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ころんの家に入ってから、一時間くらい経った。

その間、2人は無言だった。

今まで感じたことの無い気まづさと、緊張。

それを紛らわしたくて、ころんに声をかけた。

さと💗

…あ、のさ。

ころ💙

へッ!?

さと💗

あ、いや……ころん、電話かけてきたろ?それ、なんだったの?

ころ💙

…あぁ…

ころ💙

……寂しくなっちゃって。

えへへ、と笑って言った。

少しでも雰囲気を明るくしようとしてくれていることが、痛いほどわかった。

さと💗

……そう。

ころ💙

うん。さとみくんって、ほら、イエスマンじゃん?‪w

さと💗

……ッ

言える。

いつもみたいに、ツッコむことも、できる。

何言ってんだよ、とか、その言い方やめろよ、とか。

今まで何年もやってきたやり取りだ。

頭には浮かんできた。

ころんの優しさに甘えて、それを言ってしまいたくもなった。

でも、やっぱり無理なんだ。

ころんが俺に近づこうとするなら、俺は突き放す側でなくちゃいけない。

一線をこえたという事実は、どうしようと消えないのだから。

さと💗

…ころんは、俺とどうなろうと思ってるの?

ころ💙

……。

さと💗

分かってると思うけど、もう、元通りは無理だよ。

さと💗

ころん、震えてるじゃん。

ころ💙

な…ッ

さと💗

…俺が気づかないとでも思った?‪w

ころ💙

……ッ

さと💗

緊張しまくってるし、本当は俺の事怖いでしょ?

さと💗

家に入れるのだって抵抗あったはずなのに、よくできたね。

ころ💙

……家に入れたのは、今日さとみくんに提案したいことがあったから。

ころ💙

外で聞かれちゃ困る話だったの。

渋々といった様子で話し始めたころんは、少し拗ねていた。

俺の話し方が冷たかったからだろうか。

さと💗

提案ってなに?

ころ💙

……。

ころ💙

…セフレにならない?

さと💗

……は?

ころ💙

…聞こえなかった?それとも、まさか知らないとか?

茶化すように言ってくる。

さと💗

や、知ってるけど……なんで?

本当に、ただ疑問だった。

ころんが、今の俺に怯えているのは確実だ。

俺を怖いと思っているだろうし、寂しかったから電話をした、というのも嘘だろう。

そんなころんが、俺とセフレになろうとしている?

目が覚めてから、まだ数時間しか経っていないのに?

こんな短時間で、頭の整理をする事なんて無理だったはず。

なんで、セフレになろうなんて言い出したんだ。

ころ💙

…僕、さとみくんが好きだよ。

さと💗

…え?

ころ💙

……手放すには、惜しい『友達』だと思ってる。

そう言って、ニコリと笑った。

まるで、俺の気持ちを知っているから、距離を置こうとしているみたいだ。

ころ💙

このまま気まづくなるより、思い切って身体のつながりを持っちゃった方がいいと思うの。

ころ💙

…さとみくん、溜まってるって言ってたじゃん?

さと💗

…ッ言った、けど…

ころ💙

…だめなの?

さと💗

や、だめっていうか…

ころ💙

…もぉ、ハッキリしないなぁ。

ころ💙

さとみくんは僕とヤリたくないのかぁ。

震える唇で俺に笑いかけている。

なんで、そこまでするんだよ。

俺は、お前を裏切った最低な奴なんだ。

怯えられてもおかしくない事をした。

ころんの気持ちを無視して、自分の気持ちを優先したのだから。

なのに、自分の『怖い』という気持ちを押し殺してまで、俺のそばにいようとする。

そんなころんが、分からなかった。

ころ💙

……そんなに迷うこと?

さと💗

え…

ころ💙

さとみくんの選択肢は、2つだよ。

ころ💙

セフレになって僕と一緒にいるか、セフレにならずに僕と関わらずに生きるか。

そう言われた時、気づいた。

そうか、そりゃそうだよ。

ころんが、単純に俺と一緒にいたいだなんて思うわけが無い。

『セフレにならないか』という提案は、ころんからのお願いじゃない。

『俺がどうしてもころんのそばにいたいなら』、セフレになってもいいと言っていたんだ。

もう、単なる友達としてはそばに置けないと。

そう一線を引いていたのは、ころんの方だった。

今更ながら、俺が突き放さなくちゃいけないだなんて、おこがましい考えだった。

さと💗

…ころんは、優しいね。

ころ💙

…何の話?

