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八重樫 夏目

…嘘でしょ。

死神

…は?

死神

何がだよ。

八重樫 夏目

なんで、私の布団で寝てんのよ!!?

八重樫 夏目

この、変態!!

パァァァン!!

死神

いってぇ!!

死神

何すんだよ!!

八重樫 夏目

何って平手打ちよ。

死神

馬鹿力め…

八重樫 夏目

今、何か言った…?

死神

…なんでもないでーす。

八重樫 夏目

…はぁ。

腰まである髪の毛をぐしゃくしゃにした。

死神

俺、この長い髪の毛好きだな。

死神は私の髪の毛を手にとって髪の毛にキスを落とした。

八重樫 夏目

…なっ。//

死神

…何?笑

死神

照れてんの?

死神

乙女だな~、お前。笑

八重樫 夏目

…きもい。

八重樫 夏目

お前は変態だな。

八重樫 夏目

女の部屋に上がりこむなんて。

死神

上がりこんでなんかないよ?

死神

お前が入れてくれた。

八重樫 夏目

…ついてきただけじゃない。

死神

…でも入れてくれた、だろ?

八重樫 夏目

…。//

死神

お前、お前って言うのもあれだな、うん。

死神

お前の名前は?

八重樫 夏目

八重樫 夏目(やえがし なつめ)。

死神

八重樫…?

死神

凄い名字だな。

八重樫 夏目

…うん。

死神

夏目。

八重樫 夏目

…何?

死神

良い名だな。

八重樫 夏目

…そうでもないよ。

八重樫 夏目

…私はこの名前、あんまり好きじゃないの。

死神

なんで?

八重樫 夏目

さぁね?

八重樫 夏目

教えてやんない。

死神

ケチだな、夏目は。

八重樫 夏目

ケチはどっちよ?

死神

…笑

八重樫 夏目

ていうか、お腹すいた。

八重樫 夏目

ご飯食べよ。

八重樫 夏目

ごちそうさま。

死神

おいしかった。

死神

夏目は料理が上手だな

八重樫 夏目

それはどーも。

死神

なぁ、夏目。

八重樫 夏目

何?

死神

いや、なんでもない。笑

八重樫 夏目

あ、そうだ。

死神

ん?

八重樫 夏目

あんた、本当に誰なの?

死神

…誰って、夏目を守る刃だけど?

八重樫 夏目

違う!

八重樫 夏目

名前よ。

死神

あぁ、名前ね!

死神

…コ、

死神

…。

死神

…あ、そうだ!
夏目が名前つけてよ!

死神

名前、ないから。

八重樫 夏目

は?

八重樫 夏目

なんで?
今、コ…って言いかけてたじゃん

死神

いいから!
早く早く!!

八重樫 夏目

文句、言わないでよ?

死神

分かってるって。

八重樫 夏目

…うーん、

八重樫 夏目

八重樫 夏目

…、

八重樫 夏目

ルイリ…

死神

ルイリ…?

八重樫 夏目

うん、なんとなくそんな感じの名前だわ。

死神

ルイリ…、かっこいいな笑

八重樫 夏目

漢字は…

死神

えっ?漢字もつけてくれるのか!?

八重樫 夏目

そりゃ、もちろん。

八重樫 夏目

かさねの累と瑠璃色の璃…。

私は紙にスラスラと漢字を書いていった。

八重樫 夏目

累璃…。

死神

おぉ!!

死神

かっけぇ!!

死神

今日から俺の名前は

死神

八重樫 累璃(やえがし るいり)だな!

八重樫 夏目

…はぁ!?

八重樫 夏目

なんで、名字一緒なのよ?

累璃

…まぁまぁ!!笑
これから一緒に住むんだし?笑

八重樫 夏目

…はぁ。

八重樫 夏目

きもい。

八重樫 夏目

今すぐ出ていってくれるとありがたい。

累璃

はっ、それは無理だね

累璃

俺はお前を守らないといけないから

八重樫 夏目

(なんで?)

八重樫 夏目

(なんで私は守られないといけないの?)

八重樫 夏目

だーかーらー、

八重樫 夏目

別に守ってもらわなくたって大丈夫だって言ってんじゃん!!!!!!!!

八重樫 夏目

もう、無理。

八重樫 夏目

出ていって!

八重樫 夏目

今すぐここから出ていけ!!

累璃

はぁ…。

累璃は髪の毛を ぐしゃぐしゃにした。

累璃

…はぁ。

八重樫 夏目

ため息をつきたいのはこっちよ!

八重樫 夏目

なんで?

八重樫 夏目

何が目的なの?

八重樫 夏目

私がそんなに弱く見えるの?

八重樫 夏目

助けてほしい人なんて山ほどいるのに

八重樫 夏目

どうして、私なのよっ!!

累璃

…。

累璃

…分かった。

さっきまでの雰囲気とは反対に冷たい目で私を見た。

八重樫 夏目

…な、なによ。

八重樫 夏目

…そっちが勝手にっ!!!

累璃

あぁ、そうだったね。

累璃

もう一度だけ言っておく。

累璃

この夏、君は死ぬ。

八重樫 夏目

うるさい。

累璃

どうなっても知らないからね。

累璃は冷たい眼差しで私に冷たい言葉を吐くと、家から出ていった。

八重樫 夏目

何なのよ、あいつ。
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