陽菜乃
ひとしきり俺が通訳として話したあと
彼女は空を見上げて目を閉じた
何をしているんだと、彼女に言おうとした時
彼女の姿が一瞬見えなくなった
シャオロン
シャオロン
咲希
咲希
シャオロン
どこや…どこに行ったんや
まさか、まさか…!
いや、そんな…
陽菜乃
シャオロン
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
シャオロン
焦った
焦った、ほんとに焦った
もう消えちまうのかと…
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
シャオロン
シャオロン
気のせいか…
彼女の体がやけに、ぼやけて見える
と、思ったら
すぐに元の半透明な姿に戻った
ゆかり
ゆかり
咲希
咲希
陽菜乃
陽菜乃
陽菜乃
シャオロン
ゆかり
ゆかり
ゆかり
陽菜乃
陽菜乃
陽菜乃
彼女は無表情でそう言った
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
あまりにも自分の死を軽く見ていた
陽菜乃
まっすぐ俺を見つめて、ニコッと笑っていた
俺は今、どんな顔をしているんだろう
分からない
だけど……
絶対に見せたくない表情だったんだろう
そして、親戚の人が探しに来てくれて、今、彼女の遺影の前で焼香をしていた
彼女は横にいるのに
陽菜乃
陽菜乃
陽菜乃
自分の遺影に文句を言っているようだった
シャオロン
陽菜乃
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
シャオロン
彼女は…
笑わずに、自分の遺影を見ていた
遺影を見ているはずなのに、彼女はどこか遠くを見ながら
そう言った
ゆかり
咲希
ゆかり
陽菜乃
彼女は驚いて、2人の視線の方向を向いた
遺族の席にヘッドフォンを付けて紫色のパーカーを着崩した格好をして
イケメンくんが座っていた
陽菜乃
シャオロン
咲希
シャオロン
シャオロン
ゆかり
ゆかり
陽菜乃
咲希
陽菜乃
シャオロン
ゆかり
シャオロン
シャオロン
シャオロン
咲希
咲希
陽菜乃
シャオロン
俺は3人について行った
遺族席には彼女によく似た女の人と
目がキリッとして、いかにもサラリーマンっぽい男の人
そして…彼女の弟と思わしき人物が座っていた
咲希
陽菜乃母
陽菜乃母
陽菜乃母
彼女の母親は、放心状態だった
今日の朝の出来事なんだ
まだ心の整理が出来てないんだろう
陽菜乃
彼女は母親の手を握って笑った
陽菜乃
陽菜乃
陽菜乃
そうして真剣な顔になって
陽菜乃
忘れる…
そんなことできるはずがない
できないだろ、そんなの
彼女の代わりなんていない
俺たちにも代わりはない
陽菜乃母
陽菜乃母
咲希
ゆかり
陽菜乃母
陽菜乃父
陽菜乃母
陽菜乃母
シャオロン
シャオロン
ゆかり
シャオロン
陽菜乃
シャオロン
陽菜乃
陽菜乃
彼女は俺の顔を覗き込んで、真顔で見つめてきた
怖い怖い
目がガン開きだ
ゆかり
ショッピ
おっと……
これはまさか反抗期ってやつか?
見たところ中学生、くらいか
ゆかり
ゆかり
ショッピ
ゆかり
咲希
陽菜乃母
ショッピ
陽菜乃父
陽菜乃父
ショッピ
ショッピ
シャオロン
陽菜乃
ショッピ
シャオロン
バシッ…!!
陽菜乃
目の前で起こったのは、彼女の母が弟くんを引っぱたいた
みんなの視線がこちらに注目した
ショッピ
陽菜乃母
陽菜乃母
ショッピ
シャオロン
陽菜乃
母親に引っぱたかれた弟くんは、泣きそうになりながらその場から逃げ出した
彼女は弟くんの後を追って行った
シャオロン
咲希
シャオロン
咲希
ゆかり
ゆかり
シャオロン
俺は2人にその場を任せて、式場から出た
陽菜乃
シャオロン
陽菜乃
そうして、俺と彼女は二手に分かれて弟くんを探した
シャオロン
シャオロン
シャオロン
シャオロン
ショッピ
シャオロン
シャオロン
シャオロン
ショッピ
シャオロン
シャオロン
シャオロン
ショッピ
シャオロン
ショッピ
シャオロン
シャオロン
ショッピ
ショッピ
シャオロン
ショッピ
コメント
1件
まさか自分の葬式に行く人がいたとは… というか、遺影に盛れてるとか気にしてる方、いたんですね… にしてもまさか、弟にショッピくんがいたとは… しかも反抗期の(?) 反抗期のショッピくんなんて、 めちゃくちゃ可愛いじゃないですか!(きっsy ん゙ん゙ンッ、失礼しました、 今回も面白かったです!次回も楽しみに待ってます!見るのが遅れてしまうときもたまにあるのですが、お許しを…