さと💗

俺に、最後のチャンスをくれてるんだろ?

ころ💙

……違うよ。僕が、最後のチャンスをあげたかったの。

ころ💙

言ったでしょ?僕、さとみくんが好きなんだよ。

さと💗

…俺も、ころんが好きだよ。

ころ💙

ふふっ、知ってるよ。

さと💗

…ころんは、俺といることが怖いから、セフレになるか聞いてるんだよね。

ころ💙

…どういう意味?

さと💗

…裏切られて犯された経験があるから、また『裏切られるんじゃないか』って考えちゃうんだろ?

さと💗

だから、割り切ってセフレって関係になれば、裏切られたと思うこともなくなる。

さと💗

そーゆー事じゃないの?

ころ💙

…さとみくんは頭がいいからなぁ。

ころ💙

でも、僕はそこまで考えてないよ。

さと💗

…ほんと?

ころ💙

うん。だから、気軽に考えて答えを出してよ。

さと💗

…まぁ、答えはころんに聞かれた時からだいたい決まってたけどね。

ころ💙

……セフレにはならない?

さと💗

いや、なるよ。

ころ💙

…ッ!

さと💗

俺は、今のお前から離れることが、ころんを大切にすることにはならないと思ってる。

さと💗

…傷つけておいて逃げるなんて、卑怯な真似をしたくない。

ころ💙

…そっか。

ころ💙

僕は、もっと単純な理由を聞きたかったんだけどな。

さと💗

…ころんが大好きだからだよ。

ころ💙

なんか、無理やり言わせた感があるなぁ‪w

ころ💙

嬉しいけどね‪。

さと💗

まさか。俺の本心だよ。

さと💗

てか、ころんが好きっていうのが一番の理由。

ころ💙

…カッコつけたかっただけ?

さと💗

そーゆーこと。

ころ💙

あははッ、素直だね。

そう言ったころんは、どこかスッキリした顔をしていた。

その顔を見ると、俺も自然と顔が緩む。

さと💗

…ころん、もうご飯食べた?

ころ💙

あ、それがねぇ、食欲無いんだぁ。

前のように、気の抜けるような笑顔でそう言ってくる。

ころんはあまり気にしていなさそうだけど、俺はその言葉が引っかかった。

さと💗

…体調は?

ころ💙

え?

ころ💙

…あ、もしかして心配してくれてる?

さと💗

そりゃ、するに決まってんだろ。

さと💗

もしかしたら、俺のせいかもしれないし。

ころ💙

考えすぎだよ‪w

ころ💙

ちょっとお腹が痛いだけ。

さと💗

…お前、俺が帰ったあと、ちゃんと後処理した?

ころ💙

…へ?後処理…?

さと💗

……、ごめん。

さと💗

…俺、昨日お前の中に出しちゃったからさ。後処理しなきゃ、お腹痛くなったりするんだよ。

ころ💙

…あ、そーなんだ…

さと💗

…自分で出来る…?

ころ💙

…えーと……

ころ💙

やり方とか、あんま分かんなくて…

さと💗

…俺がやってもいい?

ころ💙

…コクッ

頷いたのを確認した後、ころんを連れて脱衣場へ行った。

出来るだけ早く終わるように、でも、何があってもころんを傷つけないように。

だって、俺はもう、ころんを二度と傷つけたくない。

再び心を開いてくれたころんが、二度とその心を閉ざさなくていいように。

のの ❀

4話目でした!(`・ω・´)キリッ

のの ❀

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のの ❀

リクエストも待ってます!

のの ❀

では、またねー\( •ω•´ )/

『愛しい君へ。』

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コメント

10

ユーザー

ふぁぁぁぁ(>︿<。)よきよきぃ。 毎回コメント忘れちゃうんですよね💦

ユーザー

うわぁぁ…🥺読むの遅れちゃいました……💦今回も良すぎだし、なんでそんないい話が出来るんですか…?あ、ののさんが神だからですね((ブクマ失礼します!♡続き楽しみにしてますね!

ユーザー

まさかまさかの展開、、、

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