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米子

はぁ...

佳奈美

米子〜!お待たせ。ごめんね、遅くなって

米子

全然大丈夫!

佳奈美

それにしても、どうしたの。そんな長いため息ついちゃって。

米子

あのね...お父さんと二人きりがほんっとに気まずくて

佳奈美

そっか。でも、昨日は上手くやれた?

米子

うん。やり過ごしたけど...これからしばらく二人きりはキツいわ。

佳奈美

でもさ、米子はいつまでもお父さんに思いを寄せてちゃダメなんだよ?忘れて普通に過ごさないと

米子

分かってるけど...無理だよ...

分かってはいるんだよ。

お父さんのこと、好きだって思いを消さなきゃいけないのは。

米子

そうだ!じゃあ...彼氏作ろっかな。そしたら忘れられると思うし...

南海

...米子。忘れ物だ

米子

...え?あ、お父さん。ありがとう...

琢磨

...彼氏...作るのか

米子

え?なんの話?

琢磨

...なんでもない。じゃあ、気をつけてな

米子

うん

佳奈美

...

米子

...

佳奈美

こりゃ米子も忘れられない訳だわ

佳奈美

...やっぱ優しい...琢磨さん...ふふっ...ボソッ

米子

...?!

佳奈美...もしかして...

お父さんのこと...好き...?

米子

か、佳奈美?

佳奈美

...な、何?(やばい、危ない...バレてないよね...?!)

米子

佳奈美って...もしかして...

佳奈美

...(バレた...?聞こえちゃった...?!)

米子

いや...なんでもない

そんなことあるはずないよね?

だって...佳奈美は私がお父さんと付き合ってた時も友達で、1番そばで応援してくれてたし...

そんなこと、ない...

佳奈美

やばい!私たち遅刻しちゃう!

米子

...あ!走ろっか!

私たちは教室まで走った

佳奈美...

お父さんのこと...好きなはず...ないよね...?

米子

はぁ...やっと学校終わる...

佳奈美

気早っ!まだあと1時間残ってるよ

米子

もぉー!やだよ...やりたくない...

...あのっ!米子...さん...ですよね...?

米子

...あ、うん。確か...坂谷廉さんだよね?どうかした?

...ちょっと...時間もらってもいいですか...?

米子

いいけど...

じゃあ、放課後屋上に来て貰えませんか?!

米子

...わかった。屋上に行けばいいのね

いいんですか...?!ありがとうございます

米子

う、うん。ってか、タメ口でいいよ?

いいんで...いや...いいの?じゃあ...お言葉に甘えて。

放課後、待ってるね!

米子

あ、うん...

なんだろ。今、ドキッとした

佳奈美

...告白かなぁ?笑(¯v¯)ニヤ

米子

なっ、そんな訳ないでしょ

佳奈美

どうするの、もし告白だったら。彼氏作るチャンスじゃん!

米子

いや、絶対告白じゃないから...

でももし、告白だったら

OKしてもいいかもしれない

佳奈美

ねぇ、米子。お父さんのこと忘れるためにも付き合ったら?

米子

だから!告白じゃないって...

なんでか、顔が赤くなっていく気がする

米子

けど...告白されたら付き合うかも...

佳奈美

まじ?!そしたらお父さんのこと、好きじゃなくなるね!!

...え?

佳奈美のその言葉は、なんだか友達として私のことを気遣ってくれて言っているような感じじゃなかった

まるで

私に好きになるのをやめろと言われているような気分になった

『...やっぱ優しい...琢磨さん...ふふっ...ボソッ』

その時佳奈美の言葉が頭をよぎった。

佳奈美...

米子

あのさ、佳奈美って好きな人とかいないの...?

佳奈美

...す、好きな人ぉ〜?いないよ...

佳奈美、絶対嘘だ

好きな人いるんだ

だって...顔赤いし、声震えてたし、目が泳いでるし

...お父さんのことが好き...

なわけないよね!!

米子

そう信じるしかない...

佳奈美

...ん?何が?どうかしたの...?

米子

いや...なんでもないから!それより!もうすぐチャイムなるよ!

佳奈美

あ、ほんとだ。席、戻るね〜!

胸がモヤモヤする

私は今、屋上にいる

あっ...米子さん...!

米子

ごめん、遅かった?

いや!そんなこと全然ないよ!

米子

えっと...

廉でいいです!

米子

廉くん。なんで私を呼んだの?

実は...その...

好きです!付き合ってください...!

私は一瞬思考停止した

待って、やばい。ほんとに告白だった...!

米子

...え?まじ...?

うん。返事は...今じゃなくていい。だから...まだ振らないで...

米子

待ってよ

米子

誰が振るって言った?

...?

廉くんは首を傾げて不思議そうにしている

米子

付き合ってもいいよ

...ほんとに?!いいの?!

米子

うん。こんな私を好きになってくれて嬉しいし。私、彼女らしいこと何も出来ないかもだけどよろしくね!

ありがとう!よろしくね...!ほんとにほんとにありがとう!

ほっぺを真っ赤にしながら喜ぶ廉くんを見て、私も何故かほっぺが赤くなった

米子

やばーい笑私、彼氏出来ちゃったよ〜!

家に帰って部屋で1人、スマホを抱きしめた

今日、廉くんとLINEを交換して、早速連絡が来た

米子さん、ほんとに付き合ってくれるの?

米子

うん!

米子

呼び捨てでいいよ

米子

私も廉って呼ぶから

うん!

でも、告白まさかOKしてくれると思わなかった

米子

なんで?

だって

学校ではファザコンだって噂があったから

米子

...え?そんな噂があるの?!

うん。

違うよね?僕が噂消しておくから安心して!

米子

あ、うん。ありがとう

私は内心すごく焦っていた

ファザコンだってバレてたなんて...

それにしても、早すぎない、情報回るの

私つい最近なんだけど、お父さんが出来たの

米子

ねぇ、私にお父さんが出来たこと、広まってるの?

広まってるわけじゃないけど、僕には幼なじみが教えてくれた

米子

幼なじみって...?

宮永佳奈美

米子

佳奈美?!佳奈美が廉に教えたの?!

うん。...米子と仲良いのに、なんかいきなり嫌味ったらしく言ってきた

ごめんね変なこと言って

米子

ううん。全然変なことじゃない。変なのは...佳奈美だよ。私、明日学校で問い詰めてみる

米子

...なんで、佳奈美が...?

米子

佳奈美...なんか最近...

ピコリンッ

米子

...あ。お父さん...

琢磨

今日、遅くなる

米子

なんで?

琢磨

上司に飲み会誘われたから

琢磨

ご飯、冷蔵庫にあるもので作って食べといて

米子

...わかった。飲みすぎないでよね

お父さん...飲み会に誘われても行ったことなかったのに...

なんで急に行くの?

私は周りがなんだかいつもと違う気がした

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

ん?なんかお母さんが忘れ物とかいってない?‪w

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