放課後
紘
…あれ、連絡ない
紘
まだ、教室かな
紘
…入りたいけど
他校だしな。。
他校だしな。。
葉実
紘。
紘
っ。葉実
紘
なんだよ
葉実
…聞いて。
葉実
…由佳ちゃんが…由佳ちゃんがっ!
紘
っ!由佳が、どうした?
葉実
屋上の階段で足もつれちゃった
みたいで、今病院で入院してるの。
みたいで、今病院で入院してるの。
紘
由佳が!?
紘
おい、どこの病院だ
葉実
…そこまでは分からない
葉実
ねぇ、どうしよう
紘
…自力で探す
葉実
…え?
紘
自力で、入院してる病院
探す
探す
葉実
む、無理だよ。。
どんだけあると思ってるの?
どんだけあると思ってるの?
紘
学校から運ばれたんなら
近いだろ
近いだろ
葉実
やだやだ!行かないでよ
紘
なんだよ
葉実
…ねぇ。
紘
なに?
葉実
…(ギュッ
紘
…悪いけど、いくら幼なじみでも
紘
そういうの、やめて。
葉実
っ!酷いっ。
紘
なぁ、早く病院探したいんだけど
葉実
……。
そういうと葉実は 素直に手を離す
紘
ん。
紘
ありがと
俺はまず近くの病院へ行く
しかしいない。
今度は少し遠い病院へ行く
紘
はぁ、はぁ。
紘
すみません
紘
河原由佳って人
ここに入院していませんか?
ここに入院していませんか?
看護師
河原…由佳?
看護師
あぁ、ちょうど昼頃に
傷だらけにして入院してるあの子かしら。
傷だらけにして入院してるあの子かしら。
紘
っ!居るんですか!
看護師
ごめんなさい、誰か
ご関係を証明出来る人がいないと
ご関係を証明出来る人がいないと
紘
…弟なんです。
紘
顔は似ていませんが
双子です。
双子です。
紘
姉が、俺の大切な姉がっ…
看護師
わ、分かりましたから
看護師
泣かないでください
看護師
…部屋は405号室です。
紘
…ありがとうございます
紘
(あんな嘘に騙されるとはな)
紘
(あー、バレたら終わるな)
…ここか
……
入るか。
ガラッ
紘
っ!由佳っ。
由佳
……。
…寝てる
…すごい怪我。
紘
…由佳。
紘
…ごめんな
紘
守れなくてごめんな
そう言って、少し キツく抱きしめる
由佳
…痛っ
紘
由佳っ!
由佳
…って…
由佳
ひ、ろ?
紘
そうだよ
由佳
…どうして…
紘
どうして?
紘
心配でお見舞いに来たんだよ
由佳
…ごめ。
由佳
約束破って
紘
ほんとだよ。
紘
ほんと。何してくれてんだ…。
紘
心配したんだぞ…
由佳
うん…ごめん
紘
謝んなよ。
紘
足がもつれて
階段に落ちるとか…
階段に落ちるとか…
紘
気を付けろよ
由佳
っ!
由佳
だ、誰が言ったの?
紘
え?
紘
えっと、葉実だけど
紘
お前の事待ってたら
たまたま会ってさ
たまたま会ってさ
由佳
……そう
由佳
あ。
由佳
ゲーセン…券、もったいない
紘
…いいよそんなもん
紘
早く、俺にクレープ奢らせろよ
由佳
…うん。
紘
葉実に何かされたら
言え。
言え。
紘
アイツ、昔から俺と旬の事
守ってますよみたいな感じで
接するからさ
守ってますよみたいな感じで
接するからさ
紘
正直、同じ高校じゃなくて良かった
由佳
……そう、なんだ。
紘
なぁ、いつぐらいに退院?
由佳
この調子なら
3日とか
3日とか
紘
そっか、3日って
土曜日か
土曜日か
紘
朝、行くわ
由佳
いいよ、大変でしょ?
紘
好きにさせるって言ったろ?
由佳
……そう、だね。
紘と葉実のメール
紘
おい
葉実
ん?
紘
お前、由佳に何かしたら
許さないから
許さないから
葉実
何もしてないよ
葉実
ただ、由佳が紘に
突っ込むから…
突っ込むから…
紘
突っ込む?
紘
ごめん逆。
紘
俺が由佳に突っ込んでんだわ
葉実
…え?
紘
俺、由佳に宣言したんだよ
紘
俺の事好きにさせるって
紘
だからお前に邪魔されたくねぇなってな
葉実
最近紘、酷い。
紘
そうだな
紘
正直に言え
紘
お前、由佳の何があった?
葉実
何もないって!
葉実
ただお話しただけ。
葉実
それだけだよ
紘
そう。
紘
あとさ
紘
俺と旬にはもう関わんないで
葉実
…え?
紘
なんかメールでも
お前が勝手に俺らの事
守ってるとか思ってるけど
お前が勝手に俺らの事
守ってるとか思ってるけど
紘
ホントにウザいから
紘
旬もそう思ってるよ
紘
それに、旬。
紘
お前のせいで初恋の人
失ってるから
失ってるから
葉実
だって。だって!
葉実
あの子がいけないの!
葉実
旬と紘に…っ!
紘
はぁ。やっぱ疲れる
葉実
え?
紘
もういいや
紘
じゃあな
葉実
ねぇ、
葉実
嘘でしょ。
葉実
紘…
紘と旬のメール
紘
なぁ旬。
旬
ん?お前どうしたんだよ
旬
待ってたんだぞ?
紘
悪いな
紘
由佳が病院に運ばれてついな
旬
病院?なんで?
紘
…俺の推測だけど多分。
紘
葉実が由佳に嫉妬して
屋上の階段に突き落とされたと
思うんだ
屋上の階段に突き落とされたと
思うんだ
旬
…
紘
ごめん
紘
思い出させたよな
紘
ごめん。
旬
いいんだ。
旬
良かったな
旬
生きてて。
紘
…おう
紘
だから、葉実に
紘
俺達に関わるなって言った
紘
もう疲れた
旬
そうか
紘
おう
旬
悪い、俺もう眠い
旬
おやすみ
紘
おやすみ
紘
…ごめん旬
紘
けど、言わなきゃと思った
紘
嘘は付けねぇよ。
紘
俺達は幼なじみだけど。
親友と変わりない
親友と変わりない
紘
千花、向こうでも
元気でな。
元気でな。
紘
旬は今でも
お前の事好きだってよ
お前の事好きだってよ