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アウラウラ
4
なっちゃん
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コメント
1件
読み終えました……第5話、すごく熱かったです🥀 遥ちゃんがお兄ちゃんをかばって瓦礫を受けるシーン、もう胸がぎゅっとなりました。「妹だから守る番」って言葉が心に刺さります。迅くんの過去——お姉ちゃんが牛乳買いに行かせて遠ざけた話、切なすぎてちょっと泣きそうになりました。四季くんがトイレでこっそり泣いてたのも、不器用な優しさが伝わってきます。 最後の「神門くんは桃太郎」って告白、いろんな関係が複雑に絡み合っててこれからどうなるんだろう…展開が気になります。全員助けるって決めた兄妹、本当にかっこよかったです✧
安全な場所――。 京夜さんの治療を 受けてからしばらくして。 遥ちゃんのまぶたがゆっくり開く。
一ノ瀬遥
最初に見えたのは、 心配そうに見守るみんなの顔だった。
一ノ瀬四季
四季がすぐに声をかける。 遥ちゃんは少しぼんやり しながら周りを見る。
一ノ瀬遥
その言葉を聞いた瞬間。 馨さんと真澄さんの表情が崩れる。
馨さん
馨さんは堪えていた 涙を流しながら、 遥ちゃんを抱きしめる。
馨さん
真澄さんも近づき、 強く抱きしめる。
真澄さん
声が震えている。
真澄さん
遥ちゃんは驚いた後、 二人を見て小さく笑う。
一ノ瀬遥
馨さんは涙を拭きながら首を振る。
馨さん
馨さん
真澄さんも頷く。
真澄さん
京夜さん
普段の二人を知っているからこそ、 信じられない光景だった。 だのっちも腕を組みながら、 少し驚いた顔をする。
だのっち
だのっち
その様子を 見ていた四季くんが、 思わず口にする。
一ノ瀬四季
真澄さん
真澄さんの表情が変わる。
真澄さん
真澄さん
だのっちはそんな やり取りを見ながら、 ふと遥ちゃんを見る。
だのっち
だのっち
遥ちゃんは首を傾げる。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
明らかにショック を受けたような顔になる。 まさに―― ガーンという効果音が聞こえそうな表情。
四季くんが目を見開く。
一ノ瀬四季
迅くんも驚く。
迅くん
だのっち
真澄さん
だのっち
真澄さんは普通に答える。
真澄さん
四季くんが一瞬固まる。
一ノ瀬四季
四季くんが笑いながら言う。
一ノ瀬四季
真澄さん
真澄さんの圧が強くなる。
一ノ瀬四季
その様子を見ていた馨さんが、 最後に静かに一言。
馨さん
少し間を置いて――
馨さん
だのっち
真澄さん
敵の気配を感じた 無陀野(だのっち)が、鋭く目を細める。
だのっち
遥ちゃんが首をかしげる。
一ノ瀬遥
四季くんも周囲を見渡す。
一ノ瀬四季
だのっち
だのっち
一ノ瀬遥
だのっち
だのっち
四季くんは 少し悔しそうな表情を 浮かべながらも頷いた。
一ノ瀬四季
一ノ瀬遥
だのっち
ニヤッと笑う。
だのっち
遥ちゃんは唇を噛み、悔しそうに頷く。
一ノ瀬遥
だのっち
遥ちゃん達が煙の方向を見ると、 顔色が変わった。
一ノ瀬遥
炎は勢いよく燃え広がり、 人々の悲鳴が風に乗って聞こえてくる。
「助けてー!!」
「まだ中に人がいるぞ!!」
迅くんは鋭い目で炎の向こうを見つめる。
迅くん
遥ちゃんはすぐに四季くんの腕を掴んだ。
一ノ瀬遥
一ノ瀬四季
「お、おい! 危ないぞ!!」
「中に入るな!!」
四季くんが瓦礫を持ち上げ、 遥ちゃんが中にいた患者を抱き起こす。
一ノ瀬遥
患者は驚いた表情で二人を見る。
「き、君たち……熱くないのか?」
四季くんは少し笑って答える。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは足を止めると、 小さく息を吐いた。
一ノ瀬遥
四季くんが振り向く。
一ノ瀬四季
遥ちゃんはポケットから、 小さな容器を取り出した。
一ノ瀬遥
四季くんはすぐに察する。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは静かに頷いた。
一ノ瀬遥
四季くんの表情が曇る。
一ノ瀬四季
一ノ瀬四季
次の瞬間。 病院全体の構造、人の位置、倒れた瓦礫、炎の広がり方まで、膨大な情報が一気に遥ちゃんの脳へ流れ込む。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
ズキンッ──!
