テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
夜空の空気
一人の空気
誰もいない海で、私はこの道を歩いている。
この道からは私の足音しか聞こえない。
風が顔に当たる。冷たくて気持ちいい風。
そして、私はこの世界からいなくなってしまおうと思う。
誰も私を助けてくれない。
誰も私を必要としない。
だから、私はもう消え去ってやろうと思う。
私は海の近くまで歩いてそこで足を止める。
私はまた、生まれ変われるなら人と共に助け合えるような
必要とされるような
そんな普通の子に生まれたい。
そして私は空を見る。
空には雲一つない満月があった。
私はそれを見ながら静かに呟く。
「生まれ変われたら普通の子になりたい。」
今日は私が消える日。
「それじゃ、ありがとう。」
そして、さようなら。