ロボットになった女の子
私は殺し屋一家の長女
父
彩姫(さき)今日のターゲットはこいつらだ
父
最近うちの敷地に入り込んでるグループだ
父
何人か派遣してやるから協力して潰してこい
彩姫
はい、お父様
父
頼んだぞ
な、なぁ頼む!!殺さないでくれ!!
彩姫
…… スタスタ
なぁッ…おい!!!!
彩姫
さようなら カチャッ
ドンッ
がッは…… バタッ
彩姫
これで最後か……
コソコソ
酷いわね……
最後の言葉位聞いてあげても良いのに
ほんっと、"ロボット"みたいなやつだな……w 感情無ぇんじゃねぇの?w
ねぇwそんな大きい声で言ったら聞こえちゃうよ~?w
彩姫
……。
彩姫
(感情…か……)
彩姫
(そんなのとっくの昔に捨てたな……)
昔は、感情が無いどころか
銃もまともに撃てなかった
母
いい、彩姫
母
銃を構えるときはこう
彩姫
は、はい!!
母
そう、それで打ってみなさい
彩姫
はいッ…!
彩姫
ふーッ…ふーッ…! ガタガタ
彩姫
ッ!! カチャッ
ドンッ
彩姫
い"ッ! ビリビリ
彩姫
(手がビリビリして痛いッ…)
母
はぁ……
母
一発撃つだけでそんなんじゃ殺し屋にはなれないわね
母
本当にあなたは"出来損ない"ね
彩姫
ッ……
母
体幹がぶれずに撃てるようになるまで帰ってこないでね
彩姫
はい……
あの時から……
いや、もっと前から感情がいらなくなった
もちろん心の中では「痛い」とか「苦しい」とか色んな感情がある
でも、外には絶対に出さない
それから私は仮面を被り、ロボットになった
彩姫
(手、痛いな……)
笑顔を張り付けた女の子
私は元捨て子の殺し屋
マスター
いいか、No.061
マスター
これが次のターゲットだ
彩愛
はい!マスター ニコッ
ターゲット
ま、待ってくれ!
ターゲット
頼む!!殺さないでくれッ
ターゲット
妻子が居るんだッ!! だから頼むッ!!
彩愛
……
彩愛
ごめんなさい…
彩愛
これが仕事なんです……
彩愛
最後に言いたいことは…… カチャッ
ターゲット
い、いやだ……
ターゲット
いやだぁぁぁぁぁぁッ!!!! ダッ(逃
彩愛
ッ…!
ドンッ
彩愛
ふぅ……
ちょっとあんた!!
彩愛
へ? どうしたの?
どうしたのじゃないでしょ!!
ターゲット逃がしかけるとか…
あんたそれでも殺し屋?
彩愛
え……いや
はぁ、マスターに気に入られてるのか知らないけどこーんな無能と仕事とかマジダルい
彩愛
ごめんなさい…
は~めんどくさ
行こ行こー
昔は情なんて一切無かった
彩愛
グー
彩愛
お腹空いたな……
昔、私は親に捨てられて路頭に迷っていた
マスター
そこの君
彩愛
え……?私?
マスター
そうだ
そんな時声を掛けてくれたのがマスターだった
マスター
君、親は?
彩愛
……いない
マスター
そうか……
マスター
なら、うちに来ないか?
彩愛
良いの……
マスター
あぁ!もちろん!
マスター
ただ少し大変な仕事をしてもらうよ……
彩愛
分かった……やる!!
マスター
ニコッ
マスター
契約成立だ
マスター
ところで、名前は?
彩愛
……あやめ
マスター
分かった
マスター
じゃあ今日から名前を捨てろ
マスター
君の名前はNo.061だ
彩愛
……はい
それから私は殺し屋になった
でも……
マスター
どうです?
マスター
我がチームとお宅のチームで手を組み!!
マスター
お互いで守り合う!!Win-Winな関係じゃないですか?
あー……
良いとは思うんだけどさ~
そこの目付きの悪いガキが俺らを守るの?
彩愛
……
捨てられたときに染み付いてしまった目付きの悪さ
周りの人間は中々信用してくれなかった
流石にそれはさ~w
こっちは精鋭部隊が君らを守るんだよ?
なのにこっちを守るのはその目付きの悪いガキって…w
マスター
そうですか……
マスター
それは残念です……カチャッ
は……?
ドンッ
あッ……? (ドサッ
彩愛
……
彩愛
ごめんなさい…マスター……
マスター
気にするな
マスター
年齢で決めるようなカスと組む気は無い
彩愛
でも……
マスター
そうだな……
マスター
もう少し笑ってみたらどうだ?
彩愛
……がんばる
マスター
あぁ頑張ってみろ
それから私はとにかく笑った
来るなッ!!
彩愛
……ごめんなさい
彩愛
こうしないと生きていけないの ニコッ
ドンッ
彩愛
ふぅ……
でも、いくら笑顔になっからといって
周りからの評価は変わらなかった
人を殺して笑ってるなんて……
私たちも殺されちゃうんじゃない?w
気持ち悪い
近づかないで
人間じゃない
彩愛
ッ……
そんな言葉で傷つく位ならッ
笑顔を張り付けてしまおう
彩愛
(笑うタイミングなんて…分かんないよッ)