遥ちゃんは額に汗を浮かべながらも、 必死に情報を整理する。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
さらに頭痛は強くなる。
一ノ瀬遥
四季くんは心配そうに言う。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは何度か深呼吸し、 能力を解除する。
一ノ瀬遥
そして、病院内の情報を 思い返しながら叫ぶ。
一ノ瀬遥
一ノ瀬四季
遥ちゃんも力強く頷く。
一ノ瀬遥
四季くんは少しだけ立ち止まり、 真剣な表情で言った。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは笑顔を作る。
一ノ瀬遥
二人は拳を軽く合わせる。
「「絶対、全員助ける!」」
一階の病室――。 炎が天井を包み、 煙が立ち込める中、 遥ちゃんは倒れた 壁の向こうにいる五人を見つけた。
一ノ瀬遥
五人は大きな瓦礫の下敷きになり、 身動きが取れなくなっていた。
「お願い……助けて……。」
遥ちゃんはすぐに駆け寄る。
一ノ瀬遥
鬼神の力を込めて、 重い瓦礫に両手をかける。
一ノ瀬遥
ガガガッ!! 普通なら何人いても 動かせないような瓦礫が持ち上がり、 五人の体が見えるようになった。
しかし、 出口へ向かうには 炎と崩れた通路が塞いでいる。 遥ちゃんは静かに息を整えた。
一ノ瀬遥
次の瞬間、 五人は病院の外の 安全な場所へと移動した。
「えっ!?」
「外に……出られた!?」
救急隊員たちも突然 現れた五人を見て驚く。
救急隊員
その一方で、 病院内に残った 遥ちゃんの頭上から、不気味な音が響く。 ミシッ……。
一ノ瀬遥
天井を支えていた梁が炎で焼け落ち、 大きな瓦礫が崩れ始める。 遥ちゃんが振り向いた瞬間―― ガンッ! 落ちてきた瓦礫が頭をかすめ、 額のあたりをぶつけてしまう。
一ノ瀬遥
遥ちゃんは一歩よろめく。 額から細く血が流れ落ちるが、 傷は浅く、意識ははっきりしていた。
一ノ瀬遥
鬼神の力で瓦礫を一つずつどかしていく。 ゴンッ! ガラガラッ! ようやく奥が見えたその時、 遥ちゃんは息をのんだ。
一ノ瀬遥
そこには一人の大人が倒れていた。 しかし、その人は自分の体で小さな子どもを覆うように抱きしめ、 瓦礫から必死に守っていたのだった。
「大丈夫……だから……。」
かすれた声で子どもに話しかけていたその人は、遥ちゃんに気づくと 安心したように微笑んだ。
「助けが……来てくれた……。」
そっと大人の肩に手を添え、 もう片方の手を子どもの額に当てる。
一ノ瀬遥
淡い光が二人を包み込み、 傷口が少しずつふさがっていく。 子どもの擦り傷や切り傷はすぐに治まり、 大人の出血も落ち着いていく。 大人は驚いたように自分の腕を見つめた。
「傷が……。」
一ノ瀬遥
大人はゆっくりとうなずいた。
「ありがとう……。」
子どもも涙をぬぐいながら頭を下げる。
「お姉ちゃん、ありがとう!」
地下から出口へ向かっていた、 その時だった。 ミシッ……! 遥ちゃんが足を止める。
一ノ瀬遥
炎で焼かれた柱が限界を迎え、 天井全体が崩れ始める。 ゴゴゴゴッ!! 大量の瓦礫が二人へ降り注ぐ。 子どもが悲鳴を上げた。
「きゃあっ!!」
一ノ瀬遥
眩い光が広がり、 二人を包み込む半球状 の結界が瞬時に展開される。 この技はリバージョンの進化形で、 対象を安全な空間へ保護しながら、 外部からの衝撃を 受け止める防御技だった。
