___それは静かな夜のこと
弥生
......
車も通行人も居ない
静寂した夜道を歩いていた
弥生
..........?
ふと足元を見ると
捨てられた猫がいた
「拾ってください」
と書かれたダンボールは
昼の雨で滲んでいた
弥生
.....寒そうだな
🐈⬛
ミャー
その時の自分は何を思ったのか
その猫をゆっくり持ち上げた
弥生
.....黒猫か、
🐈⬛
ンミャ~
弥生
??
肌寒い夜の道を
僕は猫と一緒に歩く
公園に着いた頃
黒猫は腕の中で静かに眠っていた
弥生
.....可愛いな、
頭を撫でると気持ちよさそうに喉を鳴らした
弥生
毛並み、綺麗だな
弥生
誰か世話してたのかな
黒猫の毛は夜の満月の灯りに反射して輝いていた
弥生
....〜
身体を撫でる
🐈⬛
ミ“ャウッ!
弥生
!、
撫でていると急に黒猫が声をあげた
弥生
.....ごめん
🐈⬛
ミャァ~
もう一匹、どこからか鳴き声がする
🐈⬛
ミャー
それに黒猫が答えるように鳴く
🐈⬛
ミャァ
弥生
あ、
黒猫が茂みの中へ入っていく
その中からは親子のような猫の鳴き声が聞こえる
弥生
.....あれ、
チクッと指に痛みを感じ手に目をやる
そこには小さな歯型から少量の血が流れていた
知らずのうちに黒猫に噛まれていた
弥生
......鈍った、な
指を舐め少し手で止血する
少し経って直ぐに血が止まる
その時
後ろから名前を呼ばれた
弥生
....!
____見つかった