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あの子は来なかった
週末になると必ず来ていたから
なんだか調子が狂う
あの笑顔で
明日夢
って呼ぶ姿が浮かぶ
未来から息子が訪ねてくるなんて
誰に話しても信じてもらえない
波瑠
波瑠
愛紗
波瑠
愛紗
愛紗
波瑠
波瑠
愛紗
波瑠
波瑠
波瑠
波瑠
愛紗
愛紗
波瑠
確かに夢みたいな話
タイムマシーンなんてこの時代には存在しない
でも夢にしては長すぎる
あの子が来るようになってから
もう数週間は経過している
波瑠
愛紗
波瑠
波瑠
悪夢ではないとしても
単なる夢の可能性もある
私が妊娠するなんて
妊娠に至る行為を誰かとするなんて
全く想像できないから
長い夢だったのかもしれない
何週間もかけて見る長い長い夢
でもあの子と話をしていると
嫌な記憶を忘れられる気がした
波瑠
愛紗
波瑠
波瑠
愛紗
波瑠
波瑠
愛紗
愛紗
波瑠
波瑠
愛紗
波瑠
波瑠
もう相手が誰だっていい
相手が誰でも私は……
怖くてできない
でも私は……
あの笑顔が大好きだった
そんな気がする
明日夢
明日夢
いつも思い出すこの言葉
やっぱり知り合いの誰かなのかな?
最近ずっと
あの子のことばかり考えている
あの笑顔が忘れられなくて
明日夢
って呼ぶ声が耳に残っている
とにかくあの子が気になる
あの子だけじゃない
あの子の言う父ちゃんが誰なのか
これが夢じゃなくて現実なら
私はいずれ恭也さんとは別れて別の人に恋をする
あの子の父親に出会って恋をして結婚して
あの子が生まれるなんて想像もできない
しかも名前が明日夢って……
愛紗
未来の私のセンス
愛紗
初体験は感動するとか
嬉しくて涙が出るって聞いたこともあったけど
私にとって"それ"は幸せなことではなかった
あの時の私はただの道具
相手の快楽を満たすためだけの人形のようだった
喜びなんて一つもない
あそこにあったのは絶望だけ
恭也さんと付き合って
いつかはその壁にぶち当たると思っていた
恭也さんとなら乗り越えられるかもしれないと思ったけど
やっぱり思い出して震えてしまう
でもあの子の笑顔を思い出すと
もしかしたら本当に
私は誰かと愛し合って
乗り越えられるんじゃないか?
そんな気持ちになる
愛紗