ドォォォン!! 瓦礫が結界へ激突する。 結界の中にいる二人は無傷。 しかし、 その代償は術者で ある遥ちゃんに集中する。
一ノ瀬遥
結界を維持したまま、 遥ちゃんは瓦礫を受け止める。 バキッ!! 鋭く割れたコンクリート片 が肩から脇腹にかけて深く切り裂いた。
一ノ瀬遥
さらに背中にも瓦礫がぶつかり、 制服が赤く染まっていく。 それでも遥ちゃんは歯を食いしばり、 能力を解除しない。
一ノ瀬遥
数秒後、崩落は止まった。 結界が消えると、 子どもと大人は無事だった。 二人が振り返ると、 遥ちゃんは深い傷から 血を流しながらも立っていた。
「お、お姉ちゃん!」
大人も息をのむ。
「君、その傷は……!」
遥ちゃんは優しく首を横に振る。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
二人が目を閉じた瞬間―― シュンッ! 光とともに二人の姿が地下から消えた。 次の瞬間、病院の外、安全な場所。 救急隊員たちのすぐ近くに二人が現れる。
救急隊員
救急隊員
救急隊員
その頃、地下では――
一ノ瀬遥
二人を無事に転送した遥ちゃんが、 その場で片膝をついていた。 肩から脇腹にかけて の深い傷から血が流れ、 制服も赤く染まっている。 それでも遥ちゃんは ゆっくりと立ち上がり、小さく笑った。
病院の二階と三階――。 四季くんは必死に動き回っていた。
一ノ瀬四季
三階の手術室にいた人たちを助け、 二階の患者たちも 一人ずつ安全な場所へ運び出す。
一ノ瀬四季
そう思った瞬間だった。 ゴゴゴゴ……! 建物全体が大きく揺れる。
一ノ瀬四季
四季くんが振り返ると、 天井の一部が崩れ始めていた。 そこにはまだ動けない人がいる。 四季くんは迷わず駆け寄り、 その人を押し出した。
一ノ瀬四季
次の瞬間―― ドォン!! 大量の瓦礫が落ち、 四季くんの足元を 押し潰すように崩れ落ちた。
一ノ瀬四季
なんとか避けようとするが、 間に合わない。 瓦礫に足を挟まれ、 四季くんはその場に膝をつく。
一ノ瀬四季
痛みに顔をしかめながらも、 周囲を確認する。
一ノ瀬四季
その時、 遠くから微かに声が響く。
一ノ瀬遥
煙の向こうから、 傷を負いながらも 遥ちゃんが戻ってくる。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは 四季くんの姿を見て、 表情を変えた。
一ノ瀬遥
四季くんは苦笑する。
一ノ瀬四季
遥ちゃんはすぐに駆け寄る。
一ノ瀬遥
鬼神の力を込めて―― ゴォンッ!! 大きな瓦礫が動き、 四季くんの足がようやく自由になる。
一ノ瀬遥
その瞬間だった。 ミシッ……! 上から嫌な音が響く。 遥ちゃんが顔を上げる。
一ノ瀬遥
まだ残っていた瓦礫が、 二人の頭上へ落ちてくる。 四季くんは一瞬で状況を理解した。
一ノ瀬四季
しかし、その直後。 遥ちゃんは四季くんの前に飛び込み、 自分が兄を守るように覆い被さった。
ドォンッ……! 大きな音が響き、周囲に砂埃が舞う。 四季くんが目を開けると、目の前には自分を庇う遥ちゃんの姿があった。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは苦しそう に息をしながらも、 四季くんを見て笑う。
一ノ瀬遥
