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続き出さないんですか?
学校が終わり、今バイト先へ向かっていた。
俺が働いているのはカフェである。
あ、見えて来た。
カランコローン
他のスタッフさん達に軽く会釈をして、店の奥に着替えに行く。
着替え終わり、店の接客カウンターの一つ奥にあるキッチンカウンターへ向かった。
俺は飲み物を作る係である。
カランコローン
あ、お客さんが入って来た。
あのお客さんはうちの常連さん。
いつもカフェラテ、砂糖一つで頼んでいる。
カップをコーヒーメーカーの下にセットし、カップ皿の上にスプーン、砂糖を置いてコーヒーが完成するのを待つ。
コーヒーが完成した瞬間、
ウェイター
の先輩のウェイターの声が聞こえた。
ri.
コーヒーカップを皿の上にセットしてウェイターに手渡す。
ウェイター
ri.
そう、元気よく返事した。
『18:00』
シフト終わったー!
そう思い背伸びをして店長に挨拶にいく。
ri.
店長
ri.
勢いよく頭を下げた。
ri.
そう言って飲み物を作って袋に入れ、店の奥へ行き、着替えた。
学校の荷物と飲み物の入った袋を片手に駅へ向かった。
駅に着くとちょうど電車が来て乗り込んだ。
sa.
ようやく6限目が終わったと言うのにまだやらなければならないことが残っていると考えると気が失せる。
モブ6
sa.
モブ6
sa.
手を振って教室から出て行く友達を見送る。
sa.
思わずため息が出た。
委員会室行くかぁ…。
でも委員会が終わったら弟とゲームができる!
兄弟と遊ぶのが俺の楽しみだった。
いい加減先生に頼られるの疲れたわ…。
いつまでも優等生ぶってるのもキツイな…。
とっとと仕事終わらせて早く帰ろ…。
sa.
背伸びをしながら時計を見ると6時を回っていた。
そろそろ帰るかぁ…。
誰もいない廊下に自分の足音だけが聞こえる。
窓をチラッと見ると紅葉が見える。
sa.
なぜかふと、普段なら言わないようなことを言った。
いや、「疲れた」はよく言う。
でも今の俺は委員会が終わって「疲れた」なのではなく、何かもっと大きいことに対して吐き出すように言った「疲れた」だった。
sa.
こんなところで疲れてちゃいられないよな。
思わず自分を嘲笑うかのように鼻で笑った。
だってお兄ちゃん達だって大変なのに弟達のために努力して疲れてるだろうにいつも笑顔を振りまいている。
俺がこんなところでへこたれてる程の暇はない。
まだまだ頑張れる。
いや、まだまだ頑張らなくてはならない。
るぅとにも他の兄弟にも『あの思い』をさせないために。
??
ri.
その声に反応して後ろを向く。
するといつも通ってる曲がり角にさとみくんがいた。
ri.
そう言ってさとみくんの方へ小走りで行った。
sa.
ri.
並んで歩きながら先程バイト先のカフェで作ったさとみくんが大好きなスムージー(プロテイン入り)を渡した。
sa.
受け取った彼は早速ストローに吸い付いてスムージーを飲んでいる。
ri.
sa.
ri.
sa.
そう言った彼は一瞬だけ悲しげな目をした。
何かを隠してるんだ…。
高校生になる前までは普通だったのに…きっと高校でなにかあったんだ。
ri.
突然声のトーンを下げたを俺にさとみくんは驚いていた。
直後、さとみくんの頬に涙が伝った。
俺はビックリして慌てて弟の背中をさすった。
ri.
そしたら彼はこちらを向いて、
sa.
苦笑しながら言った。
そう、俺は勘が良かった。
兄弟の考えていることは大体わかった…
にいちゃん以外。
にいちゃんはいつも同じ表情をしていた。
なにかを隠していても隠していなくて全く動じない。
ri.
さとみくんは涙を拭き、話し出した。
sa.
彼はテストの結果はいつも上位層にいて、先生にもとても信用されていた。
俺が個人面談に行った時も先生はさとみくんのことをものすごく褒めてくれた。
sa.
sa.
sa.
sa.
さとみくんは家族のために俺やにいちゃんが居ない時に他の兄弟の面倒を見てくれたり、笑わせてくれたりしてくれる。
元気をくれる存在。
必要不可欠な存在だよ。
でも…
そんなことを言う勇気は俺には無くて。
何か言ってしまったら余計悩ませてしまいそうで。
俺は力ない笑みをさとみくんに向けた。
ri.
sa.
彼は俺の方を見て、目を細めて笑った。
次回に続く…