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最終回 「ON THE MIC」
【冒頭・ニュース映像】 大型デビュープロジェクト 最終ステージは“生放送”で行われます 最終審査メンバー リ・ジフン、カン・ユリ、イ・ソンウ
最終デビューステージ当日
【控室】
空気が張りつめている。 ジフンは一人、鏡の前。 完璧な衣装、完璧な表情。 でも、手が少し震えている。
ジフン
【別控室】
ユリは目を閉じ、深呼吸。
ユリ
【別事務所控室】
ソンウがマイクを握る。
ソンウ
ステージ本番
ジフン 完璧なダンス。 一切のミスもない。 観客は息をのむ。 だがジフンの目は、どこか遠い。
ユリ 歌い出し、少し震える。 しかし途中から、声が強くなる。 「私は、ここにいる」 会場が、静かに包まれる。
ソンウ ビートが落ちる。
ソンウ
観客が立ち上がる。
結果発表直前
三人が偶然、同じ場所に集まる。 沈黙。
ソンウ
ジフン
ユリ
静かにうなずく
結果発表(生放送)
司会
司会
会場がざわめく
司会
カン・ユリ
会場がどよめく。 ユリは涙を浮かべる
司会
ユリは泣きながら歩く
その後 【舞台裏】
ジフンは、悔しさを隠さず笑う。
ジフン
ソンウ
ユリの目から、涙が落ちる。
別れの屋上
ユリ
ユリ
ソンウ
ジフン
三人、拳を軽く合わせる。
一年後、、
【音楽番組】
ステージ中央に立つ、デビューしたユリ。 カメラが切り替わる。 客席には プロデューサーとして活動するジフン。 別グループでデビューしたソンウ。 一瞬、目が合う。 ユリが、マイクを握る。
夢は、 同じ形じゃなくてもいい。 それぞれの場所で、 マイクを握っていれば—— それは、きっと続いている。
――完――
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