四季くんは驚いた表情になる。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは少し怒ったように言う。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
四季くんは悔しそうに拳を握る。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは小さく笑う。
一ノ瀬遥
二人は一瞬顔を見合わせて、 少しだけ笑う。 そこへ外から迅くんの声が響く。
迅くん
迅くんは急いで瓦礫へ手をかける。
迅くん
ガラッ……ガラガラッ……。
四季くんは少し苦しそうながらも笑う。
一ノ瀬四季
遥ちゃんも安心したように息を吐く。
一ノ瀬遥
迅くんは二人の傷を見て、 真剣な表情になる。
迅くん
そして同時に――
「「迅くんもね。」」
迅くんは少し黙り、ため息をつく。
迅くん
病院の外――。 ようやく外へ出た遥ちゃん、 四季くん、迅くん。 そこには応援に 駆けつけた京夜さんの姿があった。
京夜さん
京夜さんが駆け寄ろうとした、 その時。
一ノ瀬遥
遥ちゃんの体から力が抜ける。 四季くんが慌てて支える。
一ノ瀬四季
一ノ瀬遥
そう言いかけた遥ちゃんだったが、 そのまま倒れてしまう。
京夜さん
京夜さんがすぐに駆け寄る。
京夜さん
状況を確認した 京夜さんの表情が変わる。
京夜さん
京夜さん
一ノ瀬四季
京夜さん
四季くんの表情が苦しくなる。
一ノ瀬四季
一ノ瀬四季
すると京夜さんは 四季くんの肩に手を置く。
京夜さん
京夜さん
京夜さん
迅くんが気づく。
迅くん
四季くんは小さく頷く。
一ノ瀬四季
そう言うと、 四季くんは遥ちゃんと 京夜さんたちの周囲へ手をかざす。
一ノ瀬四季
次の瞬間。 ゴォォ……! 赤い炎が壁のように広がり、 三人を包む。 それは燃え広がる炎ではなく、 外から中を見えなくする ように展開された炎のシールドだった。
京夜さん
京夜さん
京夜さん
京夜さんは優しく続ける。
京夜さん
四季くんは拳を握りしめる。
一ノ瀬四季
そう言って、ゆっくり背を向ける。 迅くんも同じように振り返る。
迅くん
迅くん
京夜さんは頷く。
京夜さん
四季くんは炎のシールド の向こうを見ながら、 小さく呟く。
一ノ瀬四季
一ノ瀬四季
京夜さんの力が遥ちゃんの体を包み、 少しずつ状態が安定していく。 外で待つ四季くんは、 炎の壁を見つめながら拳を握っていた。
一ノ瀬四季
迅くんも静かに言う。
迅くん
しばらくして――。 炎のシールドの内側から、 京夜さんの声が聞こえる。
京夜さん
四季くんが勢いよく振り返る。
一ノ瀬四季
京夜さんは少し疲れた表情ながら、頷く。
京夜さん
四季くんは大きく息を吐く。
一ノ瀬四季
京夜さんは遥ちゃんを見ながら微笑む。
京夜さん
迅くんも苦笑する。
迅くん
四季くん、遥ちゃん、 迅くんの三人は近くの公園へ来ていた。 夕方の風が吹く中、 三人はベンチに座って休んでいる。
一ノ瀬四季
四季くんが空を見上げる。 遥ちゃんは包帯の 巻かれた腕を見ながら、 小さく笑う。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
その時、迅くんが 黙り込んでいることに四季くんが気づく。
一ノ瀬四季
迅くん
迅くん
迅くん
遥ちゃんが目を細める。
一ノ瀬遥
迅くんはしばらく考える。 そして――
迅くん
迅くんは真剣な表情で言う。
迅くん
迅くん
迅くん
迅くん
迅くん
遥ちゃんは拳を握る。
一ノ瀬遥
その瞬間――。
一ノ瀬四季
