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なぜ人間という生き物は
一箇所にこれほど大量に集まりたがるのだろう
4月の初め
どこぞの高校の体育館では
新入生という何百人もの人間で 埋め尽くされていた
みんな同じ服を着て
前を向いてじっとしている
1番前の高い場所に立つ校長が
マイクに向かって長ったらしい話を延々と続けている
海外では 卒業式は盛大にやっても
新しく入る者のために これほどのセレモニーを行う国は 少ないと聞く
何のために
わざわざ こんな退屈なことをするんだろう
知識として知っていても 僕にはその理由がわからない
周りは、これから始まる 「3年間」のために
一言も喋らずに大人しく じっと教えを乞うている
そんな彼らを 僕は冷めた目で見つめていた
僕には到底真似できない
そんな長い間 じっとなんてしていられない
周りが必死に何かを 頑張ろうとしている中
僕だけが 明け放たれた窓の向こうの 広い青空を眺めていた
数日後
僕の「特等席」が決まった
校舎の2階
風と通しの良い窓際のすぐ近く
教室では、 人間達がまた奇妙な行動を始めていた
四角くて白い紙の束に ペンの先から何か黒い跡を必死に残している
そんな様子を 僕は他人事のように眺めてた
ただ
窓ぎわの1番前に座っていた 「あの子」だけは少し違った
あの子はよく、 黒い跡をつける手を止めて
ぼんやりと窓の外を眺めていた
まだ幼さの残る顔で
時々小さくため息をつく
いつしか、 僕はあの子の横顔を観察するのが 日課になった
ruruha
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コメント
3件
なりますよね…分かります おっと恋愛ですか!?楽しみです…✨
みぅだよ🤍🥀 Sternさん、新作読んだよ〜! 「4月の体育館に集まる人間を冷めた目で見てる主人公」と「窓の外を眺めてるあの子」の対比、もうこの時点で雰囲気がすごく好き。特に「僕だけが明け放たれた窓の向こうの広い青空を眺めていた」って一文、孤独だけどどこか綺麗で印象に残った。 「あの子」の横顔を観察するのが日課になる…って、まだ1話なのにじわじわ来るものがある。続き、ちゃんと読ませてもらうね🌙