宮葉

努力…私も努力すれば…

ミキハ

努力も大事だけどね、あとはコツを見つけるのも大事だよ。

少年

コツかー…

少女

なるほど!
頑張ってたくさん練習する!
お姉ちゃん達ありがとう!

少年

ありがとうございました!

いえいえ、お役に立てて良かったわ。

母親

あら、もう帰っちゃうのかしら?

はい、僕達も少し忙しいので…

母親

そう?
ほんといつもごめんなさいねぇ…

ミキハ

大丈夫ですよ〜
私達普段暗い仕事ばっかなので、たまにはこういう明るい仕事もしたいんですよ〜

母親

そう?なら良かったわ。
また次も来てくれると嬉しいわ。

少女

テニスのお姉ちゃん、ピエロのお姉ちゃん、バイバーイ!

少年

皆さんありがとうございました!

ええ、またね。

ミキハ

バイバーイ!

二宮葉

お邪魔しました!

ありがとうございました。

二宮葉

にしても、彩さんってテニス上手いんですね〜!

そんなことないわよ。
少し中学時代にテニス部に入ってたくらいだし…

ミキハ

それでも十分上手いよ〜
彩ちゃん、当時もすごく努力してたんだよね。

そっ、そんなこと…ないです…

部活か…
僕は部活やってなかったな…

二宮葉

そうなんですか?

うん、一応弓道部にはいたんだけど、上手くいかないって理由で全然参加しなかったし…

そりゃ努力しなかったら上手くいかないに決まってるわ。
今だってそうじゃない。
努力しないから弱いのよ。

技的に少し弱くても並には強いと思うんだけどな…

前のグループだって貴方、回復ばかりであまり戦わなかったらしいじゃない。
それが弱い証拠よ。
努力しないから強くならなくて、認められないのよ。

認められてなかったら今僕ここにいないと思うんだけどな…

そういうことじゃないのよ。

二宮葉

ちょ!お二人共ストーップ!!

ミキハ

喧嘩ばかりじゃまた暗くなっちゃうからやめようよ〜
とりあえず蒼君は努力もしてみる。
彩ちゃんは蒼君のやり方に干渉し過ぎない。
いいね?

分かりました。

…はい。

二宮葉

え?あれ…なんだろう…

二宮葉は、何かを見つけたようだ。

ミキハ

ん?どうしたの?

二宮葉

あそこ…

二宮葉が指さした方向には、猫がいた。

ただし、そのしっぽは2つに割れていた。

ミキハ

猫…?

その割にはしっぽが2つあるね。

誰かのいたずら…?

4人がそんなことを考えていると、猫はこっちに来て、とでも言うように手招きをした。

二宮葉

え…?呼んでる…?

そんなはず…

ミキハ

とりあえず…行ってみよう。

そうね…少しくらいなら寄り道しても大丈夫よね…

そうして4人は猫に着いて行った。

人目のつかなそうな森まで来ると、猫は立ち止まった。

そしてしばらくすると、猫から煙が出始め、猫耳やしっぽが2つ生えた女の人が現れた。

光彩離陸

えぇ〜!?!?

猫?

驚かせてしまってごめんなさい…
いつもは人目のつかない道を通ってるんだけど…
今日は貴女達に見つかってしまって…
アタシのことは見なかったことにして欲しいの…

二宮葉

ま、待ってください…!
貴女は…一体…??

猫?

アタシは……
猫又よ…

猫又…

猫又

昔話で聞いた事あるんじゃないかしら?
“人間と動物のハーフとして生まれる生物がいる”と…

あ、あの話かな?
『昔むかし、ある村に、若い夫婦が住んでいました。
夫婦にある日、子供が授かりましたが、その子供には狐のような獣耳と尻尾が生えていました。
その村では、狐を神として祀っていたため、その子供は神の子と呼ばれ、大事に育てられてきました。
とても大事に育てられた故、その子には自由がなく、子供は逃げ出してしまいました。
子供がいなくなったことを知った村人は子供を必死で探しましたが、見つからず、村人達は神に見捨てられたと言って自らの手で村を滅ぼしてしまいました。』

二宮葉

あ、それ知ってます。
どうして神の子と呼ばれる子供がいなくなっただけで村人達は神に見捨てられたと思ったんだろうって、ずっと気になってました。

猫又

そう、でもね、まだあるのよ。
知ってるかしら?

もしかして、これかしら?
『昔むかし、ある町に、子供を授かった夫婦がいました。
めでたいと思われた出産でしたが、生まれた子供は猫の妖怪のような見た目をしていました。
町の者は、母親と子供を、化け物だと町から追い出してしまいました。
追い出された親子は、森の中でひっそりと暮らし、幸せになりました。』

猫又

そう、それもそうね。
でも、あと1つ。
『昔むかし、ある森に、小さな村がありました。
その村には、人間と動物のハーフ、サングルと呼ばれる生き物達が暮らしていました。
見つからないように、とてもひっそりと暮らしていましたが、およそ1000年後、村は見つかってしまい、人間達に滅ぼされてしまいました。』

二宮葉

酷い…

まさか貴女は…

猫又

そう、この3つの物語は、実際にあった昔話。
そしてアタシは、この滅ぼされた村に住んでいた生き残り…

そんなことがあったなんて…

猫又

えぇ、だから、アタシは人間に見つかってはいけない。
だから、貴女達に口止めを頼んでるのよ…

ええ、わかったわ。
約束する。
このことは口外しないと。

二宮葉

でも…住んでる場所は…?

猫又

…他に村を作ってるわ。
新しく暮らすための。
他に生き残った人達を探してるの。
今度は見つからないようにしないとなのよ。
ごめんなさいね、時間を取ってしまって。
それではさようなら。

そうして彩達はアジトへと帰っていった。

梅紀

良かったのか?緋芽。
伝えてしまって。

緋芽

えぇ、仕方ないのよ。
またあの時みたいに、仲間を殺されたくないの。

梅紀

まあ、それは同感じゃ。

緋芽

それにしてもあの子達、何か違和感があるのよね…

梅紀

お主もそう思うか?

緋芽

えぇ、まるで、“どこかで会ったことのあるような”…

梅紀

……同感じゃ

るいの

うーん…ぶっ飛びすぎ

るいの

どうもるいのです

るいの

まあ、すぐ終わる気がしますが、なんとかなるでしょう←え

るいの

途中ででてきたサングルという文字、どこかで見たことありませんか?

るいの

…まあ無いか

るいの

それでは、乙るい

反誄刀知〜粋士は愚劣な悪を斬る〜

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サングル…見覚えあると思ったらやはり見覚えあるものだった←

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