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パーカ

すご!え!海見えるじゃん!

レオナルド

僕外の温泉の方が好きなんだー

俺は温泉に入ってみる

温かくなりすぎてすぐに出たい気持ちになるが、外の涼しい空気で 丁度良くなる

パーカ

これは好きになるな…

レオナルド

でしょー

レオナルド

レオナルド

パーカ。

パーカ

ん?

レオナルド

僕…ある人といると、心臓がはち切れるくらい動くんだ…

パーカ

え?

パーカ

…病気?

レオナルド

び!病気じゃないっ…!

レオナルド

だけど…ある意味病気なのかもな…

パーカ

…もしかして……?

俺はもしかするようなことを 言おうとした…

ガラッ!

パーカ

わーーー!!!

ラース

どうした、そんなにびっくりして…

パーカ

い、いえ!なんでも!レオと話してただけです!

ラース

そうか。

ラース

…レオナルド、ここにはもう慣れたか?

レオナルド

はい!おかげさまで…!みんなとてもいい方で、安心して過ごせてます!

ラース

それはよかった。

パーカ

………

パーカ

(き…聞かれてない…レオとの会話の内容を…)

 

ラース

…急にのぼせてきたな…

ラース

ラース

…はち切れないよう、頑張れよ。

レオナルド

はい!

レオナルド

……………………え。

パーカ

……………

パーカ

(聞かれてたぁぁぁぁ…)

俺たちの話を聞かれてた事に 落ち込んでいるレオナルド

パーカ

…ま、まぁ!詳しくは分かってないかもしれないし…!!

これではこの先上手くいかない だろうと思い、俺は励ます

レオナルド

パーカ

……

パーカ

そんなに落ち込んでたら、いつまで経っても病気は治らないぞ…

レオナルド

…はっ!それは嫌だ!

レオナルド

僕、頑張る…!頑張って振り向かせるんだ!

パーカ

(やっぱりそうだったのか…)

パーカ

おう!その調子だ…!

パーカ

(…)

パーカ

(…相手が気になるな…)

パーカ

(…聞かないでおこう、はち切れたらいけないし)

 

ラース

パーカ、上着を持ってきた。今週はこれを着て過ごしてくれ。

パーカ

わわ!ありがとうございます!

俺に上着を渡し、脱衣所を 出て行くラース

俺は少し大きめの ラースの上着を着てみる

パーカ

(…!ラースさんも着るんだ…パーカー…!かっこいい…!)

パーカ

(ブカブカだから、袖を捲っておこう)

体が温まったところで読書したい 気分になった俺は、直行で 部屋に戻った

自室に戻ってベットの上でゆっくりと ゼットアイランドの本を読む

パーカ

(…おぉ…以前のゼットアイランドの風習は洋式で、建物が主にレンガで出来ていたのか…)

ふと、最初に借りた本に目を向ける

パーカ

(そういえばあっちの島の本には、和式って書いていたな…島の名前が「稲妻島」…

トントン…

誰かがドアをノックする音が 聞こえた…

パーカ

(…?誰だ…?)

俺はドアを開けに行く

パーカ

…はい。

そこには…

ジェミ

パーカ…

怯えたジェミが立っていた

パーカ

ジェミさん…どうかしたのですか?

ジェミ

ジェミ

…さっき…外でバサッって音が聞こえたの。

パーカ

え…!それは…!!

ジェミ

り、リコが言ってたお化けが出たの!…怖いから一緒に寝ても良い?

パーカ

…リコさんところには行ったんですか?

ジェミ

行ってない!余計に思い出しちゃう!

パーカ

あぁごめんなさい…

ジェミ

…もしもお化けが出た時に頼れる、レオの所にも行ったの…

ジェミ

だけど…ダメだって断られた…

パーカ

!!

パーカ

(あのエアリーさんとピースさんといつも一緒にいる…面倒見の良いレオが…簡単に断るわけがない…!)

パーカ

(…もしかして…レオが…心臓がはち切れるくらい動く相手は…ジェミさん…!?)

不安な表情を浮かべるジェミ これは放っておくわけにはいかない

パーカ

そ、そうだったんですね…!俺で良ければ、どうぞ!

