2010年8月27日(金)
井川あすみさんが保護されてから三日目
最高気温33.8度のこの日
私は再び警察署を訪れていた
五日ぶりの警察署は相変わらず涼しく快適で
蒸し暑い外からここに入ると
一気に生き返るような気持ちになる
安田巡査部長
沢田マリカ
安田巡査部長
沢田マリカ
沢田マリカ
優真さんを病院まで送り
その足で私はここまで来た
あすみさんの兄
井川静(じん)さんと話をするためだ
しかも今回は取調室を使わせてもらえることになった
初めての事にドキドキが止まらない
安田巡査部長に連れられて取調室へ
取調室には鏡がついていて
隣の部屋から中が覗けるようになっていた
沢田マリカ
緊張しながら中に入ると
担当の安田巡査部長の他に
調書を作成する担当の刑事さんが座っていた
安田巡査部長
沢田マリカ
安田巡査部長
沢田マリカ
沢田マリカ
安田巡査部長
安田巡査部長
沢田マリカ
警察官A
警察官A
井川静(じん)
これから静さんと話をする
彼はどこまで話してくれるのか
まさか芹沢さんが母親の担当になるとは思わなかったが
芹沢さんに任せておけば間違いない
私は私のするべきことをするだけだ
警察官A
取調室の扉が開くと
警察官A
そこには付き添いの警察官と静さんの姿が
俯き加減ではあるが足取りはしっかりとしていて
二日前に会った時より
落ちついた表情をしているように見える
沢田マリカ
井川静(じん)
沢田マリカ
沢田マリカ
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
腕の傷についても訪ねたが
病院での適切な処置のお陰で楽になったと話してくれた
井川静(じん)
井川静(じん)
沢田マリカ
沢田マリカ
彼女のことをずっと気にしていたのか
私の言葉に安堵の表情を見せる
今回は通常の面会とは違い
十五分と言う制限はなく
一日八時間以内であれば問題はないとのことだった
流石に八時間も私が独占するわけにはいかないため
事前に一時間だけ時間をもらえるようにお願いしていたが
一時間でどこまで聞けるか
そこが勝負の分かれ目となる
沢田マリカ
沢田マリカ
私の言葉に戸惑いながらも静さんは答えてくれた
井川静(じん)
井川静(じん)
やはり静さんは
自らの意思で虐待をしていたわけではなかった
全ての鍵を握るのは
五年前に亡くなった祖母
井川トキ子と言う人物だった
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