マイセルセント

この物語はBLではありませんが、キャラたちの距離が大変近いです

苦手な方は、見ないことをおすすめ致します

よろしい方は、最後まで見ていただけると嬉しいです

この国の名は、イントレス王国

自然豊かであり、綺麗な花があちこちに咲いている

例えば、ラークスパー、アスチルベ、ネコヤナギ、カリブラコアなど

どれも綺麗な花であり、国に住む人たちは大切に手入れしているらしい

そして、かつてこの国には王様と女王様が居た

しかし二人は、十年程前に船の事故で亡くなってしまった

その二人の墓場に植えられている桜は、この国で一番綺麗だと言う噂もある

そしてその二人の子供、ルシア・カルロスが今この国の王子となっている

これは、ルシアが紡ぐ物語である

ルシア様

起きてください

聞き慣れた声がする

ルシア様

朝ですよ、ルシア様

…朝…？いや、まだ目の前は暗くてとても朝とは信じられない

ルシア様

ルシア様

どんどんと声が大きく聞こえてくる

ルシア様

…いい加減

バサッ

掛けていた布団を勢いよく剥がされ、ルシアは目が覚めた

ルシア・カルロス

明るい金髪の髪色で、水色の瞳をしている顔立ちが幼い16歳の少年

この国の王子である

イワン・フィオドール

深い緑の髪色で、黄緑色の瞳をしている26歳の青年

この屋敷の一人の執事であり、ルシアの両親が生きていた頃から執事をやっている

ルシアは頭の後ろに手をやり、困ったように笑う

イワンはルシアをジッと見つめて、怒りの声色をしている

イワンの圧に押され、ルシアは見に行くのを諦めた

ガチャ

アギス・フォーレン

白い髪に、茶色がかったメッシュがされており、オレンジ色の瞳をしている25歳の青年

この屋敷のもう一人の執事で、イワンと同じくルシアの両親が生きていた頃から執事をやっている

ルシアは説教確定申告に、ガクリと項垂れた

朝食を食べ終え、イワンの読み通り30分の説教終えたルシアは疲れ果てていた

ルシアはとぼとぼとした足取りで、窓辺へ向かっている

左右を見渡し、誰もいない事を確認する

カチャ

窓を開け、身を乗せて外へと出ていく

ザッ

地面に着地し、また左右を確認する

タッタッタッ

ルシアは足取りを軽くし、町の方へと向かって行った

イワンとアギスは開いた窓辺に立って、窓の外を見ている

ルシアは町をスキップで歩き、目を輝かせて周りを見渡していた

タッタッタッ

ルシアは女性に手を振って走り去った

女性はボソッと呟いた

ルシアは花を愛おしそうな目で見ており、優しい手つきで花に触れる

ガサガサ

ルシアは目を輝かせ、辺りに咲いている花を潰さないように花を探す

ガサッ

ヒョイ

ルシアは猫を抱き上げ、頭を優しく撫でる

｢君もね｣と言うように、猫はルシアを見上げて鳴いた

トサッ

ルシアは自分の腹に猫を乗せ、頭の後ろで両手を組み、寝転がった

ルシアは猫を撫でながら、羨むような目で見ている

猫はジッと、ルシアを見つめている

｢こんな所で、何をしているんだい？｣

タッ

猫はどこかへと走り去ってしまった