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私は涙をこらえて手紙を書いた
颯に
背中を押されて
もう『泣かない』って決めた
でも…
やっぱり
『 泣かない』なんて
無理だ…
菜乃花
菜乃花
手が震える
封筒に震えた手で 紙をしまった
菜乃花
菜乃花
あの裏道のポストを探しに行く
颯
颯の声が 聞こえる
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
颯
菜乃花
颯
私の頭に颯の手がのる
颯
颯
え…?
もう行っちゃうの?
はやい…よ
『 待って』って言いたい
だけど声が出ない…
颯
また…行っちゃった
ピッピッピッ
菜乃花
菜乃花
颯とまた夢の中で会った
“寂しかったら言えよ”
ねぇ颯
私 毎日颯に会いたいよ
毎日 寂しいよ
────毎日 あいにきて
お母さん
菜乃花
お母さん
菜乃花
ポスト…今日あるかな…
菜乃花
ピンク色の封筒に
“菅田 颯 様”
と書いた封筒をそっと
バックに入れた
菜乃花
お母さん
いつも通りの学校
でも 窓側の隅にある席
────颯が座ってたあの席
颯
菜乃花
菜乃花
颯
菜乃花
颯
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
颯
颯
菜乃花
颯
颯
菜乃花
あたたかく 優しく 抱きしめてくれた
颯
菜乃花
颯
菜乃花
抱きしめてくれるだけで 安心する
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
菜乃花
颯
颯
裏道のポストがある所にきた
菜乃花
一ヶ月に一回だけ
現れる
そこに
ポストは…あった
菜乃花
菜乃花
ピンク色の封筒を取り出す
菜乃花
パタン───
────どこか緊張して 胸の鼓動が高鳴る
菜乃花
ウィーン───
何かが出てきた
ポストの上から
菜乃花
現代ではこんなポストはない
出てきた紙を見た
菜乃花
颯が死んだ日
私は死神を見た
菜乃花
菜乃花
菜乃花
死神
菜乃花
死神
菜乃花
菜乃花
菜乃花
死神
死神
死神
菜乃花
死神
菜乃花
死神は颯の魂を抜き取った
今にも消えそうな颯が
死神におんぶされて連れてかれる
死神
菜乃花
菜乃花
菜乃花
菜乃花
魂が抜かれた颯は 死神に連れてかれた
魂がない颯は今ここに眠ってる
菜乃花