ジェミ

本当!?嬉しい★ありがとう!!

ジェミは、床に敷布団を敷き、 布団に入った

俺も読んでいた本を机の上に置き、 ベットに入る

ジェミ

…あたし、レオに…嫌われてないかな…

パーカ

!!いえ!それは無いと思います!今日、ジェミさんのこと褒めてましたよ!

ジェミ

本当…?

パーカ

はい!お風呂入ってる時に!

ジェミ

…そっか!あたし…明日レオにありがとうって伝える!

パーカ

レオも喜ぶと思いますよ…!

パーカ

(ここは…ジェミさんより先回りしてレオに伝えないと………)

ジェミ

これで安心して眠れる!おやすみ!

パーカ

おやすみなさい…!

 

 

…………

1人の女性が、注射器を持って 実験台らしき人物に歩み寄る

そのまま女性は注射を刺す…

……

実験台らしき人物が苦しみだす

生死を彷徨っているようにも見える

………

パーカ

!!!!

5日目 朝

パーカ

(…)

パーカ

(怖かった…………)

パーカ

(…あっ)

昨日のことを思い出し、ジェミが まだ寝ているか確認する

パーカ

(よかった…まだ寝てる…今のうちにレオに昨日のこと伝えよう…)

俺が部屋を出ようとすると…

「おい」

…後ろで声がした 俺は慌てて振り向く

パーカ

…!?

パーカ

(…起きてる…?さっきまで寝ていたのに…)

パーカ

(待てよ…なんだこの感じ……)

パーカ

(ジェミさんじゃないみたいだ…!)

そう思った瞬間だった

パーカ

!?!?!?

目が黒く染まり、寝起きにも関わらず 今にも動いて危害を与えそうな 空気に包まれた

パーカ

ジェ…ミさ、ん…?

ポスッ…

ジェミは後ろに倒れ、 再び眠りについた…

パーカ

(…なんだっだんだ…?)

パーカ

(時間があったらラースさんに聞いてみようか…)

俺は、ジェミがまた起きないように そーっと部屋を出た

パーカ

(…あ、レオ!リーブさん、ヴァルさんと洗面台にいる…!)

パーカ

おはようございます…!

リーブ

おはようパーカ君!

レオナルド

おはよう!

ヴァル

おはよう。

パーカ

レオ…話があるんだ…ちょっといいか?

レオナルド

うん、いいよ

パーカ

…昨日ジェミさんが部屋にたずねに来ただろ…?

レオナルド

!?!?!?

レオナルド

な!なんで知ってるんだ!?!?

パーカ

…俺のところにも訪ねてきた。

レオナルド

あぁ…そうだったのか…

パーカ

なぁ…

パーカ

レオが、心臓がはち切れるくらい動く相手は…ジェミさん…か?(小声)

レオナルド

レオナルド

あぁ(小声)

パーカ

パーカ

…よかった………

パーカ

違ったらどうしようかと思ったよ…

レオナルド

………?

パーカ

…レオが断ったから…ジェミさん、嫌われてるって勘違いしてたぞ。

レオナルド

う!嘘!?

パーカ

だから、ジェミさんに「レオがジェミさんのこと褒めてたよ」って言っといた。そしたらめっちゃ喜んでたぞ。

レオナルド

!!

レオナルド

マジか…ありがとう…パーカ…

パーカ

おう、頑張れよ!

そう言い俺は多目的室へ向かった レオナルドに洗顔の邪魔をして 悪かったと感じながら

「いただきます」の合図で朝食を取る いつも通り会話が飛び交う

パーカ

(…そうだ、ラースさんに剣術を教わる時に、ジェミさんのことを聞いてみるか。何か知っているかもしれない)

 

玄関を通りかかると、スコルに 声をかけられる

スコル

お〜い!パーカ〜!

パーカ

どうしたんですか?

スコル

俺の考えたトレーニング、お前も一緒にやろうぜ!

パーカ

い!いいですっ!!

スコル

えー!遠慮すんなよ〜!

ジェミ

そうだよ〜!昨日もやったけど、結構楽しかったよ!

パーカ

え?そうなんですか?

リコ

ほんまほんま!…そうや!もっと人集めてやらん?