一ノ瀬四季
四季くんは電話をかける。 プルルル……。 しばらくして、電話が繋がる。
神門くん
一ノ瀬四季
神門くん
一ノ瀬四季
神門へ電話をかけた四季くん。 その時――。 神門のいる場所では、 別の人物が近づいていた。
深夜
声をかけたのは深夜だった。 神門は少し驚きながらスマホを見る。
神門くん
深夜
神門くん
深夜
神門は黙ってスマホを渡す。
深夜
電話越しの声を聞いた瞬間、 迅くんと遥ちゃんの表情が変わった。
一ノ瀬遥
迅くん
二人はすぐに四季くんへ合図を送る。
一ノ瀬遥
四季くんは小さく頷いた。 深夜は気づかずに話し始める。
深夜
深夜
深夜
深夜は続ける。
深夜
深夜
その質問に、四季くんは一瞬だけ黙る。 迅くんが小さく首を振る。 遥ちゃんも静かに目で訴える。
迅くん
一ノ瀬遥
一ノ瀬四季
深夜は少し間を置く。
深夜
深夜
電話が切れる。
一ノ瀬遥
四季くんはゆっくり息を吐いた。 遥ちゃんが小声で言う。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
遥ちゃんは小さく笑う。
一ノ瀬遥
公園のベンチ――。 少し落ち着いたところで、 迅くんは静かに口を開いた。
迅くん
迅くん
一ノ瀬遥
迅くん
迅くん
迅くんは少し黙ったあと、 ゆっくり口を開いた。
迅くん
遥ちゃんと四季くんは黙って聞く。
迅くん
迅くんは拳を握る。
迅くん
一ノ瀬遥
迅くんは静かに頷く。
迅くん
迅くん
迅くん
その言葉に、遥ちゃんの表情が曇る。
一ノ瀬遥
迅くん
迅くん
迅くん
迅くん
四季くんが気づく。
一ノ瀬四季
迅くんは頷く。
迅くん
迅くん
遥ちゃんは悲しそうな顔になる。
一ノ瀬遥
公園のベンチ――。 迅くんの話を聞いた後、 三人の間には少し重い空気が流れていた。 四季くんはしばらく黙っていたが、 ふっと立ち上がる。
一ノ瀬四季
しかし――。 四季くんがトイレの中に入った瞬間。
一ノ瀬四季
こらえていたものが、一気に溢れる。
一ノ瀬四季
姉ちゃんと母さんを失った迅くん。 守ろうとしてくれた姉ちゃん。 それを聞いて、 四季くんは自分の妹を重ねていた。
一ノ瀬四季
そこまで考えて、 四季くんは強く目を閉じる。
一ノ瀬四季
静かなトイレの中で、 四季くんは涙を流していた。
一方――。 遥ちゃんも別のトイレの中にいた。
一ノ瀬遥
手を握りしめる。 迅くんの過去。 お姉ちゃんが 時間を稼ぐために 牛乳を買いに行かせたこと。 全部、苦しかった。
一ノ瀬遥
遥ちゃんも涙を拭う。 しばらくして――。 二人はほぼ同時にトイレから出てくる。 四季くんが顔を上げた瞬間。
一ノ瀬遥
遥ちゃんが呼び止める。
一ノ瀬遥
四季くんは少し驚く。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは少し 迷うように視線を落とす。
一ノ瀬遥
そして、真剣な顔で四季くんを見る。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
四季くんの表情が止まる。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは続ける。
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
一ノ瀬遥
その言葉が、静かに響く。 四季くんは少し目を伏せた。
一ノ瀬四季
遥ちゃんは頷く。
一ノ瀬遥