スコル

いいな!賛成だ!できる奴呼んでやろうぜ!

ジェミ

オッケー!

こうして俺たちは それぞれ呼びかけに行った

一方その頃エアリーたちは…

エアリー

…はぁぁぁぁああああああああ

ヴァル

うるさいぞ…集中できない。

エアリー

あぁ!?

ピース

エアリー

……………はぁぁぁぁあああああああ

ヴァル

ヴァル

…エアリー…あっちの方へ探しに行ってくるぞ。

そう言ってヴァルは森の奥へと進む

エアリー

ああああああ……

エアリー

……あぁ?何か行ったか?

ピース

ヴァル

道の真ん中に 黒い物体が落ちている

ヴァル

(…?サポーターか?)

私は近づき、 その物体を手に取ろうとする

ジャキ…

顎に何かが当たった 冷たい何かが…

ピース

探さず、ずっと上を見上げるピース

エアリー

おい!何をぼーっとしている!!

イライラしながらエアリーは ピースへと近づいていく

キャンドル

初めましてぇ〜〜♡
…あっ、貴方からしたら初めてましてだけどぉ…あたくしはずぅ〜〜っと貴方達を見てたのよ〜?

冷たい何かの正体は ノコギリだった

名札を首からぶら下げている 恐らく研究員

超能力を使えば何とかなる

ヴァル

キャンドル

超能力を使うのなら…このノコギリで貴方の首をはねるわ?

ピース

エアリー

ピース!!上に何が!……

ピースが見ている方向を見ると サポーターが木の枝に 引っかかっていた

エアリー

あ!!!私のサポーター!!!どうして分かったんだお前!!

エアリー

ヴァル!!見つけたぞ!ヴァーーーール!!

キャンドル

あたくしは研究員のキャンドル♡

遠くでエアリーの声が聞こえる…

キャンドル

今大声をあげてもはねるわよ〜〜

ヴァル

…何が目的だ。

キャンドル

モクテキ…?そんなの言って何になるのぉ〜?

キャンドル

でも…貴方の右腕をくれたら教えてあ、げ、るっ♡

ヴァル

……

私は今、右の収納ポケットに…

キャンドル

どぉ?

ヴァル

…………………

収納ポケットに手をかける…

ヴァル

それは断る。

すぐさま収納ポケットを開き

キャンドル

そぉ

収納していた銃を持ち、撃とうとした

なくなっている

感覚がない

あいつは私の行動を読み 見えぬ速さで私の右腕を切り落とした

ヴァル

ぁああっ…!

あまりの痛さに膝から崩れ落ちる

キャンドル

ふふ♡目的はぁ、また生きてた時に教えるわ♡

そう言って、私の右腕を拾い上げる

キャンドル

じゃあね〜〜〜

私に背を向けて歩いて行く……

行かせるか…

今まで…正確に撃つために 鍛え上げてきた右腕を… 持って行かせてたまるか…!

エアリー

あいつ!どこまで探しに行ってんだ!!私の声すら聞こえてねぇ!

バーーーーン!!

エアリー

じ、銃声!?ピース!行くぞ!!!

ピース

音のした方へ走りだす2人

キャンドル

キャンドル

後ろ向いてる時に撃たないでくれる?

キャンドル

肩に当たったんだけど?

左手で銃を持ち、今にも倒れそうな 身体を足の力で踏ん張り支える…

ヴァル

ま…待て…私の腕を…返せ……

「おい!!ヴァール!」

エアリーの声が聞こえる…

くるな…これは私とこいつの…!!

キャンドル

キャンドル

や〜〜〜だ♡

研究員は、そのまま走り去った…

エアリー

ヴァ……!!!おい!どうした!?

ヴァル

ヴァル

研究員に…腕を切られ…た…

力付き、崩れ落ちた

ピースが支えてくれたおかげで 頭からは落ちなかった

エアリー

な!!研究員だと!?!?と、とにかくヴァル抱えて家に戻るぞピース!!!

エアリーは言い終える間に 家の方へ向かって走り出した

ピース

…!

ピースは私を抱え、エアリーに続いて 走り出した……

【main】 Z.island EP1

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